世界展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:12 UTC 版)
「BlackBerry」の記事における「世界展開」の解説
1996年に「Inter@ctive」の名称で発売されたものが、シリーズで最初の製品である。発売当初は、「電子メールの使えるキーボード付き"双方向ポケットベル"」とでもいうべきものであった。 1999年には端末「RIM 850 Wireless Handheld」とともに「BlackBerry Wireless Solution/Enterprise Server software for Microsoft Exchange」を発表。初めてBlackBerryの名称が公に現れる。 2002年には、PDAに小型のキーボードを備え付けた形態となり、端末として初めて「BlackBerry」の名称で発売される。通常のPDAに含まれる住所録やPIM(スケジュール管理)といった機能に加えて、音声通話機能やインターネット上のウェブサイトの閲覧、プッシュ型電子メールやインスタントメッセンジャーにも対応。多機能ではあるが他の携帯電話と違い、端末自体で複雑な設定(接続設定やメール設定、プロキシ設定、トンネリング設定など)をしなくても、社内ネットワークへのセキュアなアクセスやメールの送受信、Webの閲覧、メッセンジャーを使った文字メッセージのやりとり、PIMの同期などが出来る。こうした多機能ながら手軽さが受けた事と、Push型のメールが外出先や自宅での電子メール確認等を容易にしたことなどにより、2004年ユーザー数が200万人を突破するなど、アメリカで急速に普及した。 2007年にはiPhoneシリーズが発売され、この頃よりスマートフォン同士の競争が激化する。BlackBerry端末は他のスマートフォンと違ってQWERTY配列キーボードを搭載した機種が中心であるが、2008年にBlackBerry史上初の折り畳みタイプの機種である「Pearl Flip 8220」を発表、2010年にはQWERTY配列のキーボードとタッチスクリーンが両方搭載された「BlackBerry Torch」を発表するなど、様々なタイプの端末を開発して対抗した。 2009年に第44代アメリカ合衆国大統領に就任するバラク・オバマは、2008年の選挙戦の頃からBlackBerry端末を愛用していた姿で知られた。 2010年代にはビジネスだけでなくコミュニケーションにも力点を置き、TwitterやFacebook、MySpace、mixiといったSNSやGoogleクラウドとの連携なども高めていた。 2013年9月がBlackBerry端末のユーザー数のピークであり、当時世界で8,500万人のBlackBerryユーザーがいた。しかしiPhoneやAndroidなどのシェア拡大に押され、2013年第3四半期の世界シェアは1.0%であった。ただし、同時期のインドネシアでは絶大な人気があり、出荷ベースでの同時期のシェアはサムスン、Smartfrenに続く3位、利用者ベースではインドネシア最大の通信業者Telkomselにおけるスマホ利用者のうち66%にあたる890万人がブラックベリー利用者だった。 2013年1月発売のBlackBerry 10がBlackBerry OSを採用した最後の機種で、2013年度をもってBlackBerry OSの開発を終了。2015年発売のBlackBerry PrivからAndroidをOSとする端末に移行し、日本でもU-mobileから販売開始した。 2016年9月をもってBlackberry端末の開発・製造から撤退。以降は他社が開発した製品のODMをBlackBerryの名義で販売する形式となっている。日本を含む世界市場向けの端末は、中国のTCL集団が製造。またBlackBerry端末が世界で唯一売れているインドネシア市場向けには、同国の端末メーカーBB Merah Putih社と提携し、2017年に「BlackBerry Aurora」を発売している。2018年には、2022年5月現在において最後のBlackBerryである「BlackBerry Key2」が発売された。
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