モンゴル国軍とは? わかりやすく解説

モンゴル国軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 06:02 UTC 版)

モンゴル国の軍事」の記事における「モンゴル国軍」の解説

20世紀前半は対満州国国境冷戦時代からは対中国国境との緩衝地帯としての役割期待されていたモンゴルは、ソ連より潤沢な兵器供与受けたが、近年ロシア中国緊張緩和と共に地政学的価値低下し援助滞る中で一時航空戦力を失うなど急速な老朽化進んでいる。 モンゴルの総兵力1万5千人予備役14万人徴兵制度実施しており、男性18歳から1年間兵役に付く。軍事費は181億9,890トゥグルグ2003年時点)。ただし徴兵制度厳格ではなく兵役代替金と呼ばれる納付金(約1,500ドル)を納付するか、海外留学するなど26歳までやり過ごせば兵役義務消滅する。なお子供幼少場合免除される。 モンゴル国軍の装備は主に人民軍時代ソ連から取得した兵器がほとんどであるが、戦闘機攻撃ヘリコプターなどは全て退役している。過去保有したものとしては、MiG-17MiG-19・MiG-21PFM・Mi-24Vなどがあった。現在保有するのはMi-8TMi-172019年ロシアから導入された2機のMiG-29など少数のみ。また、SA-2SA-5英語版ロシア語版系列地対空ミサイル保有していたが、1991年12月ソビエト連邦の崩壊後は自然損耗進んでおり、現在の稼働率不明である。陸上装備に関しても、かつて威容誇った1個師団規模機械化歩兵20世紀末から21世紀始めにかけて自然損耗し、現在では100未満T-72戦車とBMP/BTR-70/BTR-80型歩兵戦闘車稼働させている程度である。歩兵用の小火器は主にAK-47PKM機関銃などだが、特殊部隊ガリルACEなども使用している。 兵力社会主義時代2万8千人1970年代)から約1万人(予備役14万人)にまで縮小されている。機器保守能力低下したため、戦闘機などに至って部品共食い整備の末に全機退役余儀無くされるなど、モンゴル国軍の戦力としては相当貧弱である。現在モンゴルでは保有していたMiG-21PFM及びMi-24Vを再び空に飛び立たせるための修理を行うと共に新し空軍機としてMiG-29UPG(5機)及びSu-27UB(4機)を導入するという空軍再建計画進行している。現在ロシアとの間で戦闘機導入向けた手続きが行われている。 21世紀のモンゴル国軍は海外協力災害対策を2本掲げ2003年3月始まったアメリカイラク戦争に際していち早く支持表明して国際社会に国の存在感アピールしイラクでの復興支援にも国軍部隊を4波に渡って派遣した。なお、国軍イラク以外にもアフガニスタン軍への指導ソ連製装備習熟しているため)やコンゴでのPKO活動にも参加している。また、隣国ロシア中国とは善隣友好から軍事演習実施しており、特に2018年9月冷戦時代ザーパド81規模超えた冷戦後最大軍事演習ボストーク2018英語版)」を中国・ロシア・モンゴル国軍実施した西側諸国との防衛交流にも力を入れ国際連合安全保障理事会常任理事国各国軍を招いて合同演習PKO国際演習場設置などを行っている。防衛省・自衛隊との交流進展しており、防衛大学校への留学生派遣防衛省主催各種セミナーへの参加続けている他、2004年防衛大学校校長モンゴル公式訪問している。なお、在モンゴル日本国大使館には防衛駐在官二等陸佐)が配置され防衛交流等の窓口当たっている。

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