マー・ワラー・アンナフル地方での戦闘とは? わかりやすく解説

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マー・ワラー・アンナフル地方での戦闘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 16:08 UTC 版)

モンゴルのホラズム・シャー朝征服」の記事における「マー・ワラー・アンナフル地方での戦闘」の解説

ホラズム・シャー朝征服参加したモンゴル軍兵士の数は150,000人、あるいは200,000程度だと考えられている。対すホラズム・シャー朝兵数400,000人を超えていたが、規律君主対す忠誠心戦闘経験などの素質欠けていた。ホラズム・シャー朝軍事力中核であるテュルク系カンクリ族はアラーウッディーン・ムハンマド実母であるテルケン・ハトゥンに忠誠誓いホラズム国内はアラーウッディーンとテルケン・ハトゥンによって二分された状態にあった東洋学者ワシーリィ・バルトリドルネ・グルッセらはホラズム・シャー朝軍隊には卓越した活躍見せた人物現れたが、組織指揮統一軍隊練度の高さがモンゴル軍勝利導いた指摘している。 モンゴル軍の侵攻にあたってアラーウッディーンは各都市戦力分散し防衛徹した。アラーウッディーンが戦力分散する戦略採用した理由について、多数将軍たちの主張取り入れたとする説、占星術師意見採用したという説などがあり、ホラズム・シャー朝遺臣ナサウィーはチンギスがアラーウッディーンとテルケン・ハトゥンの仲を裂くためにテルケン・ハトゥンの内通疑わせる書簡をアラーウッディーンに受け取らせた逸話記録している。東洋史学者杉山正明は、アラーウッディーンは一か所に集めたカンクリ族の反乱危惧し長期戦の末に撤退したモンゴル騎兵隊追撃する計画立てていたと推測しているが、モンゴル軍攻撃前にアラーウッディーンの戦略破綻するモンゴル軍投石機などの攻城兵器使用して包囲戦進め一方ムスリム商人使者として降伏促し大都市攻撃には捕虜とした兵士市民前線に立たせて敵軍戦意を失わせた。モンゴル軍ホラズム・シャー朝征服の際に使用した兵器投石機のほか、弩、雲梯破城槌陶器の瓶にガソリン火薬入れた投擲武器ナフタ)が挙げられている。 1219年末にオトラル到着したチンギス次男チャガタイ三男オゴデイ率い第一部隊オトラル包囲長男ジョチ率い第二部隊シル川下流域ジャンド攻略、アラク・ノヤン、スイケトゥ・チェルビタガイ・バアトル率い第三部隊アングレン川シル川合流地であるバナーカトの攻略命じ自身直属軍を率いて末子トゥルイとともにブハラ・サマルカンド方面向けて進軍した。本来、東方からサマルカンド方面に向かう際にはバナーカトを経てシル河を渡るのが通常の行程であり、アラク・ノヤンら第3軍陽動としてバナーカトに向かう隙にチンギス・カン自ら率い本隊ホラズム・シャー朝本拠地サマルカンド急襲するというのがモンゴル軍戦略であった逆にホラズム側としてはオトラル、バナーカトといった要衝守り固めモンゴル軍消耗を待つことを目的としていたと見られるが、これらの要衝別働隊任せたチンギス・カン本隊ブハラ急襲許した時点ホラズム側は戦略的に敗北していたと評されている。5か月にわたる包囲の末にオトラル陥落するが、イナルチュク残存兵を率いて城塞立て籠もり抵抗続けたが、衆寡敵せずモンゴル軍によって捕らえられるオトラル陥落した後、辺境の諸都市次々とモンゴル軍によって攻略される。ジャンド向かったジョチシル川流域のスィグナクにハサン・ハッジーを派遣して降伏勧告するが、スィグナクの市民によって使者殺害されたことを知ると攻撃開始し、スィグナクの住民モンゴル兵によって虐殺される。ジョチ進路上にあるシル川流域の都市略奪晒されモンゴル軍接近知ったホラズム・シャー朝司令官のクトルグ・カンはジャンド放棄し首都ウルゲンチ逃走し司令官失ったジャンド混乱陥ったジャンド市民モンゴルから派遣され使者チン・テムル殺害しようとするが、チン・テムルはスィグナクの例を出してジャンド市民抑えモンゴル軍退却させる偽の約束取り付けて帰還したモンゴル軍攻撃受けたジャンド抵抗を行うことなく陥落しチン・テムル侮辱した数人除いて市民の命は助けられたが、町は9日の間モンゴル兵の略奪を受ける。1220年の間ジョチジャンドとどまり、翌1221年ホラズム地方向けて進軍する

※この「マー・ワラー・アンナフル地方での戦闘」の解説は、「モンゴルのホラズム・シャー朝征服」の解説の一部です。
「マー・ワラー・アンナフル地方での戦闘」を含む「モンゴルのホラズム・シャー朝征服」の記事については、「モンゴルのホラズム・シャー朝征服」の概要を参照ください。

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