コンポーネントメーカーへの道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/21 21:22 UTC 版)
「カーチス・ライト」の記事における「コンポーネントメーカーへの道」の解説
1950年代プラスチック産業へ参入。産業向け、家庭向け、個人向けでそれぞれのメーカーに供給した。 1956年、皮一枚で首がつながっていただけのステュードベーカー=パッカード・コーポレーションが全米第5位の自動車メーカーとしての破産を免れるため、カーチス・ライトとの管理契約に入る。一方のカーチス社はこの契約により自社の多角化の一環としてメルセデス・ベンツ全米販売権を手に入れることになった。しかしこの協業も1959年にカーチス側から破棄している。 1957年、3分の2が政府購買でそのうち3分の2は非軍事用途だった。軍事用途に関する売上が全体に占める位置づけが減ってきていた。超音波計測に参入。1958年には、軍事用原子炉制御棒機器や原子力研究炉の操業、太陽光研究所の開設、X線によるライン工程品質管理などを開始。コンティネンタル・コパー&スチール・インダストリーの部門を買収し土木機械へも参入。 1960年代は民間、軍用ともに航空機のパーツ販売、サービスも行ったが、経営陣はさらなる多角化を邁進。宇宙分野へも参入。ロケット・エンジン・ケース、エグゾースト・ノズルなどをサブ・コントラクターとして製造した。 宇宙・軍事向けのメカニカルシステム、油圧システム、メカトロニクス、アクチュエーションシステムを手がけ、現在の動作制御(モーション・コントロール)事業部門につながる。 Metal Improvement Company (MIC) を買収し、産業界・宇宙関連へのショットピーニング技術提供に参入。 1972年、ヴァンケル・ロータリー・エンジンの北米での製造権を持ち、インガソール(Ingersoll-Rand)社とロータリーコンプレッサーを製造しマツダ・RX-7でも使用された。AMCもカーチス・ライトの7番目のヴァンケル・エンジン・ライセンシーとなった。GMも1975年のヴェガでロータリーを載せると発表したが、排ガス規制のために実現しなかった。 Cenco Inc.,の株を取得し排ガス汚染対応環境技術を手に入れる。 Lynch Corporationの株を取得し、ガラス形成機器、フロー機器分野の技術を得る。 Diebel Heat Treating Companyからは熱処理技術を得、自動車メーカー、石油開発会社、農業機器メーカーに提供。 1980年には株を取得しようとした銅関連企業のKennecott社から逆に買取攻勢を掛けられ32%を取得されテレダインを抜き第一位株主となる。その後Kennecottとの協議でお互いの株、子会社のやり取りなどがあり、テレダインがカーチス・ライトの過半数株を取得する。この経緯によりカーチスの財務状況はよくなり、ウェスタン・ユニオン社(Western Union Corporation)を買収するが失敗。また、ロータリー技術の商用化に見切りをつけライセンス権をディーア・アンド・カンパニー(Deere & Company)に売却。 1980年代、ブリティッシュ・エアロスペース/エアバス・インダストリー・コンソーシアムにピーン・フォーミング・サービスを提供。A-320、A-330、A-340などで利用される。 1989年〜1998年、ボーイング、マクドネル・ダグラス、エアバスの3社寡占となり、カーチス・ライト社はボーイングの737、747、757に、アクテュエーション技術、制御技術を提供。ボーイング、マクドネル・ダグラス、エアバスに翼表面へのピーン・フォーミング技術を提供。 東西融和により米国軍備費が削減される。民間航空機産業も低調となり新規航空機発注も低迷。既存航空機のウイング・フラップシステムのトランスミッション、アクチュエーターのオーバーホールサービスに参入。1996年にはAviallから、メンテナンス、リペア、オーバーホール事業を買収。 1995年、韓国の商用原子力発電所にバルブ提供。1998年、エナテック(Enertech)を買収。 1998年、スイスのドライヴ・テクノロジー(Drive Technology)を買収。武装車両の駆動機構、サスペンション機構。
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