イーピアナッサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/24 02:20 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動イーピアナッサ(古希: Ἰφιάνασσα, Īphianassa)は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してイピアナッサとも表記される。主に、
が知られている。以下に説明する。
エンデュミオーンの妻
このイーピアナッサは、一説によるとエーリスの王エンデュミオーンの妻で、アイトーロスの母である[1]。
プロイトスの娘
このイーピアナッサは、ティーリュンスの王プロイトスとステネボイアの娘で、イーピノエー、リューシッペーと姉妹であり、弟にメガペンテースがいる。この姉妹たちは神に対して不敬であったので、気が狂い、予言者メラムプースに癒された。その後、メラムプースの妻となり[2]、アバース[3]、マンティオス、アンティパテースを生んだ[4]。
アガメムノーンの娘
このイーピアナッサは、『イーリアス』によるとミュケーナイの王アガメムノーンとクリュタイムネーストラーの娘で、クリューソテミス、ラーオディケー、オレステースと兄弟である[5]。この女性は後のイーピゲネイアにあたる[6]、あるいは後にイーピゲネイアの伝承が現れて混同されたと考えられている[7]。
脚注
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- 『オデュッセイア/アルゴナウティカ』松平千秋・岡道男訳、講談社(1982年)
- ホメロス『イリアス(上)』松平千秋訳、岩波文庫(1992年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
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