わびさびの語源と用例とは? わかりやすく解説

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わび・さびの語源と用例

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 03:25 UTC 版)

わび・さび」の記事における「わび・さびの語源と用例」の解説

わび(動詞「わびる(侘)の連用形名詞化万葉集 四・六四四今は吾は和備(ワビ)そしにける気(いき)の緒に思いし君を許さく思えば紀女郎)」 俳諧田舎の句合〔1680二一番 「佗に絶て一炉の散茶気味ふかし」 浄瑠璃 曾我八景〔1711頃〕紋尽し木作り気づまりさに、わびのふせ屋の物ずき」 浄瑠璃 信州川中島合戦〔1721〕三 「おわびおわびと心を揉む」 咄本醒睡笑〔1628〕八 「花をのみ待つらん人に山里雪間の春を見せばや 利久はわびの本意とて、此の歌を常に吟じ南方録〔17C後〕覚書 「惣而わびの茶の湯、大てい初終の仕廻二時に過べからず俳諧続の原〔1688〕「の侘、の興も、折にふれ、時にたがへば、句も又人を驚しむ」 上井覚兼日記天正二年〔1574〕八月一五日「川上上野守殿藺牟田地頭 御侘被成候」 久松真一『わびの茶道』(昭和23年講演筆録一燈園燈影舎1987茶事和美」「特に「和美」というような語を使ったのは、茶事における侘芸術の美が、絵画とか工芸とかいうような特殊な個別的ではなくして、上に述べたごとく、多く種類の美を内面的統一的に綜合して一大和美成していることをいいあらわそうとするためである。」 わ・びる 【侘・詫】 わぶ 解説用例〔自バ上一〕文語 わ・ぶ〔自バ上二〕続日本紀宝亀二年〔771二月二二日・宣命「言はむすべも無く為むすべも知らに悔しび賜ひ和備(ワビ)賜ひ」 万葉集〔8C後〕四・七五〇「思ひ絶え和備(ワビ)にしものをなかなかに何か苦しく相見そめけむ〈大伴家持〉」 古今和歌集〔905〜914〕春上・五〇「山たかみ人もすさめぬさくら花いたくなわびそ我みはやさむ〈よみ人しらず〉」 古今和歌集〔905〜914〕仮名序「きのふはさかえおごりて、時をうしなひ、世にわび」 古今和歌集〔905〜914〕秋上一九九「秋の夜はつゆこそことにさむからしくさむらごとにわぶればよみ人しらず〉」 古事記〔712〕上「其の神の嫡后(おほきさき)須勢理毘売命甚く嫉妬うはなりねたみ)為(し)たまひき。故、其の日子遅の神和備弖(ワビテ)〈三字は音を以ゐよ〉」 蜻蛉日記〔974頃〕下・天延二年「いとわりなきにさはりて、わび侍り源氏物語〔1001〜14頃〕帚木「にはかにとわぶれど、人も聞き入れず仮名草子仁勢物語〔1639〜40頃〕上・二六「をかし、男、五十余りなりける女を、まうけける事と、わびける人の返しに」 わぶ・る 【侘】解説用例〔自ラ下二〕「わびる(侘)」に同じ。万葉集〔8C後〕一五三七五九「たちかへり泣けどもあれはしるし無み思ひ和夫礼(ワブレ)て寝る夜しそ多き中臣宅守〉」 さぶし[佐夫志、左夫思](形シク万葉集七八 「言ひつつも後こそ知らめとのしくも佐夫志計(サブシケ)めやも君坐(いま)さずして」 万葉集 四八六 「山の端にあぢ群さわきゆくなれど吾は左夫思(さぶし)ゑ君にしあらねば」 さびし・い 【寂・淋】宇津保物語〔970〜999頃〕楼上下 「帰りてのち、家のさびしきをながめて時につけつつつくりあつめ給へる詩をずんじ給へる」 源氏物語〔1001〜14頃〕須磨 「ところ狭く集ひし馬・車の、かたもなく、さびしきに、世は憂きなりけり思し知らる」 源氏物語〔1001〜14頃〕若菜下世の中さびしく思はずなることありとも忍びすぐし給へ阿波国文庫旧蔵伊勢物語〔10C前〕五八 「むぐらおひ荒たる宿のさびしきは、かりにもおきのすだくなりけり山家集〔12C後〕中 「取や志古の山路さておき小口(をぐち)が原のさびしからぬか」 堤中納言物語〔11C中〜13C頃〕ほどほど懸想 「このわらは〈略〉宮のうちもさびしくすごげなるけしきを見て、語らふ」 新古今和歌集〔1205〕冬・六七四 「ふるにたくもの煙かき絶えてさびしくもあるかしほがまの浦〈九条兼実〉」 太平記14C後〕一八春宮還御事 「(つた)はい懸(かかり)て池の姿も冷愁(サビシ)く、汀(みぎは)のの嵐も秋冷すさまじ)く吹(ふき)しほりて」 天正本節用集〔1590〕 「隘 サモシ サミシ」 人情本人情廓の183044〕後・上 「エエ見さげ果(はて)たる淋(サミ)しい根情」 帰郷1948〕〈大佛次郎再会きびしさ現れいながら影に変に淋しいものがあるやうに感じた」p.60 講談社 1959 自由学校1950〕〈獅子文六〉悪い日 「後味は、かえって、苦く寂しい」p.118 ちくま文庫 2016 うら‐さ・ぶ 【心寂】万葉集 三三ささなみ国つみ神の浦佐備(うらサビ)て荒れたる都見れば悲しも」 万葉集二一四 「愛(は)しきよし 君はこのころ 宇良佐備(ウラサビ)て 嘆かひいます」 山家集〔12C後〕中 一二三 「み熊野浜木綿おふるうらさびて人なみなみに年ぞ重なる」 月清集〔1204頃〕下 「宮居せしとしもつもりのうらさひて神代おぼゆるの風かな」 新続古今和歌集〔1439〕雑上・一七一八秋風のふく音も浦さひて神も心やすみのえの月」 うらさび‐くら・す 【心寂暮】万葉集 一五九 「夕されば あやに悲しみ 明けくれば 裏佐備晩(うらサビくらし)」 万葉集 二一〇 「嬬屋(つまや)の内に 昼はも 浦不楽晩之(うらさびくらシ) 夜はも 息づき明(あか)し 嘆けども」

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