かつしか ほくさい

デジタル大辞泉

かつしか‐ほくさい【葛飾北斎】

読み方：かつしかほくさい

［1760〜1849］江戸中・後期の浮世絵師。江戸の人。幼名、時太郎、のち鉄蔵。初号、春朗、ほかに画狂人・為一など。初め勝川春章に学んだが、狩野派・土佐派・琳派(りんぱ)・洋風画など和漢洋の画法を摂取し、読本挿絵や絵本、さらに風景画に新生面を開いた。「北斎漫画」や「富嶽三十六景」が有名。

「北斎漫画」で描いた河童／撮影・ErgSap https://goo.gl/eS2LPX

富嶽三十六景「甲州石班澤（かじかざわ）」／クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館蔵／https://s.si.edu/2F3v0gH

漁樵問答図（1849）の漁夫／フリーア美術館蔵／https://s.si.edu/3it4qMr

漁樵問答図（同）の樵夫／フリーア美術館蔵／https://s.si.edu/31CSelD

美術人名辞典

葛飾北斎

読み方：かつしか　ほくさい

江戸後期の浮世絵師。江戸生。幼名は時太郎、のち鉄蔵、春朗・宗理等三十余の別号がある。浮世絵・狩野派・土佐派の画法を学び、司馬江漢などの洋風銅版画にも関心を寄せるなど、破天荒な修業生活を送る。嘉永２年（1849）歿、90才。

江戸人物事典

葛飾 北斎 (かつしか ほくさい)

1760〜1849 (宝暦10年〜嘉永2年)

【浮世絵師】 70年間描き続けた画狂人に、ヨーロッパ画壇も震撼。

浮世絵師。江戸出身。葛飾派の祖。宗理、画狂人、卍など多くの号を持つ。はじめ勝川春章に学び、狩野派・土佐派・洋画など諸画法を習得。大胆な構成とすぐれた描写で独特な様式を作りあげ、あらゆるジャンルに渡り作画した。錦絵、摺物、絵本、肉筆画など膨大な作品を70年に及ぶ活動で残した。代表作『富嶽三十六景』『北斎漫画』などはヨーロッパ後期印象派に大きな影響を与えている。

年(和暦)	史実	当時の年齢
●1764年 (明和元年)	■江戸大火	4才
●1772年 (安永元年)	■目黒行人坂火事	12才
●1783年 (天明3年)	■浅間山噴火	23才
●1789年 (寛政元年)	■棄捐令	29才
●1790年 (寛政2年)	■石川島に人足寄場を設置	30才
●1791年 (寛政3年)	■江戸市中銭湯の男女混浴を禁止	31才
●1797年 (寛政9年)	■湯島聖堂を昌平坂学問所と改称	37才
●1803年 (享和3年)	■江戸開府200年	43才
●1806年 (文化3年)	■芝の大火	46才
●1808年 (文化5年)	■フェートン号事件	48才
●1825年 (文政8年)	■異国船打払令	65才
●1828年 (文政11年)	■シーボルト事件	68才
●1829年 (文政12年)	■江戸大火	69才
●1830年 (天保元年)	■伊勢御蔭参り大流行	70才
●1837年 (天保8年)	■大塩平八郎の乱	77才
●1839年 (天保10年)	■蛮社の獄	79才

人物名	生年〜没年 (和暦)	年齢差
・鶴屋 南北	1755年〜1829年 (宝暦5年〜文政12年)	+5
・大槻 玄沢	1757年〜1827年 (宝暦7年〜文政10年)	+3
・松平 定信	1758年〜1829年 (宝暦8年〜文政12年)	+2
・山東 京伝	1761年〜1816年 (宝暦11年〜文化13年)	-1
・酒井 抱一	1761年〜1828年 (宝暦11年〜文政11年)	-1
・高橋 至時	1764年〜1804年 (明和元年〜文化元年)	-4
・十返舎 一九	1765年〜1839年 (明和2年〜天保10年)	-5