「偽」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/02/09 16:21 UTC 版)
フィッティヴァルホック家によって支配されている。諜報、情報活動、暗殺等がお家芸。「偽」は幻想の魔乖咒を得意としており、「偽」の魔乖術師はほぼ全員が暗殺者の訓練を受ける。フィッティヴァルホック本家は、ブラジルにあるらしい。魔道書は「見果てぬ虚偽の外典(ミハてぬキョギのガイテン)」。 ミハイル・ド・ロベルト・ダ・フィッティヴァルホック 「偽」を代表する魔宴参加者。「惑思なる千里眼(ワクシなるセンリガン)」の異名を持つ。気配を消してヨルの監視をすり抜けるほどの実力の持ち主で、「偽」の中でも当代随一と言われる優秀な魔乖術師。年齢は20歳そこそこ。浅黒い肌をしており、ドレッドヘアで顔にはミラーグラスをつけている。 ナイトとヨルが2番目に戦った魔宴参加者であり、幻惑の魔乖咒で相手を混乱させ、相手の心の隙をつく戦法を得意とする。その戦法でナイトを完全に手玉にとり、ヨルのトラウマをついて2人をギリギリまで追い詰める。最終的にナイトとヨルを即死させたものの、ナイトの中にいた謎の存在の手によって目玉を抉られ、秒殺されてしまう。 「千里眼(センリガン)」と「邪眼(ジャガン)」と呼ばれる2つの魔乖咒が使える。「千里眼」はどんなに遠く、どんなところに隠されたものでも見ることができる魔乖咒。人間の思考や記憶すらも見ることが可能。だがナイトの力の秘密だけは「千里眼」でも見えないらしい。「邪眼」は視線を合わせた相手を呪殺する魔乖咒。眼を合わせなければ即死は防げるらしいが、眼がないはずの植物も「邪眼」の力で枯れてしまった。ミハイルの場合、「千里眼」と「邪眼」を併用することであらゆる相手を即死させることができる。ナイト曰く「ほとんど反則」。この2つが使える魔乖術師は本家でもミハイル一人である。 常に丁寧な口調で話し、物腰は柔らかく慇懃な態度を崩さない。だが人を人とも思わない非人道的な性格で、他人に対して冷笑的な人間である。後に妹のマイに対しては気さくで、かなりのシスコンであったことが判明する。 日本に来てナイトたちと戦ったのは、本当は日本で魔宴の秘密に関わるあるものを探す為だったことが後に判明。また死ぬ前に遺言らしきメッセージを残しており、その中で妹のマイに「兄の復讐など考えず、自分のやりたいことをしなさい」と書き、最後まで妹のことを気にかけていた模様である。 マイ・ヴィラ・ヴィ・ジル・ダ・フィッティヴァルホック 「偽」の魔乖術師で暗殺者。ミハイルの異母妹。マイは連れ子のため、ミハイルと血のつながりはない。外見は10歳前後の少女。日本人の顔の区別ができない。緊張するとセリフを噛んでしまう。 当初兄の敵であり、はぐれ魔乖術師であるナイトを暗殺しに来たが、ナイトと勘違いしてキョウシロウを殺そうとして、逆に死にかける。だが危ないところをナイトに助けられ、ナイトと共に行動することになる。だが実はその段階でナイトの正体に気づき、密かにナイトの命を狙って行動していたが、そのことごとくをそばにいたナナ(正確にはナナの中にいたアイリス)にジャマされ、最終的にアイリスの脅しに屈して逃げ出すことになる。 性格はかなりワガママで高圧的。従者であるセバスをアゴで使っているが、実際はセバスにいいようにあしらわれてしまう場面も多々ある。非力な少女であるが、非力であることは相手に警戒されない為、暗殺者にとってはむしろプラスの要素であるらしい。戦闘では毒針を使用。作中では目立った戦果は上げていないが、暗殺者として相手の力量を見極める眼力は優れている。戦闘力は不明だが、暗殺者としてはそれなりに優秀だった。 最後はセバスと共に本家へ戻ったところをキョウシロウに襲われ、その後の生死は不明。 セバス 「偽」の魔乖術師で暗殺者。マイの従者である。長身で糸目の男。常に無表情で感情を表に出さない。本名はちゃんとあるが、マイが「セバス」というあだ名で呼ぶ内に周囲の人間から「セバス」が本名だと思われるようになった。本名は不明だが、「セバス」という単語をどこにも含まない名前らしい。なぜマイが「セバス」と呼ぶようになったか、経緯は不明。 元々はフィッティヴァルホック家の遠縁にあたる血筋で、本家の使い走りだった。だが暗殺者として非凡な才能があったところをミハイルに見いだされ、抜擢される。そのためミハイルに対し、強い忠誠心を持っている。魔乖術師の障壁を無効化する特殊な銃弾を作る技術を持っている。 暗殺者として非常に優秀で、魔乖術師の慢心をつく戦法を得意としている。実際魔乖咒を使うことなく、罠を活用することでヨルを殺してしまう。だが、その後復活したヨルの前に敗北。 登場当初、主であるマイのことを小馬鹿にするような言動や態度が見られたが、実際はマイに対しても強い忠誠心を持っており、マイのピンチに駆けつけて体を張ってマイを護る場面も見られた。 最後はマイと共に本家へ戻ったところをキョウシロウに襲われ、その後の生死は不明。
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