香辛料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 09:30 UTC 版)
安全性
医薬品との相互作用
幾つかの香辛料には医薬品の作用を強くしたり、逆に作用を弱めたりするものがあることが知られている。食品の例では「納豆と抗凝固薬」の組合せはビタミンKとワルファリンの相互作用として、「グレープフルーツ果汁とカルシウム拮抗剤」の組合せは薬物代謝酵素シトクロムP450(CYP)の阻害の相互作用として知られている。香辛料では黒胡椒、白胡椒、シナモン、メース、ナツメグなどはシトクロムP450(CYP3A4)またはCYP2C9を阻害する成分を含む[6]が、医学的な研究は不十分である。
微生物による汚染
香辛料の独特の臭気(香り)の多くは、加熱により揮発あるいは変質してしまう。したがって、多くの場合、生産から流通の各段階において加熱殺菌(滅菌)は行われない。そのため、食中毒の原因となりうる微生物が混入している場合がある[7]。日本では認可されていないが、アメリカ合衆国、カナダ、欧州連合(EU)全加盟国、オーストラリアなどでは放射線などの食品照射処理により殺菌処理した香辛料が流通している。
代表的な香辛料
単一の素材のもの
- アサフェティダ(ヒング)
- アジョワン
- アニス
- オールスパイス(百味胡椒、三香子)
- オニオン(玉葱)
- オレガノ(花薄荷)
- カホクザンショウ(華北山椒、花椒)
- カルダモン(イライチ)
- カレーリーフ(南洋山椒、カリ・パッタ)
- キャラウェイ(姫茴香)
- クミン(ジーラ、キュマン)
- グリーンペッパー(緑胡椒)
- クローブ(丁子、ローング)
- コショウ(ペッパー、カリ・ミルチ、サフェダ・ミルチ)
- ゴマ(セサミ)
- コリアンダー(ダニヤ、香菜、パクチー、コエンドロ)
- サフラン(ケサル、番紅花)
- サンショウ(山椒)
- シソ(紫蘇)
- シナモン(肉桂、ダルチニ)
- ショウガ(生姜、ジンジャー)
- スターアニス(八角、大茴香)
- セージ
- セロリ
- タイム
- ターメリック(鬱金、ハルディ)
- タデ(蓼、water pepper)
- タラゴン(エストラゴン)
- チャービル(セルフィーユ)
- 陳皮(シトラスピール)
- ディル(イノンド)
- 唐辛子、一味唐辛子(チリ、レッドペッパー、カイエンペッパー、ラル・ミルチ)
- ナツメグ(肉荳蔲、メース、ジャイファル、ジャビトゥリ)
- ニンニク(大蒜、ガーリック)
- コブミカンの葉(バイマックルー)
- ハッカ(薄荷、ミント)
- パセリ
- バニラ
- ハラペーニョ
- ニラ
- ネギ
- パプリカ(甘唐辛子)
- ヒハツ
- フェヌグリーク(メティ)
- フェンネル(フェネル、茴香、ソーンフ)
- ブラッククミン(カロジレ)
- ホースラディッシュ(セイヨウワサビ)
- ポピー・シード(けしの実、カスカス)
- マージョラム(マヨラナ、スイートマージョラム、ハナハッカ)
- マスタード(辛子、ライ、洋芥子)
- ミョウガ(茗荷)
- ラッキョウ
- ラディッシュ(大根)
- ローズマリー
- ローリエ(月桂樹の葉、ベイリーフ、テジ・パッタ)
- ワサビ(山葵)
ブレンドしたもの
関連項目
注釈
出典
香辛料と同じ種類の言葉
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