自衛隊 組織

自衛隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 23:54 UTC 版)

組織

防衛省と自衛隊の組織図[28]
自衛隊の指揮官/統率機関
職名 名前 階級等 写真
内閣総理大臣 岸田文雄 
 防衛省
防衛大臣 木原稔
防衛副大臣 鬼木誠
防衛大臣政策参与

(3人以内)

尾上定正 空将
番匠幸一郎 陸将
吉田正紀 海将
防衛大臣補佐官 高見康裕
防衛大臣政務官 三宅伸吾
松本尚
防衛事務次官 増田和夫
防衛審議官 芹澤清
統合幕僚監部
統合幕僚長 吉田圭秀 陸将
陸上幕僚監部
陸上幕僚長 森下泰臣 陸将
海上幕僚監部
海上幕僚長 酒井良 海将
航空幕僚監部
航空幕僚長 内倉浩昭 空将
情報本部
情報本部長 尾崎義典 空将
防衛監察本部
防衛監察監 小川新二
防衛装備庁
防衛装備庁長官 深澤雅貴

自衛隊は文民統制(シビリアン・コントロール)の原則の下、文民で構成される内閣、立法府である国会の統制下に置かれる。

内閣総理大臣は内閣を代表して自衛隊の最高指揮監督権を有し、防衛省の長である防衛大臣が自衛隊の隊務を統括する。また、内閣には関係閣僚等で構成される国家安全保障会議が置かれ、防衛に関する重要事項を審議する。自衛隊の防衛出動治安出動等にあたっては事前又は事後の国会承認を要し、また国会は自衛隊に係る定員、予算、組織などの重要事項の議決を通じて自衛隊を統制する[29]

陸・海・空の各自衛隊は全て防衛大臣の直轄部隊から構成され、各自衛隊の隊務に係る防衛大臣の幕僚機関として陸上幕僚監部海上幕僚監部及び航空幕僚監部が設置されている[30]。更に各自衛隊を統合運用するための幕僚機関として統合幕僚監部が置かれ、自衛官の最上位者である統合幕僚長がこれを統括する[30]。防衛大臣は各幕僚長を通じて各自衛隊に命令を発するが、部隊の運用に関しては全て統合幕僚長を通じて行うものとされている。各幕僚長は「最高の専門的助言者」として防衛大臣を補佐し(自衛隊法第9条第2項)、部隊等に対する防衛大臣の命令を執行する[29]

防衛省の事務方の長である防衛事務次官は待遇等の面では統合幕僚長と同格であるが、「その省の長である大臣を助け、省務を整理し、各部局及び機関の事務を監督する」(国家行政組織法第18条2項)ものとされ、防衛省・自衛隊の機関全般にわたって監督権限を有する[31]

その他、防衛省の所掌事務に関する基本的方針について審議する機関として防衛会議が設置されている。構成員は防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官、防衛大臣補佐官、防衛大臣政策参与、事務次官、防衛審議官、内局の官房長と各局長、統合・陸・海・空幕僚長、情報本部長、防衛装備庁長官[30]

日本国憲法第76条2項で特別裁判所の設置が禁止されているため、軍法会議(軍事裁判所・軍事法廷)は設置されていない(従って、軍事刑務所の類は無く、被疑者は一般同様検察庁送致される。微罪は別にして、禁錮以上の罪で立件される等で重大な反社会的行為に関与したと判断された場合は懲戒免職されることがあり、また懲戒免職されなくても禁錮以上の罪が確定すれば失職する)。諸外国の憲兵に相当する部隊は陸・海・空の各自衛隊に警務隊として組織されている[29]

部隊及び機関 防衛省 審議会
陸上自衛隊 内部部局 施設等機関 自衛隊員倫理審査会
海上自衛隊 大臣官房 防衛大学校 防衛施設中央審議会
航空自衛隊 防衛政策局 防衛医科大学校 防衛人事審議会
整備計画局 防衛研究所 防衛調達審議会
人事教育局
地方協力局
外局 地方支分部局
防衛装備庁 地方防衛局
特別の機関
防衛会議 統合幕僚監部 共同の機関 共同の部隊
陸上幕僚監部 海上幕僚監部 自衛隊体育学校 自衛隊情報保全隊
航空幕僚監部 情報本部 自衛隊中央病院 自衛隊サイバー防衛隊
防衛監察本部 外国軍用品審判所 自衛隊地区病院
自衛隊地方協力本部

注釈

  1. ^ 航空自衛隊は、2027年までに"「航空宇宙自衛隊」に改称される。
  2. ^ 栗栖弘臣は、2000年に上梓した『日本国防軍を創設せよ』中でこう述べた――「国民の生命、身体、財産を守るのは警察の使命(警察法)であって、武装集団たる自衛隊の任務ではない。自衛隊は『国の独立と平和を守る』(自衛隊法)のである。『国』とは、わが国の歴史、伝統に基づく固有の文化、長い年月の間に醸成された国柄、天皇制を中心とする一体感を享受する民族、家族意識である。決して個々の国民を意味しない」。
  3. ^ 防衛省職員自衛官のほか事務官等(防衛書記官防衛部員など)から構成されているが、そのほとんどは同時に自衛隊員でもある。
  4. ^ 「自衛隊」の定義について規定する自衛隊法第2条第1項には「政令で定める合議制の機関並びに防衛省設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)第四条第二十四号又は第二十五号に掲げる事務をつかさどる部局及び職で政令で定めるものを除く」との除外規定が含まれており、防衛省に属する機関のうち独立行政法人評価委員会、防衛人事審議会、自衛隊員倫理審査会、防衛調達審議会、防衛施設中央審議会、防衛施設地方審議会、捕虜資格認定等審査会、防衛省地方協力局労務管理課については「自衛隊」の範囲から除外されている(自衛隊法施行令第1条第1項・第2項)。従って、「自衛隊」と「防衛省」とでは組織の範囲が完全に一致するわけではない。
  5. ^ ごく稀に、自衛隊そのものも自らを「軍」と呼称することがある。例: modchannel - 昭和36年防衛庁記録(1分17秒からの統幕会議に関する説明において)
  6. ^ 方面総監旗、師団長旗、旅団長旗、団長旗、海将旗、海将補旗、代将旗、隊司令旗(甲)、隊司令旗(乙)、長旗、先任旗、航空総隊司令官旗、航空方面隊司令官旗、航空混成団司令旗、航空支援集団司令官旗、航空教育集団司令官旗、航空開発実験集団司令官旗、航空団司令旗、第83航空隊司令旗、航空警戒管制団司令旗、航空救難団司令旗、飛行開発実験団司令旗、航空医学実験隊司令旗及び航空安全管理隊司令旗。
  7. ^ 1999年の第13旅団が編成されるまでは、桜星は階級では無く部隊規模を示していた。例としては、桜星3個が方面総監・2個が師団・1個が団及び将補が指定階級の部隊長等となっていた
  8. ^ 統合幕僚長陸上幕僚長海上幕僚長航空幕僚長
  9. ^ 但し、かつては桜星1個の団旗も存在していた。北恵庭駐屯地資料館に帽章に桜星1個の戦車団旗として現存、詳細は東長崎機関を参照
  10. ^ 学説については野中俊彦高橋和之中村睦男高見勝利『憲法(1)第4版』(2006年)有斐閣、164-166頁も参照のこと。
  11. ^ 違憲判決として、2009年現在、1973年の長沼ナイキ事件札幌地方裁判所判決、2008年4月17日のイラク派遣事件の名古屋高等裁判所判決、の2例があるが、いずれも下級審の判決である。
  12. ^ 1999年(平成11年)9月13日、参議院予算委員会における大森内閣法制局長官の答弁を参照
  13. ^ 1967年(昭和42年)3月31日参議院予算委員会における増田甲子七国務大臣の答弁。これは、1954年(昭和29年)4月1日衆議院内閣委員会における木村篤太郎国務大臣の発言等を前提としたもの。
  14. ^ 佐々淳行の次男が通っていた小学校の日教組組合員の女教師が、父親が警察官・自衛官である生徒を立たせて「この子達の親は悪人です!」と吊し上げた。佐々は激怒し、教師は家庭訪問を行ったが、その席で反省の弁は無く、自民党や自衛隊、警察を口汚く罵るばかりであったが、教育委員会に訴え出て免職させると佐々が言うと、教師は一転して土下座して謝罪しはじめた。この際、この教師は「日教組の組織をあげて戦う」と発言したという[167]
  15. ^ 産経新聞社会部次長大野敏明は、1996年2月2日付産経新聞東京夕刊において、「自衛隊員の息子として教師から虐めを受け、登校拒否になった」「同じく自衛官の息子だった友人は内申書の評価を下げられた、親の職業を言いたがらない者もいた」と述べている。
  16. ^ 最も被害の大きかった広島県では、土砂崩れや土石流が多発して死者・行方不明者が31人に上った。6月29日の夕方から被害が拡大しはじめ、死者・行方不明者が続々と確認される中、20時の時点で自衛隊から広島県に対して災害派遣要請の必要性の確認が行われた。これを受け広島県は広島市の意向を確認したが、広島市は自衛隊の派遣は必要ないとして断っている。一夜明けた30日、被害はさらに拡大。結果、6月30日午前4時の時点で広島市は県へ災害派遣要請を行った。産経新聞は1999年7月1日の記事で『秋葉忠利・広島市長は「何かできなかったかという思いはある。教訓として生かしたい」と述べたそうだが、冗談ではない。その能力を十分に持っている自衛隊を活用する気がなかったとしか思えない。自分のイデオロギーのために広島市民の生命をないがしろにした、重大なる「人災」と言っても過言ではないだろう』と批判した。この件では、広島市が対策に忙殺されており、広島県も災害対策本部の設置が遅れ、情報を消防庁に送ることが遅滞していたため、国土庁総理大臣官邸に連絡することが出来ないまま時間が経過していた。災害派遣要請の決め手となる被害地域の航空写真が広島市消防局長の手元に届いたのは30日午前零時であり、その4時間後には広島県知事に対して自衛隊派遣要請が行われている[169][170][171]

出典

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