KC-RN210CSN
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「日産ディーゼル・RN/EN」の記事における「KC-RN210CSN」の解説
RN+西工96MCKC-RN210CSN京王バス 79952号車(京王バス中央所属時代) 1996年9月26日発売。中型車のRMと同じ直列6気筒OHVのFE6E型(195PS)エンジンを横置きエンジンとして搭載し、三菱ふそう・エアロミディMJ同様にアングルドライブによって動力を伝達するが、日産ディーゼルではこの方式は民生産業時代の大型バスコンドル以来であった。変速装置はFCT5速マニュアルを採用。ドア形状は前中2扉折戸が標準で、車椅子の乗降に配慮して幅広の扉を採用している。小型バスながら49名の乗車定員を確保した。 サスペンションはリーフサスのみでエアサスの設定はない。ワンステップのみの設定で、車椅子用スロープ板が標準装備となっている。スペースの関係で中扉は折戸のみだが、一部にトップドア仕様(前扉のみ)の車両も存在する。窓形状は路線バスに多い逆T字窓が標準だが、一部に引き違い窓(メトロ窓)の車両も見られる。 選択できる車体は、発売当初は富士重工製R18型E (8E) のみであったが、翌1997年には西日本車体工業製96MCも加わった。市販車第1号(富士重工製車体)は京王バスに納入、西工製車体の第1号は西鉄バスに納入された。 京王バスでは1996年10月よりRNの営業運転を開始し、「日本初の車椅子スロープ付き超低床小型バス」として大いにアピールした。京王バス専用の磁気式バスカード「京王バス専用カード」にも京王マスクのRNのイラストがデザインされ、同様の文言が書かれていた。翌1997年に発足した初の分離子会社である京王バス東(当時は京王バス株式会社)では、京王帝都電鉄から移籍した大型車4台以外は新車のRNを大量導入して営業開始し、RNは同社のバス事業の収支改善と旅客サービス向上に大きく貢献した。 京王バスに納入された富士重工8E車体で1997年以降の車両は「京王より可愛らしさの表現を求められ、前後天と前面板に丸みを持たせたデザインに変更」され、フロントマスクを丸みを帯びた形状に変更した「京王マスク」と呼ばれる特注仕様で納入された(京王では中型車でも特注マスクを採用)。京王れーるランドに特注マスクの車両(D79784号車)が保存車両として展示されている。また、京王バスの特注マスクの車両3台が除籍後に日本航空が羽田空港内で運行する無料シャトルバス「JALスカイシャトル」(株式会社浅井に運行委託)へ移籍している。 1997年には京王グループの西東京バスでも一括導入が始まり、翌1998年まで全車が富士重工製車体で導入されたが。西東京バスでは特注マスク車は採用されていない。 また京王電鉄と資本関係のある関東バスでも、1999年3月に特注マスクの車体が丸山営業所に5台(D601~D605号車)導入され、最後の1台であったD601号車は2016年まで稼働していた。 日産ディーゼル車を主力としていた西武バスでもコミュニティバス用に富士重工車体のRNを導入開始し、1997年には入間市「てぃーろーど」に3台(A7-414~A7-416)、1998年から1999年にかけては所沢市「ところバス」に6台(A8-492~A8-493、A9-584~A9-588)が導入された。以降、全国の事業者でコミュニティバスを中心に普及していくこととなる。 西日本でも、1997年に京阪グループの京阪宇治交通(合併により会社解散)に富士重工車体のRNが8台導入され、これは西工車体の西鉄バスよりわずかに早く、西日本初のRN導入となった。京阪宇治交通で導入された車両(車両番号712M-719M)は、1999年1月11日付で京阪宇治交サービスに譲渡され、後にその分社会社である京阪宇治バスに再譲渡された(宇治営業所に配置)。ただし1台は2003年初頭に京阪宇治交サービスの親会社であった京阪宇治交通に復帰後、合併を行った京阪バスに移籍したが(男山営業所に配置)、2008年12月に除籍され浜松バスに移籍した。京阪バスはこれとは別にKC-RN210CSNを2台導入している。2008年以降順次、京阪宇治バス所属車両の方向幕はLEDに変更された。 京王バスで最後の導入となった1999年式のKC-RNは、西工車体3台(79951~79953号車)のみとなった。京王でもこの3台以外はすべて富士重工製車体で導入されている。西工製車体の3台は新宿パークタワーの東京ガスショールーム「リビングデザインセンターOZONE」シャトルバス(無料送迎バス)として使用されていたが、シャトルバスの車両代替に伴い2台が路線バスに転用され、調布営業所で最後まで稼働していた。 日産ディーゼルとRNを共同開発した「生みの親」である京王バスでは、同社のRN全車引退にあたり2012年6月23日から同年7月8日にかけて、調布営業所に所属していた最後の1台(L79952号車)で「"チョロQバス" さよなら運転」を行った。車両は手作りのボードで装飾され、乗客には乗車証明書カードと記念ステッカーが配布された。なお写真は当該車両の府中営業所所属時代のものである。 富士重工8E車体(標準マスク)京王バス(M79603号車) 富士重工8E車体(特注マスク)京王バス(M79712号車) 富士重工8E車体(特注マスク)京王バス「多摩市ミニバス」(J79730号車) 富士重工8E車体(標準マスク)西東京バス(A575号車) 富士重工8E車体西武観光バス元西武バス「てぃーろーど」(A7-416号車) 富士重工8E車体西武バス「ところバス」(A9-588号車)
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