ILCEシリーズ
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2013年9月に、α3000(日本未発売)を皮切りに展開した「α NEX」の後継シリーズ。型番の「ILCE」は「Interchangeable Lens Camera / E-mount」の略である。 α3000シリーズα3000 (ILCE-3000)(2013年9月20日発売、日本未発売) - 2040万画素のExmor APS HD CMOSセンサー(BIONZ)、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。 α3500 (ILCE-3500)(2014年3月24日発表、日本未発売) - 前述のα3000とボディ性能に変更点はなく、主にオーストラリア、メキシコ、ロシア、東ヨーロッパ、中東、アフリカにてバッジネームが変更されたモデル。付属するキットレンズに違いがあり、α3000では18-55mm f3.5-5.6 OSSだったものが、α3500では18-50mm f4-5.6(日本未発売)に差し替えられ、α3000よりも2割ほど廉価な価格構成で展開した。 α5000シリーズα5000 (ILCE-5000)(2014年2月7日発売) - NEX-3Nの後継。2040万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。画像処理エンジンがBIONZ Xになり、ディテールリプロダクション技術によりリアリティが向上した。WiFiに加えNFCも搭載し、PlayMemories Camera Appsにも対応する。 α5100 (ILCE-5100)(2014年9月5日発売) - NEX-5Tの後継。2430万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、α6000同様の179点位相差AFと25点のコントラストAFによるファストハイブリッドAF、ISO感度(静止画)ISO100-25600、連続撮影速度最高6コマ/秒。モニターは、タッチ対応の180度チルト可動式。動画記録フォーマットは従来のAVCHD、MP4に加えXAVC Sが追加された。PlayMemories Camera Appsにも対応。なお、スマートアクセサリーターミナルか割愛されたため、これによりNEX-5時代から続いたスマートアクセサリーターミナル搭載機が姿を消した。 α6000シリーズα6000 (ILCE-6000)(2014年3月14日発売) - NEX-6とNEX-7を統合した後継機。2470万画素のExmor APS HD CMOSセンサー。ISO感度は静止画でISO100-25600(動画はISO100-12800)、連続撮影速度最高約11コマ/秒。ファストハイブリッドAFの位相差センサーの数もNEX-6の99点から179点に増加し、ほぼ全面で位相差AFが使用可能になったと同時にAF合焦速度0.06秒を誇る。コントロールダイヤルはNEX-7を踏襲しつつ、左側をモード切替ダイヤルに変更。有機ELファインダーも搭載するが、ドット数がNEX-7および6の236万ドット(XGA相当)から144万ドット(SVGA相当)にダウンしている。PlayMemories Camera Appsにも対応。2015年6月16日のファームウェアアップデートで、XAVC S撮影にも対応した。また、2016年12月2日には新色としてグラファイトグレーが追加されている(ボディのみの販売)。 α6300 (ILCE-6300)(2016年3月11日発売) - α6000の後継かつ上位機種。外観はほぼ継承しているがボディ素材にマグネシウムを採用。新型のExmor APS HD CMOSセンサーやイメージプロセッサが搭載され、ファストハイブリッドAFの位相差センサーの数が179点から425点に増加(コントラスト方式でも25点から169点に増加)、さらにAF合焦速度も0.05秒と世界最速を更新した。ISO感度も静止画・動画共にISO100-25600となり、静止画の場合は拡張ISO51200まで対応する。動画撮影はXAVC S 4Kが可能となり、最高30p/100Mbpsでの4K撮影ができるようになった。そのほかに有機ELファインダーは236万ドットに変更され、電子水準器、サイレントシャッター機能を搭載する。また、静止画撮影における省電力化に成功し、同型のバッテリーを使用しても15%程度撮影可能枚数が増えるなど細かな改善も見られる。2019年1月生産終了。 α6500(ILCE-6500)(2016年12月2日発売) - α6300の後継かつ上位機種。EマウントのAPS-Cセンサー搭載機で初めてボディ内蔵手ブレ防止機能を搭載し、5軸手ブレ補正を実現した(マウントアダプターでAマウントレンズ装着時も対応)。使用センサー及び画素数はα6300と同じだが、新しいフロントエンドLSIや大容量バッファメモリの採用で最大307コマまでの連射が可能になった。最高連写速度はHI+モードで11コマ/秒。4D FOCUSを司る世界最多の425点位相差AFセンサー及びコントラストAFセンサーを画面のほぼ全域に配置し、世界最速0.05秒のAF速度を実現した。また、液晶パネルはα6000シリーズで初めてタッチパネル搭載になり、240万画素のOLED Tru-Finder使用時にドラッグでAFポイントの移動が可能になった。2019年生産終了。 α6400(ILCE-6400)(2019年2月22日発売) - α6300の後継で、α6500・α6000・α5100は併売。BIONZ Xがα9やα7R IIIと同じ新世代になり、フルサイズαに搭載されている動体予測アルゴリズムを搭載かつ最適化することで、世界最速の0.02秒AFを実現した。AF-Sモード時のAF検出輝度範囲の下限値としてEV-2を実現し、暗いシーンでもフォーカスが合いやすくなった。α9に搭載されているAIによる物体認識を含む最新のアルゴリズムも最適化されて搭載し、リアルタイム瞳AF機能の精度・速度も向上した。6000系では初めて180度チルト可動式液晶モニターを搭載し、α6500同様OLED Tru-Finderでの撮影時のタッチパッド機能も搭載されている。 α6600(ILCE-6600)(2019年11月1日発売) - α6500の後継で、α6400とα6000は併売。α6400同様、最新世代のBIONZ Xを搭載し、常用ISO感度が100~32000まで対応可能になった。処理速度も6500に比べ約1.8倍高速化されている。バッテリーがZバッテリーに変更になりEVFで720枚、液晶使用時で810枚のロングバッテリーライフを実現。また、α6000シリーズで初のリアルタイム瞳AFを搭載した(6600は動画撮影時も対応)。α6500が終売となるため、α6000シリーズでは唯一のボディ内手ブレ補正搭載機となる。 α6100(ILCE-6100)(2019年10月25日発売) - α6000の後継で、11月発売のα6600の下位機。α6400とα6000は併売。α5100は終売となるため、日本でのαのAPS-C機はα6000シリーズのみとなる。α6000と比べ、液晶が180度チルトのタッチ対応モニターになったこと、静止画撮影時のリアルタイム瞳AFに対応したことが大きな違いとなる。2021年12月23日に生産完了。 QXシリーズ(レンズスタイルカメラ)ソニーQX1 (ILCE-QX1)(2014年10月10日発売) - ファインダーや液晶パネルは搭載せずにスマートフォンやタブレットとNFC・Wi-Fi接続して使用する「レンズスタイルカメラ」と共通するコンセプトのモデル。鏡胴には“α”のロゴが印字されている。α3500(日本未発売)同様の2010万画素のExmor APS HD CMOSセンサー、コントラストAF搭載。ISO感度(静止画)ISO100-16000、連続撮影速度最高約3.5コマ/秒。
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