FTTN接続とは? わかりやすく解説

FTTN接続 (DOCSIS 3.0以降)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 18:30 UTC 版)

ブロードバンドインターネット接続」の記事における「FTTN接続 (DOCSIS 3.0以降)」の解説

ケーブルテレビ」も参照 DOCSISによるFTTNHFCHybrid Fiber Coaxial接続は主にケーブルテレビサービスインターネット接続使われている。このFTTNHFC)は末端では減衰しやすい既存同軸ケーブル活用するものの、基幹部分では高品質光通信採用して搬送波対雑音比C/N比)を稼ぐというものであるDOCSIS 3.0以降複数通信チャネル束ねるチャネルボンディング導入され通信に使う周波数帯増やすことで大幅な高速化が可能となった2006年8月には下り最大1Gbps/上り最大100Mbpsが実現可能なDOCSIS3.0が、2013年10月には下り最大10Gbps/上り最大2.5Gbpsまで実現可能なDOCSIS3.1登場したしかしながら狭帯域同軸ケーブルでは広帯域光ケーブル異なり通せ周波数の幅が問題となっていった。規格上使可能な周波数の上限はDOCSIS 3.0で1002MHzまで、DOCSIS 3.1で1794Mhzまで上昇したものの、日本家庭設備では地上デジタル放送使われる770MHzより上の周波数の通ることが保証されない態となっており、また例え1794Mhzまで通せたとしても日本BS-IFCS-IF周波数帯 (1032~3224MHz) と衝突しているためBS・CSアンテナ導入している建物ではBSデジタル放送CSデジタル放送信号回り込みによる衝突問題があり、2017年3月時点でも日本ケーブルテレビでは770MHzまでの帯域使用一般的となっていた。そのため仕様フルスピードを出すことは困難であった例えJ:COMでは2007年9月より関西で、翌10月より関東で、DOCSIS 3.0用いたサービス開始したものの、下り最大160Mbps/上り最大10Mbpsのサービス(「J:COM NET ウルトラ」→「160Mコース」)に留まっており、2015年1月増速後で下り最大320Mbps/上り最大10Mbpsに留まっていた(「320Mコース」)。 その後J:COMでは2015年1月から4月にかけてデジアナ変換によるアナログ放送終了し2017年10月に「J:COM 熊谷・深谷」を皮切りにDOCSIS3.1用いたサービス導入し、それによりようやく名目速度上り30Mbpsを超える下り最大1Gbps/上り最大100Mbpsのサービス到達した(「J:COM NET 1Gコース」)。 なお、FTTN (HFC) での高速化ノイズ影響を受けやすくなったり、全二重通信での増幅器発振問題があったりするため、光区間拡大が必要となるほか、新4K8K衛星放送再送信帯域不足の問題もあり、光回線 (FTTH) でのサービス提供切り替えるケーブルテレビ会社増えていっている。DOCSIS規格制定しているCable Labs側でも受動光ネットワーク (PON) ベースFTTH回線DOCSIS運用管理機能追加する DPoE (DOCSIS Provisioning of EPON) を用意する至っている。 日本ケーブルテレビ連盟技術委員会2017年度より「伝送路高度化タスクチーム」を立ち上げてケーブルテレビ回線FTTH化を支援するようになったほか、同2017年には総務省が『ケーブルテレビネットワーク光化促進事業』を開始し2018年には『ケーブルテレビ光化による耐災害強化事業』が開始されFTTH化の目標2025年度末までに「50%程度」と定められた(2019年度時点では26.6%)。2019年度には『ケーブルテレビ事業者の光ケーブルに関する緊急対策事業』も開始された(ただしこの補助金放送目的で使う部分に限る)。また通信目的では『高度無線環境整備推進事業』の補助金使用できるほか、一部自治体では『新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金』もケーブルテレビ光化使われている(鳥取市など)。 J:COMでも2019年から2021年までに3000億円掛けて光回線網を整備しており、2020年より光回線によって最大10Gbpsのサービス提供している(「光10Gコース」)。 しかしながら旧来のFTTN (HFC) の設備残している事業者もまだ残っており、同軸HFCによるインターネット契約数2021年12月時点で約652件、その契約数が多い都道府県東京都大阪府神奈川県の順となっている。そのため2022年現在J:COMは、総務省の「ブロードバンド基盤在り方に関する研究会」において「ブロードバンド品質基準」に上り名目速度含めず下り名目速度のみ」とするよう、またケーブルモデムでの名目速度ではなく保安器での名目速度」とするよう主張している。

※この「FTTN接続 (DOCSIS 3.0以降)」の解説は、「ブロードバンドインターネット接続」の解説の一部です。
「FTTN接続 (DOCSIS 3.0以降)」を含む「ブロードバンドインターネット接続」の記事については、「ブロードバンドインターネット接続」の概要を参照ください。


FTTN接続 (DOCSIS 1.0/1.1/2.0)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 18:30 UTC 版)

ブロードバンドインターネット接続」の記事における「FTTN接続 (DOCSIS 1.0/1.1/2.0)」の解説

最初DOCSIS 1.01997年下り最大42Mbps/上り最大10Mbpsな規格として登場した日本では1999年ケーブルテレビ会社J-COMと米@Home Network英語版)が共同でアットホームジャパン(後のアットネットホーム)を立ち上げ、アットホームジャパンは2000年6月よりJ:COMケーブルテレビ網でCATVインターネットサービスJ-COM@NetHome」(後の「J-COM Net」)を提供するようになったものの、下り上り共に速度低くなっており、2001年7月増速後で下り最大2Mbps/上り最大128kbps程度に、2002年2月増速後で下り最大8Mbps/上り最大2Mbps程度に留まっていた。 2003年インターネット協会調査によればJ:COMCATVインターネットのトップシェアを獲得していたものの、2002年安価なADSLで「Yahoo!BB 12M」などの下り最大12Mbpsのサービス登場すると、高価下り最大8MbpsだったCATVインターネットカタログスペック的に見劣りするものとなった。そのため、J:COM一部地域東京都東村山市)でFTTH化の実験行ったものの、FTTHでのテレビ放送サービス実現当時まだ厳しくJ:COMでは代わりにDOCSIS 2.0導入へと進んでいった。 DOCSIS 2.02001年12月下り最大42Mbps/上り最大30Mbpsな規格として登場した2003年9月にはJ:COMDOCSIS 2.0用いた下り最大30Mbps/上り最大2Mbpsの「J-COM Net プレミア」(後の「30Mコース」)を開始した2009年に「40Mコース」へと増速)。 2007年J:COM次世代DOCSIS 3.0導入したものの技術的に後方互換保たれており、その後も「1Mコース」「12Mコース」「24Mコース」「40Mコース」を長らく継続していたが、その後玉突き式の増速によって低速コース少しずつ消えて行っている。

※この「FTTN接続 (DOCSIS 1.0/1.1/2.0)」の解説は、「ブロードバンドインターネット接続」の解説の一部です。
「FTTN接続 (DOCSIS 1.0/1.1/2.0)」を含む「ブロードバンドインターネット接続」の記事については、「ブロードバンドインターネット接続」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「FTTN接続」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「FTTN接続」の関連用語

FTTN接続のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



FTTN接続のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのブロードバンドインターネット接続 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS