30代後半以後とは? わかりやすく解説

30代後半以後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 00:54 UTC 版)

井上井月」の記事における「30代後半以後」の解説

安政5年1858年)ごろ、30代後半壮年であった井月は突然伊那谷姿を現す以来30年の間、この地で死去するまで上伊那中心に放浪生活送り続けた井月文政5年1822年)、越後長岡藩(現・新潟県長岡市およびその周辺地域生まれ推測されている。井月少年期から伊那谷現れ30代半ばまでの行状は全く不明であるが、巷説によると天保10年1839年)には一旦江戸出ているという[要ページ番号]。嘉永5年1852年)に長野にて版行された吉村木鵞の母の追悼集に、井月発句乾く間もなく暮れぬ露の袖」が見える。また翌年同じく長野開板された吉村木鵞編纂句集きせ綿』に「稲妻や網にこたへしの影」の句が採られており、この頃には俳人として活動していたと推測される元来伊那谷は「多少好学の風があり、風流風雅嗜む傾き」のある土地であったため、書が上手く俳諧の道に練じていた井月は、文化人として伊那谷人士から歓迎された。こうして井月伊那谷趣味人たちに発句の手ほどきをしたり、連句の席を持ったり、詩文揮毫する見返りとして、酒食や宿、いくばくかの金銭などの接待を受けつつ、南信州一帯放浪しながら生活した井月は「典型的な酒仙面影髣髴とする」ほどの酒好きであり、「人の顔さえ見れば酒を勧める悠長な土地柄であった伊那谷は、ほとんど金銭持たず蓄え無かった井月とっていつでも酒の相伴にあずかることの出来魅力的な土地であったようである。体中だらけで、直ぐに泥酔して寝小便をたれたという井月土地女性子供たちは「乞食井月」と呼んで忌避したが、俳句趣味とする富裕層男性たちが井月優遇し中には弟子として師事するものもいた。 文久3年1863年5月高遠藩当時家老岡村叟と面会し句集越後獅子』の序文乞う。『越後獅子』は井月京都江戸大阪をはじめ各国俳人発句集めた句集であり、書名叟の命名よる。また、この序文井月長岡出身自称していたことを記した最初の記録となる。 元治元年1864年)、善光寺宝勝院塘をたずねて100日間ほど滞在し、『家つと集』を編集する明治2年1869年)、富県村(現伊那市)の日枝神社奉納額揮毫翌年には東春近村五社神社西春近村地蔵堂奉納額揮毫この後もたびたび社寺奉納額を手がけている。明治5年1872年9月伊那村にて「廼舎送別書画展覧会」が開催され出席者113名を数えた明治7年1874年)、美篶村(現伊那市)の橋爪玉斎と句画を合作している。明治9年1876年9月伊那町唐木園のもとで『詠集序』を執筆明治12年1879年3月上水内郡(現長野市中条)の久保田盛斎のもとで、『俳諧正風起證』を執筆この頃当地に庵を立てて定住しようと試みたことが久保田宛の書簡から読み取れる同書中には新しい庵に移住するため長岡戸籍を取る必要を述べているが、これも井月出自論拠となっている。しかし、手続き上に問題があり、定住は叶わず南信州帰還した明治18年1885年)秋ごろ、句集余波の水茎(なごりのみづぐき)』を刊行本書は、井月集めた諸家発句をまとめ、井月弟子であった美篶村塩原関(本名折治)が開板したものである。本書の跋として井月は後に代表句評される落栗の座を定むるや窪溜り」を、「の家」の署名とともに残している。同年井月の健康を案じた塩原関の取り計らいにより塩原家入籍し塩原清助名乗る明治19年1886年12月末ごろ、伊那村にて病のため道に行き倒れになっているところを発見される塩原家運び込まれ看病を受けるものの、翌年明治20年1887年2月16日に、66歳にて没する大正9年1920年)、塩原家にて三十三回忌営まれ句碑建てられている。

※この「30代後半以後」の解説は、「井上井月」の解説の一部です。
「30代後半以後」を含む「井上井月」の記事については、「井上井月」の概要を参照ください。

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