3代目C3系とは? わかりやすく解説

3代目(1982-1992年)C3系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 15:05 UTC 版)

アウディ・100」の記事における「3代目(1982-1992年)C3系」の解説

上級グレードについては、アウディ・200参照 1982年モデルチェンジしたアウディ100は、Cd値0.30の空力ボディを持つ。全長4,805mm、全幅1,815mm、全高1,420mm。1980年代前半というのは、欧州自動車メーカそれまで脈々と研究されていた空力リファインが、具体的なモデルとして登場しはじめた年代である。ボディ空力デザイン自体は、1960年代から先ずはレーシングカー最高速向上を目的始まり次に効率的な乗用車というテーマ波及していった。この小排気量高速巡航可能にするというテーマ陸続き高速移動可能にするインフラ整った欧州においては充分に現実的な問題であり、これに従って幾つかの習作ピニンファリーナ・CME1600)やシトロエン・GS/CX、NSU・Ro80などの先駆者1970年代に既に登場している。1980年には、レーシングカープロトタイプ以外で空力無頓着であったメルセデスが、最上級Sクラス(W126)において空力的なボディ(Cd0.36)を纏うという新たな技術方向性打ち出したこのような流れの中で、アウディ100では以前にもないほど徹底的な空力リファイン行いボディ下面やホイールハウス回り窓枠フラッシュサーフェス化などのアイディアによって、2.2Lの小排気量で200km/hの巡航可能にした。実際に、より大柄室内スペースの広いC3の2.2L NAモデルが、ターボ過給されたC2200 5Tのように静粛速く、ずっと燃料費は低い。これらの魅力は非常に好評で、その後他社モデル空力ボディ追求なしにはリリースできなくなる。そういう意味でアウディ100空力ボディ嚆矢あるかのように云われる。 C3はモデル中期ダッシュボードを含む内装マイナーチェンジを行う。その際新たに導入された安全技術として「プロコン-テン(procon-ten)」と呼ばれる衝撃吸収システムがある。これは衝突時にエンジン後方押し込まれる力を利用してボディ-エンジン-ステアリング結んだワイヤーステアリング前方引き込む装置で、当時メルセデス先陣切っていたSRSエアバッグシステム代わる安全装置として考案された。まだSRSエアバッグ一般化する以前アウディエアバッグ展開用の火薬信頼性疑問視したもの思われるアウディ100徹底した空力追求による効率化により、1983年度ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー受賞日本でもモーターマガジン主催ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞している。 ボディは2ドアセダンが廃止され4ドアセダンステーションワゴンアヴァント、計2種ラインナップされていた。上級版のアウディ200引き続き設定され165馬力だった2.2L 5気筒ターボエンジンは、最終的にDOHC 20V化され220馬力発するうになるアウディは、ラリー競技アウディ・クワトロ通称ビッグ・クワトロ)の実力確かめると、フルラインクワトロ化を目指し、100/200系もついにクワトロ版が登場する当時クワトロシステムの駆動力の強力さを強調するため、スキージャンプ台アウディ100クワトロ登り切るというテレビCM放映していた。なお2005年にはクワトロ登場から25周年記念しA6クワトロ使用しリバイバルCM放映された。 アメリカでは引き続きアウディ5000の名で販売されていたが、1986年11月CBSテレビ人気ドキュメンタリー番組60 Minutes」が、相次ぐ5000オートマチック仕様)の暴走事故について扇情的報じた。これによって5000にはネガティヴイメージ定着88年モデル最後に100/200の名称に改められた(ブレーキとアクセルの踏み間違え事故の項も参照のこと)。

※この「3代目(1982-1992年)C3系」の解説は、「アウディ・100」の解説の一部です。
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