3代目 YD3型(2013年- )
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「アキュラ・MDX」の記事における「3代目 YD3型(2013年- )」の解説
2012年12月13日、2013年1月14日から27日まで行なわれる北米国際自動車ショーにて、「MDXプロトタイプ」が世界初公開されることが発表され、翌2013年3月のニューヨーク国際オートショーにて量産モデルが公開された後、2013年6月20日よりアメリカでの販売を開始した。 MDXでは初めてFFモデルをラインナップしており、2013年モデルよりベースグレードの販売価格が大幅に下がった。 新開発の「3-Bone」構造を持つプラットフォームを採用し、ニューレベルのラグジュアリーコンフォート、クラストップの燃費、トップレベルの安全性を重点として開発された。デザインは「Aero Sculpture」コンセプトとしており、アキュラの現在のトレンドである空力を重視したデザインとなった。アキュラ・RLXに採用されたアキュラの新たなシグネチャーデザインとするジュエルアイ(Jewel EyeTM)LEDヘッドライトを標準装備する。 全高は先代より1.5in(38.1mm)低くしながら、同等の室内空間を確保している。ステップ高さや着座位置も下がり、より低重心となった。全長は2in(50.8mm)、ホイールベースは2.8in(71.1mm)長くなり、走行性能の向上や室内空間の拡大に役立てている。全幅は1.5in(38.1mm)、前面面積は2%小さくなり、空気抵抗が大幅低減している。オハイオR&Dセンターに新設された40%スケール風洞を初めて利用して開発された市販車となった。 搭載されるエンジンは、RLX同様の「EARTH DREAMS TECHNOLOGY」を採用した新型の3.5L 直噴 V6エンジンである。低燃費と加速性能の両立を図る。低速トルクは先代よりも8%向上、0-60mph加速も向上した。FFモデルでは4WDモデルよりエンジン搭載位置を下げ急加速時のトルクステアを軽減する。EPA燃費は4WDモデルが18/27/21 mpg (city/highway/combined)と先代より燃費が向上した。FFモデルでは 20/28/23 mpgとなっている。 ボディはサブフレーム、リアサスペンションなど大幅な軽量化を達成、ハイテン材の使用比率を高め、ステアリングハンガービームはマグネシウム合金を採用し先代のアルミニウム製より3.5kg軽量化した。フロンドドア周りにはホットスタンプ材を使用したリング状の一体スティフナーを初採用する。 サスペンションも前後とも一新され、フロントのストラットサスペンションはトリプルロードパス仕様のアッパーマウントを採用し、ロアコントロールアームは鍛造アルミニウム製。リアのマルチリンクサスペンションは先代に比べトレーリングアームがなくなり、軽量コンパクトとなり、ステップ高さを低くすることを可能とした。ダンパーは振幅リアクティブダンパーが標準となる。前後サブフレームはより軽量で強固となり、サスペンションマウントの剛性は先代より67%向上した。 先代同様ニュルブルクリンク北コースでの走りこみを行い、タイムは8秒短縮したとする。VSAの機能を生かし、通常のブレーキング時にもトルクベクタリングを行うAgile Handling AssistをRLXに次いで採用する。4WDモデルではSH-AWDと連携して制御される。 インテリアでは2列目シートの前後スライドや、ウォークイン機能を強化し、センターコンソールは収納スペースが大幅に広くなった。MDXや競合車種のオーナーへのリサーチの結果を反映し、新型ではロードノイズの低減などNVH性能向上に力が入れられた。 グレードはFFとAWDそれぞれに、ベースグレード、テクノロジーパッケージ、テクノロジーアンドエンターテイメントパッケージ、アドバンスアンドエンターテイメントパッケージの4種類を用意。テクノロジーパッケージではナビゲーションやELSプレミアムオーディオシステムなどを搭載、テクノロジーアンドエンターテイメントパッケージでは天井部の9インチディスプレイを持つリアエンターテイメントシステムが付く。アドバンスアンドエンターテイメントパッケージはさらに、追突被害軽減ブレーキ (CMBS)、レーンキープアシストシステム (LKAS)、アダプティブクルーズコントロール (ACC)などの先進安全装置を搭載し、専用インテリアや、天井部のディスプレイは16.2inのウルトラワイドタイプになる。 生産はカナダオンタリオ州のHCMからアメリカアラバマ州のHMAに移管された。
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