1986年のオールスターゲーム は、1986年 (昭和 61年)7月 に行われた日本プロ野球 のオールスターゲーム 。
概要
1986年のオールスターゲームは前年、熱狂の中で日本一を達成した阪神タイガース の吉田義男 監督が全セ(オールセントラル・リーグ )を率い、パ・リーグを制した西武ライオンズ から全パ(オールパシフィック・リーグ )の指揮官として、前年限りで退任した広岡達朗 の後任森祇晶 監督が全パの指揮を執った。森はこの年のパ覇者として翌年のオールスター も全パを指揮した。
その西武に鳴り物入りで入団した大物ルーキー・清原和博 (西武)がファン投票選出され、堂々の初出場を果たした。第2戦で本塁打を放ち見事、自身初の球宴MVPに輝いた。清原とは対照的に苦節19年目にして初の夢舞台を踏んだ「浪速の春団治」川藤幸三 (阪神)は代打で登場した第2戦、快打を放ち2塁へ全速力で突っ込むもアウト。スタンドを大いに湧かせた。川藤以外にも17年目の加藤博一 (横浜大洋ホエールズ )、11年目の山本和範 (南海ホークス )が初出場を果たした。なお山本は第1戦で2安打を放ちMVPになった。試合そのものは白熱した熱戦が続き、第2戦・第3戦と延長サヨナラにもつれ込む展開だった。
1988年に東京ドーム が開場し、同年10月に南海がダイエー への身売り及び九州移転を発表したため、後楽園球場 と大阪球場 での最後のオールスターゲーム開催となった。
試合結果
第1戦
オーダー
セントラル
打順
守備
選手
1
[中]
平野謙
2
[二]
篠塚利夫
3
[左]
山本浩二
4
[一]
バース
5
[三]
原辰徳
6
[右]
吉村禎章
7
[遊]
高木豊
8
[捕]
山倉和博
9
[投]
荒木大輔
パシフィック
打順
守備
選手
1
[二]
大石大二郎
2
[右]
山本和範
3
[三]
落合博満
4
[一]
ブーマー
5
[中]
秋山幸二
6
[左]
松永浩美
7
[遊]
石毛宏典
8
[捕]
伊東勤
9
[投]
工藤公康
この試合が後楽園球場で行われた最後のオールスターゲームとなった。
第2戦
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
R
H
E
全セ
0
0
0
0
1
1
1
0
0
0
0
3
14
1
全パ
0
0
2
0
0
0
1
0
0
0
1X
4
11
0
(延長11回)
セ:杉本 (中 )、江川 (巨)、遠藤 (洋)、高野、●山本和(神)-木戸、達川、山倉
パ:西川 (南 )、山田 (急)、東尾 (西)、小野義 (近)、○アニマル-田村、梨田
勝利 :アニマル(1勝)
敗戦 :山本和 (1敗)
本塁打 パ:山本1号(ソロ・杉本)、清原 (西)1号(ソロ・遠藤)
審判 [球審]山本文(セ) [塁審]𨂊池(パ)・松橋(セ)・寺本 (パ) [外審]井野(セ)・高木(パ)
試合時間:2時間55分
オーダー
セントラル
打順
守備
選手
1
[右]
真弓明信
2
[遊]
高木豊
3
[三]
原辰徳
4
[一]
バース
5
[二]
岡田彰布
6
[中]
吉村禎章
7
[左]
加藤博一
8
[捕]
木戸克彦
9
[投]
杉本正
パシフィック
打順
守備
選手
1
[二]
大石大二郎
2
[右]
山本和範
3
[三]
落合博満
4
[一]
ブーマー
5
[左]
石嶺和彦
6
[中]
秋山幸二
7
[遊]
松永浩美
8
[捕]
田村藤夫
9
[投]
西川佳明
この試合が大阪球場で行われた最後のオールスターゲームとなった。
第3戦
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
R
H
E
全パ
2
0
0
0
0
0
0
1
0
0
3
9
1
全セ
0
2
0
0
0
0
0
1
0
2X
5
11
0
(延長10回)
パ:村田 (ロ )、石本、渡辺、柴田、●小野幸-田村、伊東、梨田
セ:川口 (広)、西本 (巨)、金石、加藤初 (巨)、津田、○山本和-達川、山倉、木戸
勝利 :山本和(1勝1敗)
敗戦 :小野幸(1敗)
本塁打 パ:落合 (ロ)1号(2ラン・川口) セ:吉村 (巨)1号(ソロ・村田)・2号(サヨナラ2ラン・小野幸)
審判 [球審]寺本(パ) [塁審]丸山(セ)・前川(パ)・松橋(セ) [外審]高木(パ)・井野(セ)
試合時間:2時間58分
オーダー
パシフィック
打順
守備
選手
1
[遊]
石毛宏典
2
[中]
高沢秀昭
3
[三]
落合博満
4
[一]
ブーマー
5
[右]
石嶺和彦
6
[左]
松永浩美
7
[捕]
田村藤夫
8
[二]
辻発彦
9
[投]
村田兆治
セントラル
打順
守備
選手
1
[遊]
高橋慶彦
2
[中]
加藤博一
3
[一]
長内孝
4
[左]
山本浩二
5
[右]
吉村禎章
6
[三]
衣笠祥雄
7
[二]
篠塚利夫
8
[捕]
達川光男
9
[投]
川口和久
テレビ・ラジオ中継
テレビ中継
第1戦:7月19日
第2戦:7月20日
第3戦:7月22日
中国放送 ・東京放送 ≪TBS系列・2社共同制作≫
実況:深山計 解説:大下剛史 、田淵幸一、小林繁
リポーター:ソフィー(当時『JNNスポーツチャンネル 』に出演)
ハーフタイムショー進行:生島ヒロシ (当時TBSアナウンサー)、岡本かおり
放送時間:18:30 - 21:54(60分延長[ 5] )
RCCが自社の制作著作で放送したのはこれが最後となり(ただし、共同制作扱いのため技術面の一部と番組タイトル・提供クレジット・CMの送出と配信はTBSが実施)[ 6] 、以後の広島開催時はTBS主管制作・RCC制作協力(年度によりMBSも制作協力参加)の形式で放送されている(実況もTBSのアナウンサーが担当)。
NHK総合 (中継録画) 解説:広岡達朗、藤田元司
ラジオ中継
第1戦:7月19日
第2戦:7月20日
第3戦:7月22日
NHKラジオ第1 実況:高山典久 解説:鶴岡一人 、川上哲治
TBSラジオ(JRN/中国放送) 実況:上野隆紘 解説:張本勲、池田英俊
文化放送(ローカル) 実況:戸谷真人 解説:豊田泰光
ニッポン放送(NRN) 実況:宮田統樹 解説:柴田勲 、穴吹義雄
ラジオ日本(独立系) 実況:島碩弥 解説:中村稔
ラジオ大阪(ローカル)解説:辻佳紀
脚注
^ a b 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』(2001年、ベースボール・マガジン社)、P.187
^ a b サンチェが第1戦で負傷のため、第3戦から西本が補充。『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』(2001年、ベースボール・マガジン社)、P.187
^ 映画『子象物語 地上に降りた天使 』の宣伝を兼ねて始球式 の投手役を務めた鈴木俊一 (当時・東京都知事 )をエスコート。始球式のマウンドには本物の象 とともに登場した。
^ この時期では珍しく、単独での製作著作クレジットに「毎日放送 」ではなく「MBS 」表記(2011年以前の先代ロゴ)を使用していた。
^ ハーフタイムショーも含めて放送したが、試合終了まで放送されなかった。
^ スコアテロップは選手名とランニングスコアにTBSのものを、カウントと得点にRCCのものを使用する変則形態だった。また選手名は各チーム別標記のものとリーグ別標記のものが混在していた。
関連項目
外部リンク
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代