1953年のオールスターゲーム は、1953年 7月に行われた日本プロ野球 のオールスターゲーム 。
概要
前年、2度目の日本一を達成した読売ジャイアンツ (巨人)監督の水原茂 が全セ(オールセントラル・リーグ )を率い、パ・リーグ2連覇を達成した南海ホークス 監督の山本一人 が全パ(オールパシフィック・リーグ )を率いた。
第1戦は両チーム得点のないまま延長戦に突入したが、11回表に全パ飯田徳治 (南海)のタイムリーで勝ち越して勝利を収めた。続く第2戦も中盤まで点の入らない状況が続いたが、5回裏に全セの代打 平井三郎 (巨人)の2点適時打が飛び出し、そのまま逃げ切った。場所を名古屋に移して開催された第3戦も点が入らない展開が続いたが、9回表、全パが二死一塁の場面から南海の岡本伊三美 と堀井数男 、松井淳 、そして投手の西鉄 ・川崎徳次 の4連続安打で3点をとり、試合を決めた。
梅雨の影響もあって第1戦と第2戦の間が5日間も空いた。しかも2年ぶりに開催された第3戦は全く予定外なまでに遅れたため、球宴史上初のナイターとなった。翌年からはリーグ戦の日程も鑑みて2試合制に戻った。
選出選手
太字 はファン投票で選ばれた選手、▲は出場辞退選手発生による補充選手。
石川、中尾、梶岡、沢藤、姫野、大津は3試合とも出場機会がなかった[3] 。
試合結果
第1戦
オーダー
パシフィック
打順
守備
選手
1
[三]
蔭山和夫
2
[遊]
木塚忠助
3
[中]
別当薫
4
[左]
大下弘
5
[一]
飯田徳治
6
[二]
岡本伊三美
7
[右]
荒川博
8
[捕]
筒井敬三
9
[投]
関根潤三
セントラル
打順
守備
選手
1
[遊]
白石勝巳
2
[二]
千葉茂
3
[中]
小鶴誠
4
[一]
川上哲治
5
[左]
杉山悟
6
[三]
児玉利一
7
[右]
原田徳光
8
[捕]
野口明
9
[投]
長谷川良平
第2戦
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
H
E
全パ
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3
1
全セ
0
0
0
0
2
0
0
0
X
2
3
0
パ:柚木 (南)、●川崎、荒巻、柴田 (急)-筒井、松井
セ:藤村隆(神)、金田、○大友、別所-野口、広田
勝利投手 :大友(1勝)
敗戦投手 :川崎(1敗)
審判 [球審]二出川(パ) [塁審]筒井(セ)・苅田(パ)・津田(セ) [外審]横沢三(パ)・島(セ)
試合時間:1時間46分
オーダー
パシフィック
打順
守備
選手
1
[三]
蔭山和夫
2
[遊]
木塚忠助
3
[中]
別当薫
4
[左]
大下弘
5
[一]
飯田徳治
6
[二]
岡本伊三美
7
[右]
荒川博
8
[捕]
筒井敬三
9
[投]
柚木進
セントラル
打順
守備
選手
1
[右]
原田徳光
2
[二]
千葉茂
3
[中]
小鶴誠
4
[一]
川上哲治
5
[三]
児玉利一
6
[左]
杉山悟
7
[捕]
野口明
8
[投]
藤村隆男
9
[遊]
白石勝巳
第3戦
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
H
E
全パ
0
0
0
0
0
0
0
0
3
3
7
0
全セ
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
4
0
パ:米川 (東 )、林義、荒巻、○川崎-筒井、松井
セ:杉下、金田、長谷川、大友、別所、●藤本(巨)、藤村隆-野口、広田
勝利投手 :川崎(1勝1敗)
敗戦投手 :藤本 (1敗)
審判 [球審]筒井(セ) [塁審]横沢三(パ)・島(セ)・二出川(パ) [外審]津田(セ)・苅田(パ)
試合時間:2時間4分
オーダー
パシフィック
打順
守備
選手
1
[三]
蔭山和夫
2
[遊]
木塚忠助
3
[中]
別当薫
4
[左]
大下弘
5
[一]
飯田徳治
6
[二]
岡本伊三美
7
[右]
荒川博
8
[捕]
筒井敬三
9
[投]
米川泰夫
セントラル
打順
守備
選手
1
[右]
原田徳光
2
[二]
千葉茂
3
[中]
小鶴誠
4
[一]
川上哲治
5
[三]
児玉利一
6
[左]
杉山悟
7
[捕]
野口明
8
[投]
杉下茂
9
[遊]
白石勝巳
ラジオ中継
第3戦は日程が大幅がずれ込んだために全国中継されなかった。
備考
2月1日 に日本放送協会 (NHK)が日本で初めてテレビ 本放送を(東京エリア のみ)開始させたが、このときはまだテレビによるプロ野球中継を行なっていなかった(初のテレビ中継は8月23日 に阪急西宮球場 で行われた、パ・リーグの阪急 対毎日 公式戦である[4] )。初のオールスター戦中継は、翌年 7月1日 の第1戦 である。
脚注
^ a b 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』(2001年、ベースボール・マガジン社)、P.63
^ 選手として通算2回出場、監督として2回目
^ 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』(2001年、ベースボール・マガジン社)、P.64-66
^ 【8月23日】1953年(昭28) ナイター初中継のカードは試合開始時間で決めていた - スポニチアネックス2007年8月
関連項目
外部リンク
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代