1600F/1000Fシリーズボディー
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「ハッセルブラッドのカメラ製品一覧」の記事における「1600F/1000Fシリーズボディー」の解説
1600Fと1000Fの共通の特色は、フラッシュのソケットが、機構の違う物に対応出来る様に、アクセサリーレールが取り付けられており、スポーツビューファインダーと兼用のタイプと、ソケットのみのタイプと2種類づつ4種類が用意されており、手持ちの物の差し込みの形状に依って、交換が可能となっている。フラッシュ、電子フラッシュ(ストロボ)の同調は1/90で、更に細かく変更出来る様に、アクセサリーレールの処に、ダイヤルが取り付けられている。 ケーブルレリーズはシャッター押しボタンとは別に取り付けられており、ネジの直径は、普及品と比べ、かなり太いネジが切られている為、純正の専用品が用意されている。更に長い物が必要な場合等の、普及品の使用が必要な時に使える様に、ネジの太い専用品依り細いネジ穴の、普及品と同じサイズのネジの切られたアタッチメントが用意されている。三脚との取り外しを、スムーズに行う為の、連結用の機器も有るが、500C以降のボディー用の物とは、規格が異なる。別売りの修理用品の500C用のプレートをネジ止めで取り付けられるが、直に三脚の雲台に取り付ける場合のネジ穴の位置が異なるので、プレートを取り付けて、クイックアタッチメントを利用するか、直に取り付けかを決めなければならない。但し、プレートの穴を調整すれば此の限りでは無い。 1600F(1949年発売) - 開発中はロセックス(Rossex )と呼ばれていたがこの名称は他国の製品に使われており、販売代理会社からの提案で薦められた為、社長の名前を使うことになったという。1942年には完成されていたが発表は遅れ、1948年10月6日ニューヨークで発表され、1949年5月から工場出荷された。シャッターは14/1000mm厚のスウェーデン製ステンレススチールを幕に使用し、最高速1/1600秒を実現した高速フォーカルプレーンシャッターを装備しており、機種名称もこのことに由来する。ハッセルブラッドに残っている台帳によると、初期型は製造番号が数字4桁であり、製造番号0001は1949年5月20日「U.S.A. Johannesson」に供給された。最初のロットは製造番号0308までの273台。35台分が半製品の状態で教育用具に使用され製造台数に含まないため欠番である。この273台のうち1957年までに159台がスクラップになるなどして台帳から削除されており、台帳上世間に存在する初期型1600Fは114台である。製造番号0308は1950年6月15日「Fotografiska Gbg」に供給された。此の前期形の1600Fは、捲揚のノブと兼用の、シャッタースピード調整の目盛りが、後期製造の物と逆に刻まれていて、捲揚げ兼用ノブはシルバーカラーで、塗装はされておらず、磨きだしである。シャッター押しボタンと、レンズ交換用のロック解除ボタンは、同心円が3重に刻まれていて、後期製造の物は、球面状に凹ませてあるので、異なっている。1950年10月から製造番号は文字2文字+数字5桁になり、製造番号CS10501からCP13823までに3221台が生産されている。このうち、台帳上476台がすでに台帳から削除されており、台帳上世間に存在する初期型を除く1600Fは2859台である。 1000F(1952年発表、製造開始、1953年発売) - 1600Fで1/1600秒の最高速を正確に維持するのに苦労したためと言われているが、1/1600のシャッター製造用の部品の供給が遅れる為、生産ラインが止まって仕舞い、多量の注文に対して、シャッターの組み立てが止まって出荷が出来ないでいた。入手がし易い部品に変えると、其の一部分の部品の違いでシャッターの速度が変わって仕舞うのであったが、変える事に依りシャッターの組み立て部品供給が速くなり、生産ラインが滞り無く進められたからで、シャッターの調整が正確に出来ないとか、造りが難しかったとか、破損し易かったと云う事は無い。と、工場見学コースで説明をされている。部品の違いで、最高速を1/1000秒にスペックダウンした此の事は、最初期に製造された1000Fが1600Fの製造中に組み立てられていた事が、製造番号で判るが、全く違う組み立てであれば、此の様な事は起きない筈である。1600Fと混ざって、組み立てられていた最初期製造の1500台は、標準レンズとしてエクターを装備した。フラッシュシンクロ速度は1/25秒。製造番号13,821から24,216の10,395台が生産された。ソビエト連邦に加盟していたウクライナ共和国のカメラメーカーにより、ほぼ完全にコピーされ、サリュート/キーウ88シリーズとして販売された。これらはマガジンこそ爪のサイズがわずかに異なるので互換性がないが、レンズやファインダーは互換性がある。 HK-1 - 1000Fの軍用モデル。
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