面的予報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 15:27 UTC 版)
天気図 - 1日数回定時に、数種の地上天気図を発表。午前3時から午後9時まで3時間おきの速報天気図、午前・午後の3・9時のアジア実況天気図、24時間・48時間先の予想天気図(午前・午後の9時の予想)の4種。なお、このほかに実務用として高層天気図や数値予報天気図が発表されている(防災気象情報のページには掲載されない)。 天気分布予報 - 1日3回定時に、24時間後までの3時間ごとの天気、気温、降水量、降雪量の分布を示した、一辺20kmのメッシュ予報を発表。 解析雨量・降水短時間予報 - 10分ごとに、12時間前から6時間後までの1時間ごとの降水分布の解析・予測を示した、一辺1kmのメッシュ予報を発表し、7時間後から15時間までは、1時間ごとに一辺5kmのメッシュ予報を発表する。国土交通省水管理・国土保全局、道路局および気象庁が保有する気象レーダーや雨量計のデータを統合解析したもので、予報後期は数値予報データも加味される。 レーダー・降水ナウキャスト - 5分ごとに、3時間前から1時間後までの5分ごとの降水分布の解析・予測を示した、一辺1kmのメッシュ予報を発表。降水短時間予報よりも精度は高い。国土交通省水管理・国土保全局、道路局および気象庁が保有する気象レーダーや雨量計のデータに、風速データを加えて統合解析したもの。 大雨・洪水警報の危険度分布 - 10分毎更新で、土壌雨量指数・表面雨量指数・流域雨量指数等の2時間先までの予測値に基づき、一辺5kmのメッシュ予報を発表。5段階で、赤色「警戒」、薄い紫色「非常に危険」、濃い紫色「極めて危険」等に区分。 雷ナウキャスト - 10分ごとに、3時間前から1時間後までの10分ごとの雷活動度分布の解析・予測を示した、一辺1kmのメッシュ予報を発表。活動度1から4までと"なし"の5段階で、活動度1は空の状況や続報に注意する段階、活動度2以上は安全確保をする段階、活動度3以上は実際に落雷が観測されている段階。雷監視システム(ライデン)と気象レーダーのデータなどを統合解析したもの。 竜巻発生確度ナウキャスト - 10分ごとに、3時間前から1時間後までの10分ごとの竜巻発生確度(竜巻がすぐに発生する可能性と既に発生している可能性を合わせたもの)分布の解析・予測を示した、一辺1kmのメッシュ予報を発表。活動度1から2までと"なし"の3段階で、活動度1は的中率1-5%・捕捉率60-70%と空振りが多いものの見逃しは少なく、突風の影響を受ける活動を行う際は十分留意すべきとされる段階、活動度2は的中率5-10%・捕捉率20-30%と空振りは少ないものの見逃しが多く、全ての人が急な突風の発生に注意しつつ発達した積乱雲接近の兆候があれば安全確保をする段階である。なお、活動度2が竜巻注意情報の発表基準。数値予報の「突風関連指数」のデータと気象(雨量)レーダーのデータから算出される「突風危険指数」に、さらに気象(風速)ドップラー・レーダーのメソサイクロン検出データを加えて解析したもの。 気象衛星 - 10分ごとに日本域と全球、または2.5分ごとに日本域の、それぞれ1日前と3時間前からの観測画像を発表。センサの帯域により分類され、地表付近を除く雲を捉える赤外画像、雲と地表の様子を捉える可視画像、水蒸気と雲を捉える水蒸気画像の3種がある。静止気象衛星ひまわり8号(バックアップとして9号)の観測による。 アメダス 地図形式 - 随時、前日から当日最新時までのアメダスの降水量、風向・風速、気温、日照時間、積雪深の観測データ(要素は観測所により異なる)を、画面表示に適するよう区切った地方ごとに地図形式で発表。 黄砂情報 - 随時、7日前から当日の日本周辺の観測地点での黄砂の観測状況を「実況図」で発表。また毎日1回定時に、4日後までの6時間ごとの日本周辺の黄砂の濃度分布の予測を示した、一辺約110kmのメッシュ予報を「予測図」で発表。予報では、水平視程の低下や洗濯物の汚れなどの目安となる地表付近(地表から約1kmまで)の分布と、空の色の混濁状態の目安となる大気全体(地表から約23kmまで)の分布が示される。観測は各観測地点からの通報(日本では目視)、予報は数値予報データに基づく。 紫外線情報 - それぞれ1日一回定時に、前日と当日の紫外線の観測状況、当日と翌日の紫外線の予測を、一辺約20kmのメッシュ予報で発表。なお予測には、雲を考慮した「予測図」と雲が無い場合の「晴天時予測図」がある。また、1時間ごとに国内3地点の紫外線観測値を発表。紫外線強度は紫外線指数(UVインデックス)で表され、8以上の「非常に強い」「極端に強い」では日中の外出をできるだけ控えて長袖シャツ・日焼け止め・帽子を必ず利用することが推奨される。観測はアメダスの日照時間のデータなどからの解析、予測は数値予報データに基づくもので、20kmメッシュで平均化された標高・積雪・エアロゾル・天気が紫外線量を左右する因子である。
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