閘門扉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 00:19 UTC 版)
扉体(ひたい)のゲート形式は上流側、下流側共、鋼製マイターゲート(合掌式ゲート)、純径間、上、下流側共9.09m、扉高、上流側2.995m、下流側5.765mで、扉体は約15,000本のリベットを使用したリベット接合で造られている。現在扉体は溶接接合が主流となり大変珍しい物であることから、復元修理にあたっては、リベット接合を用い往時の姿で復元、また扉の水密部は檜材を使用していたため、こちらも往時の姿で復元されている。
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閘門扉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:52 UTC 版)
閘門扉は閘室の両端に設置されて、運河区と閘室を区分する水門の一種である。2枚に分割された扉でできていることが多い。船が閘室に出入りする際に閘門扉が開けられ、閉じられると防水構造となる。閘門扉が設置されている部分を扉室と呼ぶ。
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閘門扉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:52 UTC 版)
閘門扉(こうもんぴ)は上流区と下流区から閘室を仕切る防水構造の扉である。閘門の材質には木製や鋼製などがある。 また、閘門の構造には斜接門扉と特殊門扉があり、後者には単旋門扉、起伏門扉、滑動門扉、回旋浮函、自在浮函、昂上門扉、没入門扉、象眼門扉、跳開門扉などがある。 斜接門扉 - 門扉の一端に垂直な軸があり、これを中心に扉が回転し、両門扉は中心の水閘軸で縦に斜接する。「水閘の構造」の図参照。斜接門扉には扉の両面が直線のもの、扉の上水位側がわずかに孤形で下水位側が直線のもの、扉の両面が孤形のものがある。 単旋門扉 - 斜接門扉の扉が一方にのみあるもので、応力の分布や開閉装置の構造が簡明である。ただし幅の広い水閘の場合には工費が高くなる。 起伏門扉 - 下端に軸があり起伏して開閉するもので、応力の分布がわかりやすく、閘程が小さいものであれば工費も少なくできる。ただし床部に窪みが必要なため泥土が沈殿すると除去が容易でない。 滑動門扉(滑扉) - 側壁内に扉袋を設け、扉を引き入れたり引き出したりして開閉する。 回旋浮函 - 単旋門扉と同じく縦に軸があり回転するが、全体が門扉ではなく浮函になっている。水閘に用いられる浮函は、側壁または渠底に付けた溝または戸当たりに接続して沈めることで水密にしている。 自在浮函 - 自在に動かせるようにした浮函。 昂上門扉 - 上方に上げることができるようにした門扉だが、帆船が通航するような場所では不適当とされる。 没入門扉 - 水中に没入する形式の門扉。 象限門扉 - 単葉門扉の真中に縦軸があり回転する形式の門扉。門扉の真中に軸があって左右両翼が回転して開閉するため開閉する幅は閘幅の半分である。 跳開門扉 - 跳ね橋(跳開橋)のように地平軸のある門扉。 最も一般的に用いられるのはマイターゲート(mitre gate、斜接扉または合掌扉) と呼ばれ、イタリアのPhilippe Marie Viscontiによって1440年に発明されたものである。マイターゲートは垂直方向に回転軸があり、閉じると両側の扉が上流方向に対して山形に角度が付いた状態で合わさり、わずかな水位差でも水圧によって閘門扉がきっちりと閉じられるようになっている。これにより、隙間から水が漏れてくることを防ぎ、また水位差が付いている時に閘門扉が開いてしまうことも防げるようになっている。閘室が上流区と同じ水位になっていないときは上流側の閘門扉は完全に閉じられ、閘室が下流区と同じ水位になっていないときはなっていない時は下流側の閘門扉は完全に閉じられている。つまり通常の運用では、閘室の両側を同時に開けることはできない。 マイターゲートは構造が簡単であるため閘門扉として最も広く用いられてきた形式であるが、閘程が大きくなると水密を完全に実現できないこと、扉室に扉の回転軸の圧力がかかること、常に水中にある可動部が存在して保守に手間が掛かること、土砂が堆積すると開閉が不完全になること、地盤の不等沈下に弱いこと、給排水時間が長くかかることなどの数々の欠点もある。また潮汐があるなどで水位の高い側が逆転することがあると、マイターゲートは開いてしまって用を成さなくなるので、反対方向を向けたマイターゲートも設置しなければならなくなり建設費用が高くつく。 閘門扉として引揚扉(スライドゲートまたはローラーゲート)を用いることもある。引揚扉は扉を垂直に上に持ち上げて開ける構造で、持ち上げるために扉室には門形の塔が建設されている。複数枚の板を組み合わせて扉を構成することもあり、これは塔の高さを低く抑えるために用いられる。引揚扉を利用すると、扉室の長さを短くすることができて、これにより水も節約することができる。マイターゲートより水密を保ちやすく、またマイターゲートのように回転軸に掛かる力が扉室に働かないので側壁の構造を単純にできる。潮汐があっても1枚の扉で済む。さらに扉を完全に水上に引き揚げることができるので、点検や保守を楽にできるといった利点がある。一方引き揚げ用の塔を建設する費用がかかり、また扉を引き揚げる高さが船の高さを制約するという欠点がある。 テンターゲート(ラジアルゲート、セクターゲート、扇形扉)は回転軸が水平方向にあり、円弧状の扉を回転させて開閉するもので、構造が簡単で丈夫であり、応力的に安定であるといった利点があるが、閘門扉としては水面からのクリアランスを確保しづらいため用いられる例は少ない。シャッターゲート(フラップゲート)は扉室の床に水平方向に回転軸があり、開いているときは床に扉体が寝かされており、閉じるときにこれを引き起こす構造のもので、側壁に大きな力が掛からないという利点があるが、回転部分が常に水中にあって補修が困難で、また船が竿をさして通航するときはこれによってゲートが損傷してしまう危険が大きいという問題がある。浮戸は大きな1枚の扉を水に浮かせて移動させる構造のもので、扉室の脇に大きな戸袋を造ってそこに引き込むことで開ける。戸袋のために扉室が大きくなる欠点があるが、ドックや大型の海洋運河の閘門などで採用されることがある。回転セクターゲートという、垂直に回転軸があって横に回転して水路を仕切る閘門扉もあり、イングランドでは、リッブル・リンク (Ribble Link) の海側の閘門と、ライムハウス・ベースン (Limehouse Basin) のテムズ川へ通じる閘門で使われている。かなり巨大なものとしてはロッテルダムの洪水防止用のものがある。 上流・下流の閘門扉の種類が違っていることもある。マイターゲートの閘門扉のうち一方だけが引揚扉に置き換えられることもある。例えばサルターヘッブル閘門 (Salterhebble Locks) では、最下流側の閘門の下流側の閘門扉のバランスビームの動作する空間が、橋の拡幅によって制限されることになったため引揚扉に置き換えられた。ニーン川 (River Nene) では、多くの閘門がこの配置となっており、洪水の時には上流側のマイターゲートを開け、下流側の引揚扉も開けた状態にして、閘室がオーバーフロー対策の水門として機能するようにしている。
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