水閘の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:52 UTC 版)
簡単のため、この節では閘室の両端に閘門扉を備えた、基本的な方式の閘門について説明する。後の節でその派生形を説明する。 図に一般的な閘門の平面図および断面図を示す。図のAとCが扉室と呼ばれる部分で、Bが閘室と呼ばれる部分である。この例では扉室にはそれぞれマイターゲートが備えられている。この図では左側が上流となっており、このため左側に山形になるように扉が組み合わせられている。これは水圧が扉を押し付けて閉じられるようになっているからである。Aの方を前扉室あるいは上流扉室、Cの方を後扉室あるいは下流扉室と呼ぶ。 閘門扉が閉じられたときに、水密を保ち扉を支えるために、底から飛び出している図中cの部分を閘門閾と呼ぶ。また前扉室と閘室の間の底にdで示す段差があり、この部分を階壁と呼ぶ。閘門扉が開いたときにこれを収めるeで示す壁の窪みを戸袋と呼ぶ。hで示した上流側と下流側の水位差を閘程あるいは揚程と呼ぶ。この閘門の有効長は、aからbまでの距離で与えられる。また有効深さは水面から閘門閾までの深さで決定され、これを閾深と呼ぶ。
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