貸本時代とは? わかりやすく解説

貸本時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 13:55 UTC 版)

ちばてつや」の記事における「貸本時代」の解説

高校生だった16歳のちばは、新聞三行広告漫画家募集しているのを見つけて日昭書店応募社長石橋国松は、ちばにプロ生原稿見せて道具使い方教え試しに描いてくるように指示したため、ちばは本格的な執筆始めた。約3か月間にわたり、毎回20ページから30ページずつ原稿持って行くとそのたび続きを描くように言われていたちばは、これをテストだと思い込んでいたが、128ページ目で話を終わらせるように指示受けて描いた最後原稿持ち込むと、その場当時大卒初任給超える1万2351円を原稿料として石橋から手渡された。 この時に執筆した復讐せむし男』は1956年昭和31年)に貸本として出版され、ちばは17歳漫画家としてデビュー以降高校通いながら貸本執筆続けた

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貸本時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:50 UTC 版)

水木しげる」の記事における「貸本時代」の解説

貸本時代初期水木は主に戦記漫画ギャグ漫画などを中心に制作しており、『飛び出せピョン助』『戦場誓い』などを兎月書房から刊行した。他にもホラー漫画SF漫画ギャグ漫画少女漫画時代劇などの多彩なジャンルさまざまなタッチ描き分けている。作家が他の出版社から作品を出すのを嫌がる傾向があったので「水木しげる以外にも「むらもてつ」「東真一郎」など複数ペンネーム使い分けてもいた。貸本漫画は一冊120ページ程度作品につき2万5000円から3万円程度報酬出版社から支払われることになっていて、当時国家公務員初任給1万足らず紙芝居が1作200円か1000円であった事の視点では破格高給だった。ただし、それは毎月作品採用かつ量産され場合契約条件であった遅筆水木不慣れだった当初に、一ヶ月作品仕上げられる事は殆どなく、完成して売れ見込みあると判断されなければ出版社買い取ってくれないか、買い取られても「初回様子見」として2万5000円未満下げられ報酬しか支払われなかった。そればかりか初回売れなければ他の出版社にも不評の噂が回って締め出し食らうという過酷な業界だった。貸本出版社零細企業多く納入決まって紙芝居貸元同様に代金支払い滞ることも頻繁だった懸命に働いても生活は楽にならず、家賃滞納質屋通い続いた作品評価され不遇の生活が続く内に暗く陰惨な作風強まり出版社から「作風が暗い」と敬遠され余計に生活が苦しくなるという悪循環に陥っていった一時は「水木しげるの名では売れない」と「堀田弘」「竹取おさむ」など勝手に作者名を変更される屈辱味わった。 すでに40歳近い水木を心配する両親の強い薦めで、島根県能義郡大塚村現在の島根県安来市出身飯塚布枝見合いをし、即座に結婚した間に立ったのは布母の弟で、この叔父妻の実家武良家遠縁だった。結婚する最初で最後機会考えた水木は「普通の会社員二倍稼いでいる」と仲人口見栄張って洗練された都会人装ったが、気が緩んだ拍子方言連発してしまったという。見合いから結婚式までわずか5日という異例スピード婚で、式場米子灘町後藤お屋敷用いられた。新婚旅行余裕すらなく大急ぎ東京戻り作品制作再開したこの頃水木戦記漫画が一番の売れ筋であり、兎月書房貸本雑誌である『少年戦記』で水木しげる作戦シリーズなどを連載また、雑誌編集役も請け負って小松崎茂坂井三郎らとも交流している。しかし原稿料出し渋られ、紙芝居業界続いて貸本漫画業界衰退して行き益々生活が苦しくなる。あまりの貧しさに、自宅へやって来た税務署員から「こんなに収入少なワケがないでしょう?」と疑われたが、その言いように怒った水木質札の束を突きつけ「われわれの生活が、キサマらにわかるか!」と税務署員を追い返した結婚翌年長女尚子(後の水木プロ社長)が生まれた時は真剣に漫画家辞める事も考えたという。そうした中でかつて紙芝居作家時代描いた鬼太郎」を題材にする事を思い付いた1960年兎月書房から『墓場鬼太郎』シリーズ執筆開始し第一作となる「幽霊一家」が貸本雑誌『妖奇伝』に掲載された。後年鬼太郎とは違う紙芝居時代に近い陰鬱な怪奇物に仕上げたが、当初は全く売れず『妖奇伝』も第2号打ち切りとなった。だが打ち切り後一部読者から熱心な連載再開要望する手紙届き倒産間際だった兎月書房最後の希望託して『墓場鬼太郎』シリーズ刊行継続した。これが人気作となり、徐々に水木しげると『鬼太郎』の名が知られていく契機となった後年水木は「窮地陥るといつも現れ救ってくれるのが鬼太郎だった」と述べている。

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