自販機本『Jam』創刊とは? わかりやすく解説

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自販機本『Jam』創刊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 21:35 UTC 版)

Jam (自販機本)」の記事における「自販機本『Jam』創刊」の解説

雑誌コードの関係で『X-MAGAZINE』は1979年3月から『Jam』として正式に創刊B5版/88頁で定価300円だった。メインスタッフには日本大学芸術学部文芸学科中退メンバー集い、新創刊に際してガセネタ山崎春美同人として参加するキャッチコピーは「SEX革命両方とりたい君のために!」「オナニー&メディテーション!」「SUPER CONCEPTUAL MAGAZNE」。 元々『Jam』は当時出せば出すだけ売れる」と言われたほど売り上げ好調だった自販機本税金対策用に作られ雑誌であり、「どうせ儲かって税金持って行かれるのなら無意味面白雑誌作った方が良い」というエルシー企画方針から全くボツが出なかったという。ちなみに明石賢生社長出した唯一の制作条件は「カラーページだけはエロにしておけ」だった。 創刊号では「雑誌パンクをやる。伝統断ち切る常識破壊するそういう革命雑誌によって起こす」ために、冒頭特集から女性器肛門の拡大ポスター掲載するなど『X-MAGAZINE以上にパンク記事目立っていたが、特に山口百恵宅から出たゴミ40点を写真付き無断公開した爆弾企画芸能人ゴミあさりシリーズ」が最も有名で、これについて取材訪れた祥伝社発行女性誌微笑』が1979年5月26日号において4頁にわたる批判記事掲載しJam』の存在一躍世に知れ渡る切っ掛けとなった。 しかし『微笑』の日和見的な取材姿勢記事内容嫌悪感示した高杉弾は『Jam』の巻末に以下の文章寄稿して雑誌づくりに対する独自の持論展開した。 いま俺はこの号の編集中なのだ。したがって編集後記というものはまだ書けない俺のようなシロートにとって、本を一冊作るということはナルト金魚ばち入れて飼うよりもむずかしいことであり、山口百恵肛門オナニー教えるよりはやさしいことなのだ。山口百恵と言えばこないだ雑誌微笑」の記者という男が、馬鹿面をして三人俺のところへ取材にやって来た。例の山口百恵ゴミあさり」についての記事を書くと言う他人フンドシ相撲をとるというのはアノテの雑誌では当り前のことだが、発売になった微笑」を見てあきれてしまった。 知らない人がいると思うので一応書いておくと、「百恵ゴミあさり」というのは本誌創刊号載った、百恵の家から出たストッキングファンレター答案用紙使用ナプキンタンポン説明書など約40点を写真公開した企画のことだ。 これに関する微笑」での紹介記事は、4ページ使っておきながら、俺の強気姿勢適当に強張〔ママ〕し、読者の「どのようにゴミ取って来たのかを知りたい」という欲望十分に満足させ、山口百恵同情して見せ最終的には「やりすぎなのではないか」というレベル一歩出ない姑息かつ低級なのだったホリプロCBSソニー人間イカるのは、まあ判る。しかしなぜ相方事態面白がれる立場にあるはずの雑誌記者が、あんなくだらない記事しか書けないんだ。「自分の家ゴミあさられて、いい気持ちのする人間なんているわけない」だと、そんなことは当り前だろ、バカ。「やっていいこと悪いことが……」だと、笑わせるな!こういうものは公開しないことがセオリーだと、礼儀問題だと、どこまでバカなんだお前らJam批判したいなら、もっとハッキリ書いたらどうだ。 この記事書いたのが誰なのかは知らないがよく聞いておけ。エセ・ヒューマニズムや見せかけだけの正論、やっていいこと悪いこと社会的一般常識、そんなレベル突破しないで面白記事書けるとでも思っているのか。セオリー礼儀守っていて今の読者引っぱれると思っているなら、お前ら脳なしだぜ。 取材に来た三人の男の話しぶりのイヤラシさで「微笑」という超下等物件実態直感していたが、結果予想上のひどさだった。これは何も「微笑」に限ったことではない。現在、本当に俺たちの頭(ヘッド)をキックしうるような雑誌があるだろうか少なくとも雑誌づくりに幻想ビジョン)を持てないような脳なしの年寄連中には早々に退場願いたいものだ。 — 『Jam第4号編集中記──佐内順一郎」 何かやりたい遊びたい女の子いいことしたい?休み欲しい?お金欲しい?マリファナ欲しい?いい音楽聴きたい南の島のんびりしたい結婚したいオマンコ見たい興奮したい?刺激欲しい?欲求不満解消したい抜け出したい乗り越えたい解放されたい?───俺たち読者そういう欲望を、何ひとつとして満たしてやることなんてできやしない。それらはみんなあなたの問題だ。Jamにはサービス精神足りないポルノ少なすぎる、わけが判らない思想がない……そんな声を聞く知ったことか!ハッキリ言ってJamポルノ雑誌じゃないどこやら雑誌のように、くそ面白くもないサービス連発するのは読者バカにしてることじゃないのか。わけが判らないことのどこが悪い!思想ハッキリ出ている雑誌欲しければよそへ行ってくれ。Jamがスーパー・コンセプチュアル・マガジンであることを了解して欲しい。“Jamのような雑誌”というのが他にあった見せて欲しい。今このどうしようもなくメチャクチャ時代に、Jamというのはピッタリ雑誌だと俺は思っている。 ───俺は今、〈自分〉と〈あそこ〉の中間地点世界を見ることを始めたその場所から見た「俺」は、天才で、馬鹿で、軽薄で、頭がよじれていて、変態で、キチガイだ。それぞれの人間それぞれの内宇宙持っている。あなたがどのように世界見ているのか、それは知らない。───ルー・リードイナガキ・タルホツツイ・ヤスタカアブドーラ・ザ・ブッチャーマルセル・デュシャンハイゼンベルク、ヤマガミ・タツヒコ、ジミ・ヘンドリックス、マツオカ・セイゴオ、フブキ・ジュン、ルドルフ・シュタイナー───オマンコ、金、ドラッグ機械、星、光、重力エクスタシー自我、禅、オナニーマンダラ 佐内順一郎 — 『Jam第2号「元・読者だった編集長好き勝手なページ

※この「自販機本『Jam』創刊」の解説は、「Jam (自販機本)」の解説の一部です。
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