海外布教足跡調査の状況とは? わかりやすく解説

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海外布教足跡調査の状況

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 05:26 UTC 版)

日持」の記事における「海外布教足跡調査の状況」の解説

樺太から海外布教のため旅立つその後日持消息不明とされていたが、1925年大正15年)に、歴史家称する中里右吉郎(中里機庵とも)という人物満蒙調査によりその足跡発見したとする書物蓮華阿闍梨日持上人大陸蹈破事蹟』を蓮永寺版元私家版非売品として出版した1936年昭和11年)には、北京王府井山本写真館勤めていた骨董収集家岩田秀則が、北京東安市場で買ったという塗銀盒を中村某か入手、その中に日持署名花押付き日蓮題目肖像書かれ文書3篇があり、そのほか14点日持遺物とされるものを収集した岩田1941年宣化中国人調査させ、現地に伝わる「立化祖師伝説正座したまま亡くなった高僧荼毘にふしたところ立ちあがったというもの)から、遺物は立化寺古塔墓穴から発見されたと推測9点遺物日本持ち帰り東洋学者前嶋信次慶應義塾大学教授)に紹介した。前嶋は、中里右吉郎の説を根拠怪し小説的な奇説と断じ中里挙げたパスパ文字文献東京外語大学蒙古語研究室小澤重男見せたところ「解読不可能で中里理解できたとは思えない」との回答得て中里説を否定そのうえで宣化出土品日持遺物とし、1957年慶応義塾大学三田史学会機関誌史学』に『日持上人大陸渡航』を掲載した(のち誠文堂新光社1983年)。 京都大学西田龍雄藤枝晃などが遺品中の西夏文字経典法華経ではなく華厳経であり、内容継ぎ接ぎで、近年複製品切り貼り捺印書き込みしたものであると指摘1975年には、高橋智遍(本化妙宗連盟)が『日持上人研究』にて、聖筆鑑定文献学立場より文書中心とした遺物否定し、「宣化文書はどう考えて日蓮聖人直筆日持上人のそれではなく日持上人時代はるかに隔てた近代人の手になるもの」とした。 岩田秀則没後新潟県長岡市不動産会社社長八木敦が遺物譲り受けたのち、1987年長岡ゴルフ場建設道路用取引の件で借財のあった三洋石油社長笠井麗資に遺物譲渡中国大陸両親亡くしていた笠井新宿本社近くにあった常圓寺紹介で、遺物日蓮宗本山である身延山久遠寺献納した1989年には、東方学院遺物袱紗繊維東京大学タンデム加速器研究施設MALT)で測定し西暦840年±260年のものであるという結果出し袱紗自体は古いものであることを仏教学者中村元記者会見発表した2000年講談社から「日本の歴史シリーズ発刊されその中で網野善彦宣化出土遺物典拠に「北方から大陸渡った僧」として宣化出土遺物写真入り掲載したが、遺物真贋疑いがあることを指摘され同書第4刷においてその旨補注なされた

※この「海外布教足跡調査の状況」の解説は、「日持」の解説の一部です。
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