浩然の気とは? わかりやすく解説

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こうぜん‐の‐き〔カウゼン‐〕【×浩然の気】

読み方:こうぜんのき

《「孟子公孫丑上から》

天地みなぎっている、万物生命力活力の源となる気。

物事とらわれないおおらかな心持ち。「—を養う」


こうぜんのき 【浩然の気】

孟子公孫丑上』に「我善く吾が浩然の気を養う」とあるのによる。天地間に充満している非常に大きく強い気(至大至剛の気)をいう。自分行動正しいと、この気が身中満ち不屈の道徳的勇気となるとする。浩気とも。明け方近く清澄な大気をも意味し呼吸法とも関係し修養ともされる

浩然の気

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 08:04 UTC 版)

成句

浩然こうぜんのき

  1. 天地漲る活力生命力となる公明正大恥じるところのない心持ち
  2. 物事囚われない大らか気分

出典

孟子巻3 公孫丑章句上

白文
「敢問、夫子惡乎長」。
曰、「我知言。我善養吾浩然之氣」。
「敢問、何謂浩然之氣」。
曰、「難言也。其爲氣也、至大至剛、以直養而無害、則塞于天地之間。其爲氣也、配義與道。無是餒也。是集義所生者、非義襲而取之也。行有不慊於心則餒矣。我故曰『告子未嘗知義』、以其外之也。必有事焉。而勿正。心勿忘。勿助長也。無若宋人然。宋人有閔其之不長而揠之者。然歸、謂其人曰、『今日病矣。予助長矣』。其子趨而往視之、則槁矣。天下之不助長者寡矣。以爲無益而舍之者、不耘者也。助之長者、揠者也。非徒無益、而又害之」。
訓読文
あへて問ふ、夫子いづくにか長ぜる」と。
曰く、「我を知る。我吾が浩然の気を養ふ」と。
「敢て問ふ、何を浩然の気ふ」と。
曰く、「言ひ難きなり。其の気たるや、至大至剛直きを以て養ひてそこなふこと無くば、則ち天地つ。其の気たるや、とに配す無くふるなり。是れ義にひて生ずる所の者にして、義襲ひてこれを取るに非ざるなり。おこなひこころよからざること有らば、則ち餒ふ。我故に告子未だかつて義を知らず』と曰へるは、其の之を外にせるを以てなり。必ず事とする有れしかあらかじめすることなかれ。忘るること勿れ助けて長ぜしむること勿れ。宋ひとごとしかすること無かれ。宋人其のの長ぜざるをうれへて之をく者有り然として帰り其の人に謂ひて曰く、『今日つかる。われ助けて長ぜしむ』と。其のはしりて往きて之を視れば、則ちれたり。天下助けて長ぜしめざる者すくなし。以て無し為して之をつる者は、くさぎらざる者なり。之を助けて長ぜしむる者は、を揠く者なり。ただに益無きのみに非ず而も又之を害ふ」と。
現代語訳
孟子弟子である公孫こうそんちゅう)言った、)「あえてお聞きしますが、先生孟子)はどの点が(告子よりも)優れているのでしょうか」。
孟子が)言った、「私は(他者の)言葉をよく理解する。私は自らの浩然の気をよく養っている」。
公孫丑が言った、)「あえてお聞きしますが、どのようなものを浩然の気というのでしょうか」。
孟子が)言った、「説明するのは難しいが、その気というものは、極めて大きく極めて強いものであり、正しく養い損なうことのないようにすれば天と地の間一杯満ちる。その気というものは、義や道と分かち難く結び付いているものであり、これらがなければ飢えしぼんでしまう。この気は義の実践積み重ねる過程自然に生ずるものであって正義がこの気を外から取り込むわけではない。人が何かをなすに当たり、(道義欠いて)心に疚しいことがあれば、たちまち飢えてしぼんでしまう。だから私が『告子はまだ義というものを理解していない』と言ったのは、彼が義を心の外にあるものと考えているからである。(浩然の気を養うよう)努めなければならない。しかし、(ある期間までに成果挙げようなどと)予期してならない。(かといって、気を養うことを)忘れてもいけない。無理に成長助けようとしてもいけない。あの宋の人のようにしてはいけない。宋の人で、がなかなか成長しないことを心配して、この引っ張って伸ばす者がいた。くたくたになって帰宅すると、家族言った、『今日疲れた。成長助けてやったからな』。その子が(不審思い、畑に)駆け付けを見ると、枯れしまっていた。世の中には、成長無理に助けたりしない(賢明な)者は少ない。(浩然の気を養うことを)無益だ考えてこれを放棄する者は、いわば畑の雑草取りをしない者である。これを無理に成長させようとする者は、いわば引き抜く者である。(浩然の気を無理に成長させる行為は、)単に無益であるだけでなく、却って害をなすのである」。

翻訳


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