検証実験中間報告前~
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/09/29 13:45 UTC 版)
「STAP研究と騒動の経過」の記事における「検証実験中間報告前~」の解説
2014年 7月21日 - ネイチャー掲載STAP論文の万能性を示すグラフにおいて、ほぼ同じ内容のリジェクト論文のグラフから、万能性が落ちたように見える一部のデータを除いていたことが発覚。著者たちが不都合なデータを意図的に削除した可能性が指摘された。 7月21日 - リジェクト論文の査読時に「結論を支えるデータは非常に予備的」、「より信頼性が高く正確に検証された追加の実験結果がなければ紹介できない」と指摘されたこと、2012年末にあまりにも稚拙な論文のたたき台を読んだ笹井芳樹が「火星人の論文かと思った」と述べたこと、サイエンスの査読結果を読んだ理研調査委員が「科学者生命に危機を感じるのが普通」と感じたこと等が報道され、毎日新聞は「不採択だった論文3本には指摘に応えようとした形跡はほとんどみられない」と断じた。 7月22日 - 若山照彦と理研が解析結果の訂正を発表。別のSTAP幹細胞13株がメスの細胞だったとの発表内容をオスに訂正し、遺伝子の挿入位置の訂正については挿入した遺伝子が一つと想定して分析していたが、実は二つの遺伝子が挿入されていたことが原因と説明した。 7月23日 - 理化学研究所の河合理事が、本年度中にSTAP問題に決着を付けたいこと、CDBは存続させる方針であること、予備調査を受けた調査委員会は外部委員で調整していることを表明した。 7月23日 - 車で帰宅中の小保方をNHKの取材陣4、5人がバイクで追いかけ回し、更には逃げ込んだホテルで小保方が撮影や質問を拒否して立ち去る際も妨害、小保方が体の痛みを訴える事件が起こった。 7月24日 - 前日のNHK取材陣が起こした事件に対して、三木秀夫弁護士は法的対処も辞さないと表明。NHKの報道部長が弁護士事務所を訪問し、謝罪する事態になった。 7月25日 - 日本学術会議は、検証実験の実施とは関係なくSTAP研究不正の詳しい調査を行ったうえで、小保方ら関係者の処分を行うべきとする等、理化学研究所に対して声明を発表した。 7月25日 - 研究のディスカッションが成立しないほど笹井の体調が悪化していることを、研究員がセンター長の竹市雅俊に報告。竹市はセンターの健康相談室に相談する。 7月26日 - CDBは笹井を副センター長に留任させたまま、神戸事業所長の斎藤茂和を副センター長に就任させる。これは公表されず、笹井へのサポート役も付かなかった。 7月27日 - NHKにおいてSTAP研究不正事件に関する特集が放送される。 8月4日 - 理化学研究所は、検証実験の帰趨とは関係なく、予備調査の結果が明らかになり次第、処分の審査を再開する方針等を発表した。 8月5日 - 笹井芳樹が自殺、CDBと家族が診療について対応を協議していた矢先であった。笹井の死により、研究不正事件の全容解明や検証実験への支障、小保方ら理研関係者のメンタルヘルス等が懸念される事態となる。 8月8日 - STAP細胞問題を受けて策定中の改革案において、理研は舞台となったCDBを存続させる方向で検討していると報道される。 8月11日 - 理研は丹羽仁史らによる検証実験の中間報告を、8月下旬以降に先送りすることを明らかにした。 8月12日 - ハーバード大学医学大学院教授のチャールズ・バカンティが、所属病院の麻酔科長を9月1日付で退任し、1年間休職する意向を示していることが明らかになった。 8月12日 - 理化学研究所、理研改革委員会に改革の進行をチェックする目的で設置を求めた「外部の有識者による監視委員会」については設置しない方針。 8月14日 - STAP細胞の論文問題など相次ぐ研究不正を受け、国内の研究者を代表する日本学術会議は、不正行為の具体例や発覚時の対応方法について、初の統一基準を作ることを決めた。 8月26日 - 理化学研究所、STAP論文でまだ解明されていない疑義をまとめて調べる新たな調査委員会を近く立ち上げる。 8月26日 - STAP細胞が存在するかどうかを確かめる検証実験を進めている理化学研究所は7月末までの状況をまとめた中間報告を8月27日に公表すると発表。 8月26日、理化学研究所によるSTAP細胞の検証実験で、これまで一度も同細胞を作製できなかったことが分かった。万能性を示す十分なデータも得られておらず、実験は最初の段階で難航している。STAP細胞が存在する可能性は極めて低くなった。 8月27日 - 理化学研究所、研究不正再発防止をはじめとする高い規範の再生のためのアクションプランについて公表。 8月27日 - CDBは規模を現在の半分程度に縮小し、今年11月までに「多細胞システム形成研究センター(仮称)」に再編される。 8月27日 - 丹羽仁史は中間報告記者会見で、論文に記載されているプロトコールに従って検討を行ったが、論文に報告されたような STAP細胞様細胞塊の出現を認めることはできなかった。事を公表。 8月27日 - 小保方が「200回作製に成功した」と言ったのは自家蛍光とみられ、STAP細胞はできていなかった可能性が高まった。 8月27日 - 理化学研究所の川合真紀理事は会見で、新たな疑義について近く予備調査から本調査に移行することを明らかにした。 8月27日 - 理化学研究所の相澤特別顧問は「本検証実験を個人の研究としてではなくて、理研CDBとして行うことに疑義が呈されていることは、重々承知しており、統括責任者として重く受け止めている。論文が撤回された以上、STAP細胞がないこと、検証実験に意味がないというご意見も、十分認識している。小保方が実験に参加することについての疑義も、承知している」とした。
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