日本国内のサブカルチャーへの影響とは? わかりやすく解説

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日本国内のサブカルチャーへの影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 21:35 UTC 版)

Jam (自販機本)」の記事における「日本国内のサブカルチャーへの影響」の解説

Jam』はその破天荒な編集方針独自性から『ガロ』『遊』『宝島』といった日本代表するカルトサブカルチャー雑誌並び後続サブカル誌アングラ誌のルーツとして黎明期サブカルチャー文化大きな爪痕を遺した。 竹熊健太郎は『Quick Japan』(太田出版)や『危ない1号』(データハウス)などのアングラサブカルチャー雑誌源流として『Jam』を挙げており、元『実話ナックルズ編集長久田将義も「サブカル発生エロ本から。特に高杉弾から始まったではないか」と指摘している。 事実Jam』『HEAVEN』は「鬼畜系」と呼ばれるサブカルチャー分野にも多大な影響与えており、鬼畜系文筆家草分けである青山正明データハウス刊『危ない薬』『危ない1号編著者うつ病薬物乱用悪化に伴い2001年自殺)は本誌感銘を受け、1981年4月に『HEAVEN』の廃刊入れ替わる形で変態ミニコミ誌突然変異』(突然変異社, 1981年 - 1982年)を創刊。同誌はその斬新かつ過激な内容から椎名誠巻き込んだ大きな論争発展して当時ミニコミ界・ロリコン界に一大ムーブメント巻き起こした。この野心的な編集スタイルは後に青山編集長務める超変態世紀末虐待史『サバト』(三和出版, 1985年)や『危ない1号』(データハウス, 1995年 - 1999年)に直接引き継がれていくことになる。 また、Jam』のゴミ漁り企画影響され鬼畜系電波系ライター村崎百郎本名黒田一郎1961年 - 2010年7月23日)は世紀末に「鬼畜系」と称してゴミ漁りによる人間観察啓発し1996年にはデータハウスからゴミ漁り完全マニュアル鬼畜ススメ 世の中を下品のどん底叩き堕とせ!! みんなで楽しいゴミ漁り』を上梓するなど鬼畜系あり方身をもって体現したトリックスターとなった。なお、山崎春美崎の没後上梓した初単行本天國のをりものが 山崎春美著作集1976‐2013』(河出書房新社, 2013年)の中で「このゴミ拾いという『文化』はゴミ屋敷とか電波系鬼畜系孕みながら遂に村崎百郎の刺殺事件2010年7月)に至る。崎とはロフトプラスワン会ったことがあるけど、そしてピンと来ないかもしれないけど、実はボク薄皮一枚の裏表でそのライン上にいる。現代作家業には編集者能力必須である」とコメントしている。 ちなみにJam以前にもエロ本体裁をしたサブカルチャー雑誌『ウイークエンドスーパー』(末井昭編集白夜書房発行新宿ゴールデン街系の文化人積極的に起用した伝説エロ本1977年創刊1981年廃刊)が創刊されているが、『Jam』はそれ以上何でもありパンク無軌道な内容であり、これは当時音楽界漫画界隆盛極めていたパンクニュー・ウェイヴ動きエロ雑誌界が連動したのだったとする見方もある。実際にJam』は創刊号で「TOKYO PUNK SCENE SCRAP/NO PUNK! NO WAVE!」という本格的なパンク特集行っていた(安田理央本特集について「日本のパンクシーンの黎明期貴重な資料となる特集」と評価している)。 『磯野家の謎『バトル・ロワイアル』などのミリオンセラープロデュースし1990年代サブカルシーンの主翼担ったカルチャー雑誌Quick Japan』を自費創刊し赤田祐一(元飛鳥新社/太田出版編集者。現・エディトリアル・デパートメントSpectator編集部)は『Jam終刊直前1979年12月エルシー企画訪問してJam』の創刊号直接購入した経験がある。また、赤田当時印象について「そのときJam編集長高杉弾編集部いあわせてソファーに寝っころがりながら『GORO』を読んでいた。“筒井康隆の『美藝公』がついに始まったよ。横尾(忠則)さんとの組み合わせすごいねぇ”と、仲間喋っていたことを今でもはっきり覚えている」と後に回想している。なお、赤田自身編集務め雑誌赤田編集時代の『Quick Japan』『あかまつ』『Spectator』など)で『Jam』を深く掘り下げた特集定期的に企画しているほか、自著20世紀エディトリアル・オデッセイ』(ばるぼらとの共著, 誠文堂新光社)で紹介した1200点にも上る雑誌の中からベスト3に『ホール・アース・カタログ』『POPEYE』『Jam』の3誌を選んでいる。 このように同誌は廃刊後も、日本サブカル史やエロ本史において、今日まで語り継がれる伝説存在となっているが、エロ本という性質上から国立国会図書館などの公共機関での所蔵皆無等しく古書店では幻の雑誌として数万円の高値が付くこともあり、全体目にすることは極めて困難となっている。 本項では『Jam』の前身誌『X-MAGAZINE』(エルシー企画)と後継誌『HEAVEN』(アリス出版群雄社出版)についても解説する

※この「日本国内のサブカルチャーへの影響」の解説は、「Jam (自販機本)」の解説の一部です。
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