青山正明とは? わかりやすく解説

青山正明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 21:37 UTC 版)

青山 正明(あおやま まさあき、1960年6月27日 - 2001年6月17日)は、日本編集者ライター東京公司代表。鬼畜系ムック危ない1号』初代編集長。本名は大塚 雅美(おおつか まさみ)。


注釈

  1. ^ このミニコミ誌は伝説的自販機本Jam』『HEAVEN』の影響を色濃く受けており、方向性だけでなく共通の内容も両誌には見られる(例としてアメリカ西海岸アンダーグラウンド・マガジンWET英語版』の記事を勝手に翻訳して誌面に載せるなど)。青山は『別冊宝島345 雑誌狂時代!』(宝島社 1997年)掲載の永山薫との対談記事の中で「面白かった時代っていうと、やっぱり『ジャム』『ヘヴン』の頃。要するに、エロとグロと神秘思想と薬物、そういうものが全部ごちゃ混ぜになってるような感じでね。大学生の頃にそこらへんに触れて、ちょうど『ヘヴン』の最終号が出たくらいのときに、『突然変異』の1号目を作ったんです」と語っている。また青山は出版業界に入った理由について「僕自身は『HEAVEN』という自販機本があって、その前身の『Jam』だったっけ? あそこらへんで、かたせ梨乃とか山口百恵ゴミ箱あさって……たしか、かたせ梨乃のタンポンとか、山口百恵の妹の学校のテストが二十点とかいう、すっげえ成績悪いやつを全部並べて写真撮って載せてるような……そういうメチャクチャな自販機本があったんですよ。それ見てね『あっ、こんな楽しいことやってて、食っていけるんだなー』って思って、うっかり入っちゃったんだよね。そのあとも、うっかり続きで(笑)」と1996年のトークイベント『鬼畜ナイト』にて語っている。
  2. ^ 「彼は一生をかけて、自由と実験の人だった。無責任と無関心に裏打ちされていたものではあるけれど、それが偉大な一生であったことは誰にも否定できやしない。〔……〕『Nothing is true. Everything is permitted』(真実などない。なにもかも許されている)──バロウズの座右の銘のひとつだ。そしてバロウズは、これを生き抜いた。家庭にも仕事にもドラッグにも捕まらず、無責任に自由に、やりたい放題に時代の先端と戯れ続けた(それがいいかは別として)。ポジショニングと知性とセンスに、ちょっとした運さえあれば、それはわれわれにだって開かれている道かもしれない。作品と、そして生きざまとで示してくれたこの自由さゆえに(そして身をもって教えてくれたその先に待つものゆえに)、かれは今世紀の小説史上に確固たる位置を占め続ける。そしてそれゆえに、われわれもウィリアム・バロウズを忘れることはない。『どこでもおれの最語を聞け。どの世でもおれの最語をきけ』[24]。今なおバロウズは語り続けている[25]山形浩生たかがバロウズ本。』第11章「最語ども」1節「最語。」(大村書店 2003年2月25日)235-237P

出典

  1. ^ 天才編集者 故青山正明インタビュー 平野悠. BURST 2000年9月号
  2. ^ a b c 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「慶応ボーイ」より。
  3. ^ 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「幻のキャンパス・マガジン」より。
  4. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第3回
  5. ^ 谷地淳平 キリン舎前の決闘
  6. ^ 青山正明「ヘイ!バディー終刊に寄せて 6・4学新、フレッシュ・ペーパー、編集者、大臣、神……青山正明の歩み」白夜書房ヘイ!バディー』1985年11月号, 90頁。
  7. ^ 資料によっては「ロリコンブームの仕掛人・中崎至(引用者注:アングラ雑誌『PEPI』編集発行人)にスカウト」とある。
  8. ^ a b ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第4回
  9. ^ 谷地淳平 ミニコミ誌の思い出 その19 青山正明「六年四組学級新聞」
  10. ^ a b c ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第11回
  11. ^ 谷地淳平 ミニコミ誌の思い出 その12 青山正明のこと3
  12. ^ a b ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第5回
  13. ^ アリスビデオのデータベース メーカー別ガイド
  14. ^ 青山正明「ロリータをめぐる冒険」『宝島30』1994年9月号, 167頁。
  15. ^ a b c ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第12回
  16. ^ 青山正明「ロリータをめぐる冒険」『宝島30』1994年9月号, 164-168頁。
  17. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第33回 ロリコンにおける青山正明(5)
  18. ^ a b ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第13回
  19. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第45回 青山正明と「Flesh Paper」/『Crash』編(1)
  20. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第42回 ホラー/カルト映画における青山正明(5)
  21. ^ 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「バブル崩壊、失速」より。
  22. ^ Notes on the origin of the phrase “Nothing is true, everything is permitted.”
  23. ^ dLib.si - Orientalism in Assassin's Creed”. www.dlib.si. 2024年3月2日閲覧。
  24. ^ ウィリアム・S・バロウズノヴァ急報ペヨトル工房, Tokyo, p.10, 1995. 山形浩生訳/Nova Express (Grove Press, NY USA, 1964)
  25. ^ 山形浩生「最語」. 『ワイアード日本版』, Vol.4, No.1, p.95, 1998/1. 連載「山形道場」第26回
  26. ^ 山形浩生たかがバロウズ本。』第10章「おわりに」3節「あなたにとっての意味」(大村書店 2003年2月25日)226-234P
  27. ^ 木澤佐登志コントロールという敵──バロウズの愛したキツネザルたち」(晶文社スクラップブック – Shobunsha Scrap Book/2019年6月4日)
  28. ^ 暗殺者を意味する「アサシン」は、暗殺教団が「ハシシ」(大麻樹脂)の投与による神秘体験で部下をマインドコントロールし、暗殺者へと仕立てたという伝説に由来するといわれる。
  29. ^ 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「大麻取締法違反」より。
  30. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第55回 青山正明と「Flesh Paper」/『Crash』編(11)
  31. ^ a b 速水由紀子新人類世代の閉塞 サブカルチャーのカリスマたちの自殺」『AERA』2001年11月19日号
  32. ^ 「94年11月に日本全国で症例50名前後という眼病疾患、奇病MPPEを患い、失明の恐怖を背負いこんで加速度的に“悟り”の境地へ。本書を最後に、“路線変更”を決意……と、まあ、そんなこたぁ、どうでもいいか……」『危ない1号』第4巻「青山正明全仕事」あとがき
  33. ^ 高橋淳子世紀末カルチャー 残虐趣味が埋める失われた現実感」『AERA』1997年6月23日号
  34. ^ 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(飛鳥新社)第1章「妻・早紀のことⅠ」の中「出会い」より。
  35. ^ a b c 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「ひきこもる日々」より。
  36. ^ 「イメージの治癒力──「諦観」と「リズム」でハイな毎日を」 BURST 2000年9月号
  37. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第22回
  38. ^ 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「死に顔」より。
  39. ^ 吉永嘉明『自殺されちゃった僕』(幻冬舎アウトロー文庫)第3章「青山正明の思い出」の中「仕事に燃えた日々」より。
  40. ^ マガジンハウス『自由時間』1995年6月15日号 26-27頁
  41. ^ ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者!青山正明の世界 第21回
  42. ^ コアマガジンBUBKA』1998年1月号
  43. ^ 村崎百郎「非追悼 青山正明──またはカリスマ・鬼畜・アウトローを論ずる試み」『アウトロー・ジャパン』第1号(2002年1月18日発行/太田出版
  44. ^ 富士日記2.1「九月も終わる」Sep. 30 wed. - 遊園地再生事業団と主宰・宮沢章夫のサイト
  45. ^ 伝説の編集者・青山正明と村崎百郎との想い出 - Togetter
  46. ^ 青山正明の旧友を名乗る人物が青山の高校時代から大学時代までのロリコン遍歴を綴る自作自演の無署名原稿。
  47. ^ 「6年4組学級新聞」の表記揺れあり。
  48. ^ 西井幼名名義。
  49. ^ 『突然変異』編集スタッフ(青山正明+谷地淳平+車田正一+佐々木正代)の共同制作。
  50. ^ 1995年7月号は村崎百郎による代筆。95年9-12月号は休載。
  51. ^ 1995年8月号は村崎百郎による代筆。94年2-3月、8月号、11月号、95年3月号、7月号は休載。
  52. ^ 「Flesh Paper」内での連載。1984年4月号から「グログロビデオ評」に改題。
  53. ^ 全米で上映禁止となった13才少女が出演するポルノ映画『ザ・ロリータ〈姦痛〉』の紹介記事。
  54. ^ 「Flesh Paper」内での連載。1987年12月号より「青山正明の新・焚書抗快」に改題。1995年8月号は村崎百郎による代筆。
  55. ^ 群雄新社の同名誌とは無関係。
  56. ^ 志水一夫・斉田石也との鼎談。
  57. ^ a b c d e f g h i 無署名原稿。


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青山正明

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高杉弾」の記事における「青山正明」の解説

鬼畜系文筆家草分け存在。『Jam』『HEAVEN』に影響受けて文筆家編集者となる。のちに『危ない1号初代編集長。2001年自殺

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青山 正明

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青山正明 (法曹)」の記事における「青山 正明」の解説

)は、日本の裁判官弁護士元福岡高等裁判所長官神奈川県出身

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