撮影のさなかの債務・躁鬱病との闘いとは? わかりやすく解説

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撮影のさなかの債務・躁鬱病との闘い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 11:16 UTC 版)

田宮二郎」の記事における「撮影のさなかの債務・躁鬱病との闘い」の解説

1977年昭和52年12月に入ると、躁状態入った田宮入れ込んでいたドラマ化への関心薄れいかがわしいビジネス熱中し始める。また、同時期に事務所として南麻布マンション4部屋を購入し、その代金2億円超を借金で賄おうとしていた。田宮事業熱が収まらないまま、ドラマ『白い巨塔』1978年昭和53年3月26日撮影開始ロケーション現場病院を自ら手配するなど、高いテンション撮影臨み6月3日放映初回視聴率18.6%と好調にスタートした一方で私生活荒れ執拗しつよう)な債権取立ての中で、妻に不動産などの書類引渡し求めて激しく言い争うようになっていた。ドラマ撮影現場で次第彼の不遜な態度に対して不安が広がりスタッフがその火消し躍起になったという。さらにはウラン一説には石油だとも言われている)の採掘権取得した」と主張して突如トンガへと1週間出かけ、あわや撮影中止なりかけることもあった。また、撮影開始辺りから田宮企画会社ゴロから頻繁に金品要求があり、「金を払わない山本陽子との不倫関係マスコミに漏らす」「新ドラマ宣伝してやる」といった内容電話がかかるようになり、6月には田宮から相談受けていた警視庁捜査乗り出す展開にまで発展した捜査結果立件には至らなかった)。 第18話まで撮影したところで撮影1カ月休暇入り田宮7月29日ロンドンへ旅行出発戻って来ないのではないかという周囲の心配をよそに9月8日帰国したが、その時田宮鬱状態入っていた。9月17日から後半収録始まったが、テンション高かった旅行前とは一転し田宮泣き崩れてばかりでセリフが頭に入らなくなっていた。妻やスタッフ必死に彼を励まし続け共演者協力もあって撮影11月15日に無事終了財前五郎の死のシーンに際して田宮3日絶食してすっかり癌患者なりきり財前遺書も自らが書き、それを台本加えさせた。さらに、全身白布掛けられストレッチャー横たわる遺体役をスタッフ代役ではなく自分自身でやると主張してストレッチャー乗った収録後には「うまく死ねた」とラストシーン自賛したという。 この時期田宮奇行に関しては、女性週刊誌などに都市伝説として複数記事掲載された。一ついわゆるM資金詐欺だまされ巨額借金負っていたという説。また、現実役柄境界不明瞭となり、航空機にて急病人出て乗務員医師を捜すと、たまたま同乗していた田宮が「医師財前だが」と名乗り出たというもの。さらに、友人電話で「12チャンネル買い取った」と発言したり、自宅訪れた芸能記者対し電話機指差しながら「この電話CIA直につながっているのですよ」と述べたという話もある。息子柴田光太郎2009年平成21年)、『スーパーモーニング』(テレビ朝日)に出演した際に金銭問題含めた醜聞内容大半否定している。 しかし、2013年平成25年)に『週刊現代』の企画行われた山本學生田悦子柴田光太郎による鼎談ていだん)で、『白い巨塔』収録中に田宮頻繁にM資金取引電話をしていたことを、財前五郎の妻役で出演していた生田証言している。生田によると、田宮撮影合間によくフジテレビ食堂電話をかけていたが、使用していたのは10円玉しか入れられないピンク公衆電話であり、生田田宮からの要請通話中は両替走っては傍で通話用の10円玉手のひらに載せて立っていたため、通話内容がはっきりと聞こえたという。これを見かねて田宮M資金支払い諦めるよう説得すると、「できない来年1979年昭和54年〉)になったらどうにかなるよ。でも、来年はないかな」と死をほのめかす返答したため生田怖くなってプロデューサー小林俊一相談したという。

※この「撮影のさなかの債務・躁鬱病との闘い」の解説は、「田宮二郎」の解説の一部です。
「撮影のさなかの債務・躁鬱病との闘い」を含む「田宮二郎」の記事については、「田宮二郎」の概要を参照ください。

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