志野家と周囲の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/03 10:16 UTC 版)
志野 リュウジ(しの リュウジ) 本編の主人公。埼玉県草加市出身。1985年8月25日生まれで、奇しくも釜本邦茂の引退した日の一年後にあたる。幼い頃から父親のサッカーの手解きを受け、小学校の3年からクラブに入り、越境して強豪の中学に入学。全国大会出場を果たして県内ベスト3の名門私立高校に特待生として進学する。中学時代に選出されたU-16の代表合宿ではその才能を示すも落選したが、U-17スペイン代表との試合のために日本選抜の一員として出場する。その試合を観戦したアトランティコFCの会長の誘いで、下部組織のシティオへ入団する。当初はチームメイトたちとの孤立や勝てない試合が続いて苛立ちを覚えていたが、アルカラ戦を機会にチームの歯車がかみ合い始め、リーグの優勝に貢献。トップチームの練習に参加したことがきっかけでアトランティコBに加わり、急遽人員が必要となったトップチームへの昇格を賭けた紅白戦での活躍により、トップへ昇格。最終節のFCバルセロナ戦での活躍が認められ、翌シーズンはレアル・ベティスへレンタル移籍。その後、完全移籍となる。その活躍から、アテネオリンピックの日本代表に選出される。 高速ドリブルで敵陣を切り裂き、接近戦の中でラストパスを送るのが得意。司令塔で、得意ポジションはトップ下だが、代表やシティオでは右サイドでの出場が多い。ベティス移籍後は右サイドのスーパーサブの役割を担う。 名付け親の父の意図で、リュウジと言う名前には「龍」の意味が込められている。シティオ入団当初はスペイン語で発音しにくい名前から「チノ(中国人)」と呼ばれて馬鹿にされていた。アルカラ戦以降もよく呼ばれているが、チームメイトのそれは決して侮蔑的ではなく親しみの意味が込められている。ベティスに移籍してからは「リュー」とも呼ばれている。 時任 礼作(ときとう れいさく) リュウジの実父で、フリーライター。リュウジが幼い時からサッカーの魅力を伝え、リュウジのトレーニングに付き合った。女性を連れ込んだことで、リュウジが中学生の時に妻と離婚。その後、リュウジにプレゼントした携帯電話に、メールで「謎の言葉」を送っていた。アトランティコのトップチームに昇格したリュウジを金目当てで代理人になることを目論んだがそのことをリュウジに悟られ、リュウジから涙ながらの決別の言葉を送られてリュウジを見守ることを決意する。オリンピック開催の時にはリュウジに自らが取材した平義の情報を送っている。 志野 喜子(しの よしこ) リュウジの母。自宅を改装して開いた和風スナック「よしこ」の店主で、夫との離婚後は女手一つで子供二人を育てる。夫のこともあって、リュウジがサッカーをすることに不満を持ち、リュウジのスペイン行きに当初は猛反対したが、実際は素直になれないだけであって、ミサキの説得もあって受け入れる。リュウジの活躍を誰よりも喜んでいる。 志野 ミサキ(しの ミサキ) リュウジの妹。リュウジのスペイン行きに反対する母を説得して、リュウジを旅立たせる。作中で中学受験を控えていたが、無事に合格する。 アリシア ペペの孫娘で、リュウジの下宿先の「ペペ・デ・ボンボ」の看板娘。気は強いが面倒見がよく、異国での生活に慣れないリュウジを何かと世話していた。父親を交通事故で亡くし、母親はアリシアを捨てて別の男と家庭を築いている。2002 FIFAワールドカップでは特別海外特派員としてスペイン代表に帯同。日本上陸やリュウジの実家を訪ねる目的で日本語も勉強していたが、代表が決勝進出できなかったために日本行きは叶わなかった。その後、大会の取材で知り合ったマウリシオと結婚する。 ペペ 「ペペ・デ・ボンボ」の店主で、アリシアの父方の祖父。アトランティコFCの熱心なサポーターで、店の2階を寮にして異国から来たリュウジたちシティオの選手を下宿させている。 マリア・アンドラーデ ポルトガル出身の少女で、リュウジのセビリアでのアパートの隣にあるアパートに住んでいる。フラメンコダンサーを目指すが一人暮らしのため、給料の高い売春宿で踊り生計を立てていたが、リュウジの説得と援助もあって「トレ・デ・ラ・プラタ」のウェイトレスになり、リュウジと恋仲になった。有望なダンサーで、ヨーロッパを回るショーメンバーに選ばれた。
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