大衆の悲願成就
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/03 07:30 UTC 版)
法鼓山の創立者の聖厳法師は 法鼓山には大きな資金力はない、しかしその影響力は深遠で広大である。これは私達の特色だ。法鼓山は社会のために良好な気風をもたらし、有益な修行方法を提供する。これは私達が貢献できることだ。 と話されている。 1989年に法鼓山は正式に其の理念――『人の品質を高め、この世の浄土の大建設』を提唱し、それ以後、このテーマを主題に各種の教化活動を実施している。 1992年に『心の環境保護』の観念を打ち出し、その年を「心の環境保護年」と定めた。 1994年には「四環」の理念を掲げた。 四環とはつまりで、四種の環境保護、心の環境保護を主とし、心の内面から発して、外に向かい、自己と他人を社会、人類、環境、自然、生態に対する思いやりにまで拡大すること。 心の環境保護 - 心の環境保護は法鼓山のすべての行動の総則で、主要な意義は心の環境の浄化と安定を維持することにある。 礼儀の環境保護 - 心のマナー、言葉のマナー、身のマナーの浄化で、人々と自己の調和を促進する。 生活環境保護 - 多くを欲せず満足を知り、質素に自然に、禅宗の言う「修行は常住坐臥」の観念を実行することにある。 自然環境保護 - 知福惜福、大地自然に感謝し、我々人類は自然の一部であることを認識し、極力大自然が汚染破壊されないように保護する意味。 そのため、法鼓山はここ数年来仏教の合同葬儀、婚礼を実施し、共同でを弔いをし、共同で結婚の祝いの儀式をすることによって、人々が四環の観念を生活の中で実行することを望んでいる。 1999年には「心の五・四運動」を提起し、過去数年来打ち出してきた重要な観念と方法を整合し、21世紀における人類の生活規範とした。 心の五・四運動は一種の心の建設工事で、法鼓山が実践する四種の環境保護運動を推進する観念と方法で、それは仏法の中の奥深い学理を普通の人ででもできる観念と方法に転化している。 全部で五つの大きな項目があり、各項目ともそれぞれ四種の「心」の観念と方法があるので「心の五四」と称する。 四安 - 安心、安身、安家、安業は、人の品質を高め、新しい秩序建設を主張している。 四要 - 必要なものだけが必要で、欲しいと思うものはさほど重要ではなく、求める能力があり、必要とするものは必要で、能力がなく、欲してはならないものは決して必要ではないのである。煩悩に直面し、人々の心の声を安定させるのである。 四它 - それに直面し、それを受け入れ、それを処理し、それを放つ。人生の困難を解決する主張である。 四福 - 福を知り、福を惜しみ、福を養い、福の種まきをする。人類に福祉を増進する主張である。 したがって、法鼓山は創立者の聖厳法師は人の品質を高め、この世の浄土大建設の共通認識と、理念を打ち出した。精神の上で私達は自分を献げ、社会の大衆を成就せしめる。仏陀の時代に回帰し、世界浄化の推進はその針路である。最後に、実行の方法は…全面教育を提唱し、人々への思いやりに根を下ろすのである。 1990年、聖厳法師は「大衆仏弟子共勉語」を著し、共同修行の力で普く世界が平和になるように期待するものである。その内容は以下のとおり 仏を信じ仏法を学び僧を敬う、三宝は万世の明かりなり。人の品質を高め、この世の浄土の大建設。恩知恩報まずはじめ、人を利すのが我が身の利。尽心尽力第一番、彼我の多少を争わず。慈悲の心に敵なし、智慧あれば煩悩起きず。忙しい人の時間は最多、勤労健康最も良し。福の種まき、非難も意せず、苦労も厭わず。布施の人には福があり、善行の人には快楽あり。いつも心に仏法の喜び、始終心に禅の悦び。観音菩薩はあなたのおそば、声に出して南無阿弥陀仏。
※この「大衆の悲願成就」の解説は、「法鼓山」の解説の一部です。
「大衆の悲願成就」を含む「法鼓山」の記事については、「法鼓山」の概要を参照ください。
- 大衆の悲願成就のページへのリンク