基本的考え方・新整備計画の発表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 08:24 UTC 版)
「国立競技場の建て替え」の記事における「基本的考え方・新整備計画の発表」の解説
基本的考え方 8月14日、新整備計画に向けた「再検討に当たっての基本的考え方」(8項目)を、関係閣僚会議(第3回)にて決定した。遠藤五輪相の意見交換や、8月上旬の「Yahoo!ニュース意識調査」の結果が反映された。行革本部の提案「(民営化への)ビジネスコンペ」実施は先送りされた。 (1)「アスリート第一」(2)コスト抑制と「施設の機能は原則として競技に限定」「屋根は観客席の上部のみ」「五輪・パラリンピックのメインスタジアム水準としての施設」(3)「2020年春までに確実に完成」「整備期間の圧縮のため、設計・施工を一貫して行う方式」(4)「プロセスの透明化」(5)「日本らしさに配慮」(6)「バリアフリー、安全安心、防災機能、地球環境、大会後の維持管理等の考慮」(8)「大会後は民間事業へ移行を図る」という内容。 (7)には「内閣全体で責任をもって整備を進めること」「新たに専門家による審査体制を構築すること」も書かれた。 新整備計画 これを元に、新整備計画を8月末に決定する予定とし、同28日、「総工費1550億円程度(本体1330+周辺整備200)」「五輪の際は6万8000席程度(陸上トラック上部への増設で8万席規模にも対応)」「面積は約19万4500m2」などが、関係閣僚会議(第4回)で決まった。基本理念には、「アスリート第一」「世界最高のユニバーサルデザイン」「周辺環境等との調和や日本らしさ」の3つが掲げられた。 座席空調(約100億円、ザハ案にもあった)の導入も検討されたが、休憩所や救護所などの充実(約10億円)で代替することとした。理由の一つとして遠藤五輪相は、「温度も2、3度しか下がらない」とした。 技術提案書(9月1日に条件が発表)の募集は11月16日まで。ザハ案と同じく山下設計・山下PMC・建設技術研究所が協力参加することも明かされた。優先交渉権者は12月下旬、審査委が「140点満点」×7人=計980点の評価9項目で判断・選出する。 「#A案・B案の公表→A案に決定」も参照 「国立競技場デザインのザハ・ハディド案#ザハ案と旧国立の比較」および「#技術提案等審査委員会」も参照 機能(約 m2)A案B案今回の要求旧(基本)競技等25,010 24,775 24,000 23,881 競技等関連5,842 5,976 5,900 6,403 観覧83,533 84,498 85,300 84,537 メディア3,098 3,044 3,100 2,748 ホスピタリティ17,140 16,948 17,100 20,414 防災警備1,185 1,188 1,200 718 スポーツ振興- 14,007 維持管理29,799 23,147 31,800 39,660 立体通路- 4,660 駐車場等26,768 26,097 26,000 25,578 避難通路494 - 情報の庭1,141 - 合計194,010 185,673 194,400 222,606 上記の、合計面積の95%以上100%以下、各室面積も±5%とし、設計者側の自由裁量は認められない。 しかし、A・B案ともに維持管理機能のうち「機械室・シャフト」のみは、要求に対してA案が約90.48%(21,716/24,000)、B案が約29%(6,903/24,000)となった。B案では同機能のうち「共用部」を、要求の約249%(14,024/5,640)へ広げる提案もなされた。
※この「基本的考え方・新整備計画の発表」の解説は、「国立競技場の建て替え」の解説の一部です。
「基本的考え方・新整備計画の発表」を含む「国立競技場の建て替え」の記事については、「国立競技場の建て替え」の概要を参照ください。
- 基本的考え方新整備計画の発表のページへのリンク