基本的用法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/24 06:57 UTC 版)
潜水艦戦術上で散開とは、潜水艦同士が間隔を開けて広範囲に配置されることである。散開した状態で敵方向に移動する方式を進撃散開、停止して待ち伏せする方式を待敵散開と呼び、このうち待敵散開を一直線状の配置で行うことを線散開、その直線のことを散開線と呼ぶ。これに対して、複数の線状に配置して行うことを面散開と呼ぶ。なお、散開は目的により、敵発見のための索敵散開と、敵からの攻撃を避けるための避敵散開にも区分される。 散開線は、複数の潜水艦を等間隔に配置して構成され、その際の間隔は状況により異なるが太平洋戦争中の日本海軍の実戦例では20海里から30海里程度である。散開線を構成する潜水艦は停止しているが、新たな散開線に移動する場合など、散開したままの状態を保って敵を捜索しつつ移動する掃航を行うこともある。 日本海軍において、散開線は艦隊決戦時に敵艦隊迎撃に参加する潜水艦の戦術として想定されていた。日本海軍における潜水艦の主たる任務は、艦隊決戦に備えて敵艦隊を監視・追跡攻撃すること及び決戦場における迎撃戦闘に参加することとして、1930年代に確立された。その艦隊決戦を想定した任務に基づき、迎撃戦闘に参加する潜水艦で散開線を構成し、艦隊に随伴して水上高速移動するものとされた。
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