円熟と数々のマイルストーン
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「ティム・ダンカン」の記事における「円熟と数々のマイルストーン」の解説
2012-2013シーズンには、オールNBAファーストチーム、オールディフェンシブセカンドチームに選出された。2013年、カンファレンス・ファイナル第3戦で、ダンカンはプレーオフでの通算ダブルダブルを144とし、143回のウィルト・チェンバレンを抜き、歴代2位となった。1位はマジック・ジョンソンの157回、4位はシャキール・オニールの142回、5位はビル・ラッセルの137回である。レブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュのビッグスリー擁するマイアミ・ヒートとの対決となったNBAファイナルは、近年希に見る接戦となり、これまで4度のファイナル進出ではすべて優勝していたが、初めてファイナル敗退を喫した。最終戦の勝負所で、ティップショットを外したダンカンは、珍しく感情を露わにし、フロアーを叩いて悔しがった。このファイナル敗退は、生涯忘れることはないだろうと語っている。 2014年プレーオフ、カンファレンスセミファイナル第3戦で、ポストシーズン通算得点で、カール・マローンを抜き歴代5位となった。またこの試合で通算プレーオフ出場試合数を221試合とし、1フランチャイズでの最多出場選手となった。2位はコービー・ブライアントの220試合であり、この試合数は他の15フランチャイズのプレーオフ全試合数よりも多い。複数チームでの出場数では、デレック・フィッシャーの250試合、ロバート・オーリーの244試合、カリーム・アブドゥル=ジャバーの237試合が上位にある。カンファレンス優勝を決めた第6戦の勝利で、ダンカンは通算勝利数を1,042勝とし、歴代4位で、ジョン・ストックトンと並んだ。 マイアミ・ヒートとの再戦となった2014年ファイナル第1戦で、21得点(フィールドゴール9/10)10リバウンド、第2戦で18得点15リバウンドを記録し、マジック・ジョンソンのプレーオフ通算ダブルダブル記録の157に並ぶ共に、第1戦では1972年のウィルト・チェンバレン以来となる、ファイナルで20得点10リバウンド以上でフィールドゴール成功率90%以上の記録を達成した。 ファイナル第3戦に引き続き4戦もアウェイでヒートに圧勝するなかで、4戦で、10得点11リバウンドを記録し、プレーオフ、ダブルダブル記録を158とし、更にファイナル出場時間もカリーム・アブドゥル=ジャバーを超え、歴代単独1位となった。この更新に関して、ジャバーはツイッターで賞賛のツイートをしている。ファイナル第5戦もヒートを圧倒し、5度目のチャンピオンとなった。通算勝利数は1,046となり歴代4位となった。1位はジャバーの1,228勝、2位はロバート・パリッシュの1,121勝、3位はカール・マローンの1,050勝である。シーズン終了後、引退も囁かれたが、プレーヤーオプションを行使し18年目となる2014-2015シーズンも現役続行を決めた。レギュラーシーズン勝利数記録は、ジャバー1,074勝、パリッシュ1,014勝、ジョン・ストックトン953勝、マローン952勝、この時点でのダンカンは898勝である。 2014-15シーズンは、開幕から安定したプレーで、5戦目のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で、通算800回目のダブルダブルを記録し、11月14日のレイカーズ戦でレギュラーシーズン通算25,000得点目を記録し、ダブルダブルでチームを勝利に導いた。12月05日の対グリズリーズ戦で、14得点10アシスト10リバウンドを獲得し、自身通算8度目(レギュラーシーズン4回)のトリプル・ダブルを記録した。これは、カール・マローンの40歳に次ぎ、38歳244日で第2位の年長記録となった。12月31日のペリカンズ戦を延長で制する中、ウォルト・ベラミーを抜き、歴代10位となる14,250リバウンドを達成し、814回目のダブルダブルで、歴代5位のカール・マローンに並んだ。 2月23日のユタ・ジャズ戦で、18年連続シーズンリバウンド500以上を達成し、ロバート・パリッシュと並び、歴代1位となった。2位は16年でモーゼス・マローン、カリーム・アブドゥル・ジャバー。 4月22日、プレーオフファーストラウンド第2戦となるロサンゼルス・クリッパーズ戦、開始直後、フローティングジャンプショットを決め、プレーオフ通算5,001得点を達成した。歴代で5,000得点以上を達成しているのは、マイケル・ジョーダン(5,987)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(5,762)、コービー・ブライアント(5,640)、シャキール・オニール(5,250)とダンカンの5人だけである。オーバータイムとなったこの試合で、28得点、11リバウンドを挙げ勝利に貢献し、通算得点を5,027得点とした。このシーズンは、1stラウンドでロサンゼルス・クリッパーズに敗れたが、プレーオフ出場試合数は歴代3位の241試合に達した。 2015年7月2日、ダンカンは引退説を一掃し、スパーズと1年間の契約を結び、覇権奪回に挑むことになった。 2015–16シーズン開幕3戦目のボストン・セルティックス戦で勝利し、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリとのトリオのレギュラーシーズン勝利数は541勝となりNBA歴代1位となった。歴代2位のトリオはボストン・セルティックスのラリー・バード、ケビン・マクヘイル、ロバート・パリッシュで、540勝(729試合)。この時点でグレッグ・ポポビッチとダンカンでの勝利数は953勝でこちらも歴代1位を更新中であり、カール・マローンとジェリー・スローンの記録と、ジョン・ストックトンとジェリー・スローンの記録がこの記録に次ぐ 。 2015年11月2日、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたニューヨーク・ニックス戦で、16得点、10リバウンド、6アシストを記録し、スパーズを勝利に導き、同一チームに於けるレギュラーシーズン勝利数を954勝とし、ユタ・ジャズで953勝を達成したジョン・ストックトンを抜き、歴代1位の記録を打ち立てた。3位はユタ・ジャズのカール・マローンの919勝である。 2016年2月26日のヒューストン・ロケッツ戦で、レギュラーシーズン通算3,000ブロックを記録した。また、6リバウンドを記録し、カール・マローンの通算14,968リバウンドの記録を抜き、歴代6位となった。 2015-16シーズン終了時点でのリバウンド数順位プレーヤーレギュラーシーズン総リバウンド数プレーオフ総リバウンド数1 ウィルト・チェンバレン 23,924 3,913 2 ビル・ラッセル 21,620 4,104 3 カリーム・アブドゥル・ジャバー 17,440 2,481 4 エルビン・ヘイズ 16.279 1,244 5 モーゼス・マローン 16.212 1,295 6 ティム・ダンカン 15,091 2,859 7 カール・マローン 14,968 2,062 8 ロバート・パリッシュ 14,715 1,765 9 ケビン・ガーネット 14,662 1,534 10 ネイト・サーモンド 14,464 1,101 2015-16シーズン終了時点でのブロック数順位プレーヤーレギュラーシーズン総ブロック数プレーオフ総ブロック数1 ハキーム・オラジュワン 3,830 472 2 ディケンベ・ムトンボ 3,289 251 3 カリーム・アブドゥル・ジャバー 3,189 476 4 マーク・イートン 3.064 210 5 ティム・ダンカン 3,020 568 6 デビッド・ロビンソン 2,954 312 7 パトリック・ユーイング 2,894 303 8 シャキール・オニール 2.732 459 9 トゥリー・ロリンズ 2,542 134 10 ロバート・パリッシュ 2,361 309 2016年3月15日、ホームでのロサンゼルス・クリッパーズ戦で、ジョン・ハブリチェックを超え歴代14位となる26,397得点を記録した。4月5日のユタ・ジャズ戦、レギュラーシーズン1,389試合出場で、カリーム・アブドゥル=ジャバーの1,074勝、ロバート・パリッシュの1,014勝に続き、3人目となる1,000勝の大台に載せた。4月12日、最終ホームゲームとなったオクラホマシティ・サンダー戦で出場試合数が1,392となり、ジェイソン・キッドを超えて歴代7位となった。この試合はオーバータイムの末に勝利し、NBAシーズンホーム最多勝利記録、1985-86シーズン、ボストン・セルティックスの40勝(1敗)に並んだ。 2015-16シーズン終了時点での勝利数(勝率)/総勝利数順順位プレーヤーレギュラーシーズンプレーオフ総勝利数1 カリーム・アブドゥル・ジャバー 1,074勝/1,560試合(.688) 154勝/237試合(.650) 1,228勝/1,797試合(.683) 2 ティム・ダンカン 1,001勝/1,392試合(.719) 157勝/251試合(.625) 1,158勝/1,643試合(.705) 3 ロバート・パリッシュ 1,014勝/1,611試合(.629) 107勝/184試合(.581) 1,121勝/1,795試合(.625) 4 カール・マローン 952勝/1,476試合(.645) 98勝/193試合(.508) 1,050勝/1,669試合(.629) メンフィス・グリズリーズとの対戦となったプレーオフ・ファーストラウンドで、第1戦、第2戦に続き、第3戦、第4戦もスターターとして出場、マーク・ガソルとマイク・コンリーを欠くグリズリーズを問題とせず全て勝利し、プレーオフ通算245試合に出場し、試合数歴代2位の元チームメイトロバート・オーリーを超え、デレク・フィッシャーの259試合に次ぐ歴代2位となった。またこの時点で、プレーオフ通算155勝とし、歴代3位のジャバーの記録を抜き、オーリーと並び歴代2位のプレーオフ勝利数を記録した。2016年終了時で157勝。1位はフィッシャーの166勝。 2016年6月28日、2016-17シーズンの契約 (プレーヤーオプション) を行使して、現役続行を決意したかに思われた。
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