円満寺の文化財
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/17 00:36 UTC 版)
「円満寺 (古河市)」の記事における「円満寺の文化財」の解説
五鈷鈴(ごこれい): 寺に遺された密教法具四点のうち、大陸で作られた二点は文化財に指定されている。うち五鈷鈴は密教法具・金剛鈴の一種で、鈴の上に柄(把)をつけたもの。寺伝によれば、弘法大師(空海)が所持していたものとされる。大きさは、総高255mm(把長90mm、鈷長86mm、鈴身高79mm、口径79mm)に及び、静岡県尊永寺の五鈷鈴(総高256mm)や京都教王護国寺のもの(総高245mm)と同程度。材質は黄銅系に近く、鍍金を施した総体一連の鋳製。唐代の製作になる形態をもち、大陸からもたらされたと推測される。茨城県指定文化財(工芸品)。 三鈷杵(さんこしょ): 密教法具・金剛杵の一種で、中央に握り(把)、両端に突起(鈷)があり、インドの古い武具を祖形としたとされる。寺伝によれば、これも弘法大師(空海)が所持していたものである。大きさは、総体275mm(把長90mm、鈷長93mm)で、正倉院の鉄三鈷杵(総体288mm)・白銅三鈷杵(総体313mm)や京都府仁和寺の例(総体336mm)に次ぎ、最大級の部類に属する。材質は黄銅系で、鍍金を施した総体一連の鋳製。これも唐代の製作になる形態をもち、大陸からもたらされたと推測される。茨城県指定文化財(工芸品)。 絹本著色両界曼荼羅(けんぽんちゃくしょく りょうかいまんだら): 『大日経』と『金剛頂経』に基づいて描かれた金剛界と胎蔵界の2界からなる。大きさはいずれも縦2,424×横1,818mm。寺伝によれば、古河公方家臣の小堤城将諏訪三河守頼方が、息女の病気平癒を祈って寄進したものとされる。茨城県指定文化財(絵画)。
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