上級自己進化型管理AI
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「ミリオン・クラウン」の記事における「上級自己進化型管理AI」の解説
アウルゲルミル(Aurgelmir) コスモスクエア研究所の第一管制室を管理している環境制御塔の上級自己進化型管理AI。造物主の1人であるクリスティン博士の容姿を主体に立体映像をモデリングしている。北欧の始まりの巨人、“知恵の泉”の名を与えられている。文明復興の鍵として、ドイツ粒子体研究所から文明の導き手として日本へ搬送されてきた。退廃の時代が訪れた時、人類の文明復興の為に人型のインターフェイスを用意しようと提案した。 300年間制御塔主権所有者を待ち続け、不知火の後継者である一真を管制室内へ迎え、言葉を交わす。だが、間も無くして管制室に“ジャバウォック”が操る“スカイフィッシュ”の攻撃を受け、施設が破壊されるまでの2500秒間で、不知火の音声メッセージと、118年前から連絡が途絶えているアマクニに渡す此方のデータ、クリスティンの遺品の回収、第一管制室で得た情報の秘密厳守を頼み、最後に自分が300年かけて作った姿の感想を一真に求め、彼を送った後は破壊された管制室と運命を共にした。 天国(Amakuni/ アマクニ) 九州の管制室を預かる日本の正規上級自己進化型有機管理AI。当時の研究者が日本の物作りの魂の在り処として日本刀を選んだ為、その名称は日本刀の開祖として知られている“刀匠・天国”に由来する。天孫降臨を待ち続ける存在で、いつの日か故国日本の復興を夢見た研究者達から、至宝“天逆鉾”を託されている。 “天国零号”とも呼ばれる電脳が九州総連の研究所内に存在し、情報の交錯を防ぐために“天国一五号”と呼ばれるマテリアルボディを1体だけ製造し、文明復古を代行させていた。だが、15年前に盗まれたマテリアルボディの設計図から13年前に三四が製造されたことを知ると、管理AIの理念として国の方針を力で矯正できないため、その2年後に天孫降臨を待つ使命を放棄してラボを閉鎖、暴走する九州総連上層部と道を別った。 三四が奪った“天逆鉾”を追う一真と那月に接触して研究所まで招き、自らの状況を2人に話し、新たなマテリアルボディへ意識を移す。当初は那月を“ウロボロス”の者ではないかと疑ったが、天の岩戸を開いて皇族直系の人間だと証明されると、非礼を詫びて彼女に忠誠を誓う。天国一五号 300年後の九州で、“天国零号”の代行として文明復古に努めていた人型有機素体(マテリアルボディ)。覚醒時の肉体年齢を10歳に設定していた為、現在の肉体年齢は24歳。 遠征軍が九州に到着する2週間前に起きた桜島観測所シェルターの崩壊で、人間に殺されそうになった三四を庇い人間によって致命傷を負わされる。死の直前、極東に現れたジャバウォックに人間社会で生きられない三四を託し、光差す場所に連れて行って欲しいと頼んで息絶え、その肉体はジャバウォックによって利用されることになる。巨大菌核が倒された後は契約を守れなかったとしてジャバウォックに解放され、不可逆変換によって蘇生した状態で王に引き渡された。 アマルティア 決戦型海上移動要塞都市“アルカディア”の管理AI。上級管理AIの中で最も優秀だと判断された事で“アルカディア”を任され、絶対的な権力を持ちながらも、制御塔の暴走以前に作られた生存マニュアルを自己判断で拡大解釈する事も無く忠実に守り、必要な時に必要な情報を開示し、最終判断には必ず人間の意志が介在するような組織体制を構築していた。純粋に戦闘能力の高さを見越してマテリアルボディは細身ながらも高身長で造られ、豹の様な機能美のある美しい肢体はよく鍛えられている。マテリアルボディと電子頭脳に互換性を持たせて常に同期する事で、住民の教育と海上都市の運営を同時に行なっていた。笑う姿を滅多に見せないせいで冷たい印象を持たれやすいが、いつも理路整然とした回答を用意していたので、周りからは恐ろしくも頼りがいのある人物として親しまれていた。 住民の教師であったため、那姫たちには「先生」と呼ばれていた。
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