レコードと磁気テープとは? わかりやすく解説

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レコードと磁気テープ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 08:42 UTC 版)

ステレオ」の記事における「レコードと磁気テープ」の解説

LP盤ステレオ表記 1940年代から1970年代にかけてのステレオ進歩は、複数チャンネル録音・再生時の同期困難さ技術的に克服していく過程であり、同時に新たな録音媒体録音再生装置市場売り込んでいく過程だった。大まかに言って、ステレオシステムはアンプスピーカー2つずつ必要となり、モノフォニックシステムの2倍のコストがかかる消費者それだけ金額を出すに値する考えかどうかは明らかではなかった。 1952年、エモリー・クック(1913年 - 2002年)はバイノーラル盤作成する装置開発したレコード盤上に2本の溝が刻まれていて、両方に針を落とし同時に再生するそれぞれのピックアップは別々のアンプスピーカー接続されていた。クックレコード製造装置を売る目的でこれをニューヨークオーディオフェア出品した。しかし、すぐにバイノーラル盤レコード作って欲しいという注文が入るようになり、クックレコード盤商業生産乗り出したクック製造したレコードは、鉄道の音から嵐の音まで様々なものがあった。なお、「バイノーラル盤」とバイノーラル録音には直接の関係はない。1953年クックカタログには、オーディオマニア向けの25種類ステレオレコード掲載されている。 1952年、1/4インチ磁気テープ2つ録音・再生ヘッド使ってステレオ録音するデモンストレーションが行われた。1953年Remington Records は、ソーア・ジョンソン (Thor Johnson) 指揮シンシナティ交響楽団演奏などをステレオテープ録音し始めた同年RCAビクターレオポルド・ストコフスキーニューヨークミュージシャン演奏試験的にステレオ・テープ録音している。1954年2月21日22日RCAシャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団演奏によるベルリオーズの『ファウストの劫罰』をテープ録音し、それをきっかけとして同社はステレオ・テープ録音を常に行うようになった直後伝説指揮者アルトゥーロ・トスカニーニ1957年没)の最後の2回のコンサート磁気テープステレオ録音された。しかし、これら初期ステレオ録音ステレオのままでリリースされるのは1987年から2007年のことである。イギリスでは1954年中ごろデッカ・レコードステレオでのテープ録音始めた1954年、ConcertapesやRCAビクターといった企業ステレオ録音済みオープンリールテープモノラル録音の2倍の価格発売したオーディオマニアがこれを購入し、ついに一般家庭ステレオ音響もたらされた。ステレオ録音音楽業界では1957年までに広く採用されることになった1957年11月世界初ステレオレコード大量生産弱小レーベル Audio Fidelity Records始めた創業者社長のシドニー・フレイはウェスタン・エレクトリックのWestrexブランドステレオレコード製造装置使い大手レーベル対抗しようとした。A面は Dukes of DixielandB面鉄道の音だった。12月16日フレイビルボード誌に広告掲載しその中で業界関係者会社レターヘッド入り用箋で申し込んできたら、試聴レコード無料進呈すると書いた。 この動き大いメディア取り上げられた。フレイはさらに4タイトルステレオレコードリリースしたステレオ蓄音機販売店は他に選択肢がないので Audio Fidelity Recordsレコード店頭流したステレオレコード普及は、1958年ステレオカートリッジ250ドルから29.95ドル値下げしたことで拍車かかった1958年夏、Audio Fidelity の Marching Along with the Phenomenal Dukes of Dixieland, Volume 3 を筆頭としてステレオレコード一般店頭大量に並ぶようになった。 完全ステレオ以前英米ではポピュラー音楽中心にステレオLPレコード多くには同タイトルモノラル盤存在したステレオ盤の方が1ドルほど高かった)。 1960年代中期モノラル録音電気的にステレオ風に加工した擬似ステレオ, 略して擬似ステ, デュオフォニックステレオ盤が多数製作された。 その頃ポピュラー音楽では同じ曲をモノラル録音別に(後に、もしくは同時期に)ほぼ同じバージョンステレオ録音し直す事もあった。例えビートルズレコードにはモノ録音ステレオ録音擬似ステ対し true stereo と言う)、擬似ステ、そしてステレオ録音を単に足したモノラル擬似モノと言う事がある)のものが存在するビートルズ場合、さらに最新リマスターリミックス)版が加わる。 1968年までにレコード会社多くモノラル盤新譜発売をやめた(アメリカでシングルステレオ化は1970年代初頭)。

※この「レコードと磁気テープ」の解説は、「ステレオ」の解説の一部です。
「レコードと磁気テープ」を含む「ステレオ」の記事については、「ステレオ」の概要を参照ください。

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