ラナンキュラスの花言葉
ラナンキュラスは花の色に応じて個別の花言葉も持っている。たとえば、ピンク色のラナンキュラスは「飾らない美しさ」。紫色のラナンキュラスは「幸福」、白色のラナンキュラスは「純潔」、黄色のラナンキュラスは「優しい心遣い」、赤色のラナンキュラスは「あなたは魅力に満ちている」、緑色のラナンキュラスは「お祝い」、オレンジ色のラナンキュラスは「秘密主義」である。ラナンキュラス(ranunculus)は薄い花びらをたくさん重ねた姿が特徴的な球根植物。和名はハナキンポウゲである。原種は黄色い花で「バターカップ」と呼ばれている。現在では400種を超える品種があり、人気の花である。
ラナンキュラスの花言葉の由来
ラナンキュラスの花言葉の由来には説がいくつかある。(1)ラナンキュラスの見た目や感触が「晴れやかな魅力」になった説
「晴れやかな魅力」という花言葉は鮮やかな花びらの色と絹のドレスような触り心地からつけられたとされる。また、18世紀のイギリスで品種改良がすすみ、元は一重だった花びらが幾重にも重なるようになったためつけられたともされる。
「魅力ある金持ち」という花言葉はラナンキュラスの花びらが幾重にも重なり、富を連想させるところからきている。
(2)ラナンキュラスの花が咲く季節が「合格」になった説
「合格」という花言葉はラナンキュラスが早春から春先に出回る球根植物であり、花びらが幾重にも重なって縁起が良いことを連想させることからつけられたとされている。他の花に先駆けて咲きはじめるので受験シーズンや合格発表と相性が良い。
ただし春=合格の季節という認識は全世界的な共通認識とはいいがたい。
(3)ラナンキュラスの球根の特性からつけられたという説
「大家族」という花言葉はラナンキュラスが一つの球根からたくさんの花茎をつけ、それぞれの花茎からさらに花を複数咲かせる特性からつけられたとされる。子孫繁栄のイメージがあり縁起の良い花言葉の一つである。
(4)フランスの歴史からつけられたという説
「名声」「名誉」という花言葉はフランスのルイ9世が十字軍に加わり、エルサレム奪還の遠征から帰る際に花が大好きな母親のためにラナンキュラスを持ち帰ったことからつけられたとされる。このエピソードから「ラナンキュラスを贈る相手には品種と同じくらい魅力がある」と言われるようになり「魅力」に関する花言葉ができたとも言われる。また、フランスが繁栄していた頃に太陽王とも呼ばれたルイ14世が西南アジアからラナンキュラスを持ち込んだことによりつけられたというエピソードもある。どちらにしても良い身分を表す花言葉がつけられたことは興味深い。
(5)ギリシャ神話からつけられたという説
「美しい人格」「光輝を放つ」という花言葉はギリシャ神話に登場するラナンキュラス青年の話からつけられたとされる。ある日、山道で迷ってしまったラナンキュラス青年と親友ピグマリオンは偶然美しい村娘のコリンヌと出会い、2人ともがコリンヌに恋をする。親友ピグマリオンと同じ娘コリンヌを好きになってしまったラナンキュラス青年は娘コリンヌが親友ピグマリオンに好意を持っていることを知り、2人には黙ってそっと身を引き2人を応援した。その後ラナンキュラス青年は失意のまま他の島に移り住み、短い一生を終えたとされている。親友ピグマリオンはそっと消えたラナンキュラスを探し、島にたどり着いたがその時にはもうラナンキュラスは亡くなっており、墓の隣には金茶色の花が咲いていた。そんな青年の誠実な性格と悲しい物語にちなんでつけられたと言われる。
ラナンキュラスの英語の花言葉
「I am dazzled by your charms (あなたの魅力に目を奪われる)」「radiant charm (晴れやかな魅力)」が英語の花言葉とされ、日本語と意味は同様である。ラナンキュラス色別の花言葉の解説
ピンク色のラナンキュラスにはかわいらしさや若々しさ、素の美しさをイメージすることから「飾らない美しさ」という花言葉がついている。赤色ほど主張せず、薄い色合いのピンクは派手ではない美しさを表している。具体的な品種はラナンキュラスニューエムローズ(鮮やかなローズピンク色)、花びらの中心部が濃い色のラナンキュラスシャルロット、ラナンキュラスポー(サーモンピンク色)などがある。紫色のラナンキュラスは高貴で落ち着いた印象から「幸福」という花言葉がついている。品種はラナンキュラスエムブルー(薄い紫色)やラナンキュラスデルフィ(美しい赤紫色)、ラナンキュラスエムパープル(鮮やかな紫色)などがある。
白色のラナンキュラスには純粋や無垢を連想させることから「純潔」という花言葉がつき、ラナンキュラスエムクリーム(やわらかなクリーム色)、ラナンキュラスアルベール(アイボリー色)、大きな花を咲かせるラナンキュラスローヌホワイトなどの品種がある。
黄色のラナンキュラスには明るさや楽しさ、元気を感じさせることから「優しい心遣い」という花言葉がついている。品種はラナンキュラスエムゴールド(まぶしい黄色)やラナンキュラスキティラ(レモンイエロー色)、ラナンキュラスエムクロール(落ち着いた黄色)などがある。
また、赤色のラナンキュラスはゴージャスな存在感と情熱や魅力を連想させることから「あなたは魅力に満ちている」という花言葉がついている。ラナンキュラスエムレッド(ピュアな赤色)やラナンキュラスアトス(オレンジがかった赤色)、ラナンキュラスイタリア(上品な赤色)などの品種がある。
緑色のラナンキュラスには希望や幸福のイメージから「お祝い」という花言葉がついている。ラナンキュラスポムロール(鮮やかな緑色)やギザギザした花びらが特徴的なラナンキュラスオーメドック、少し赤みを帯びた緑色のラナンキュラスフレジスなどがある。
青色のラナンキュラスには花言葉がついていない。品種は紫色のラナンキュラスと同種のラナンキュラスエムブルーがある。
ラナンキュラス本数別の花言葉の解説
同じ種類の花を花束にする際、本数によって意味が変わるとされる。15本なら「ごめんなさい」、16本で「不安な愛」17本は「絶望の愛」と言われるがこれはラナンキュラスに限らず、他の花にも共通するとも言われている。ちなみに他には1本で「一目惚れ」、2本なら「この世界は2人だけ」、3本は「愛してます」、8本は「あなたの思いやり、励ましに感謝します」、13本は「永遠の友情」、24本は「一日中思っています」、100本は「100%の愛」、108本は「結婚してください」などの意味がある。ラナンキュラスの怖い花言葉
ラナンキュラスの花言葉は概ねポジティブで華やかな印象の言葉が多いが、中には気をつけた方がよい怖い花言葉もある。それがオレンジ色のラナンキュラスの花言葉だ。オレンジ色のラナンキュラスには「秘密主義」という花言葉がついている。大きな花を咲かせるラナンキュラスパラドゥーやラナンキュラスポーヌ(やわらかいオレンジ色)、ラナンキュラスエムオレンジ(鮮やかなビタミンオレンジ色)などの品種がある。この「秘密主義」という花言葉は、花びらが雄しべを隠してしまう「見た目」からきている。華やかな見た目と裏腹に「大切な秘密を隠している」という意味だとされる。また、あまり知られてはいないが「忘恩」という花言葉もある。「忘恩」とは恩知らずのことである。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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