ラテン語の使用・時代・地域・関係の深い言語とは? わかりやすく解説

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ラテン語の使用・時代・地域・関係の深い言語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 05:03 UTC 版)

ラテン語」の記事における「ラテン語の使用・時代・地域・関係の深い言語」の解説

ラテン語が広まる過程ギリシア語から多く語彙取り入れ学問・思想などの活動にも使用されるようになった。 ただしラテン語支配的な地域ローマ帝国の西半分限られ、東半分ギリシア語優勢な地域となっていた。やがてローマ帝国東西分裂しゲルマン民族の大移動によって西ローマ帝国滅び西ヨーロッパ社会大きく変動するのに従いラテン語各地変容していき、やがて各地日常言語ラテン語呼べるものではなくなり、ラテン語流れをくんだロマンス諸語各地成立していった。元々ギリシア語優勢だった東ローマ帝国においても、7世紀公用語ギリシア語転換された。 こうした中、今日西ヨーロッパ相当する地域においてはローマ帝国滅亡後ローマ・カトリック教会公用語となり、長らく文語地位保った。現在でもバチカン市国公用語ラテン語である。たとえば典礼第2バチカン公会議まで、ラテン語行われていた。今日に至るまで数多く作曲家典礼文に曲をつけており、クラシック音楽の中では主要な歌唱言語1つである。ただし、実際の使用公文書ミサなどに限られ日常的に話されているわけではないまた、バチカン使われるラテン語は、古典式とは異な変則的なラテン語である。なお、多民族多言語国家であるスイスではラテン語の名称 Confoederatio Helvetiaヘルヴェティア連邦)の頭字語自国名称の略 (CH) としている。また欧州会社(Societas Europaea,SE)のように欧州共通の用語にラテン語使用されている場合もある。 中世においては式文書や学術関係の書物多くラテン語中世ラテン語教会ラテン語)で記され、この慣習は現在でも残っている。例えば、生物学名ラテン語使用する規則になっているほか、元素の名前もラテン語がほとんどである。また法学においても、多くローマ法格言法用語が残っている。19世紀までヨーロッパ各国大学では学位論文ラテン語書くこと定められていた。 今日ロマンス諸語東ロマンス語イタリア語ルーマニア語西ロマンス語フランス語スペイン語ポルトガル語など)は、俗ラテン語から派生した言語である。また、英語・ドイツ語オランダ語などのゲルマン諸語にも文法語彙の面で多大な影響与えた現代医学においても、解剖学用語は基本的にラテン語である。これは、かつて誰もが自由に造語して使っていた解剖学語彙を、BNA(バーゼル解剖学用語)、PNAパリ解剖学用語)などで統一した歴史的経緯関連している。つまり、用語の統一ラテン語用いられのである。そのため、日本解剖学会により刊行されている『解剖学用語』も基本的にラテン語である(ラテン語一言主義)。ただし、臨床場面では、医師患者自国語で病状説明をするのが当然であるため、各国ともラテン語の他に自国語の解剖学専門用語存在するラテン語自国語の二言主義)。近年では、医学系学会学術誌最高峰英語圏集中するようになったため、英語の解剖学用語の重要性上がった日本ではラテン語英語・日本語の三言語併記解剖学書が主流となったラテン語・英語・自国語の三言語主義)。 「ウイルス (virus)」など、日本語でも一部語彙用いられる(ただし、元の母音長短区別はほとんど意識されない)。なお、森鷗外小説ヰタ・セクスアリス』は、ラテン語vita sexualis性的生活)のことである。

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