ラテン語のヘクサメトロス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:00 UTC 版)
「ヘクサメトロス」の記事における「ラテン語のヘクサメトロス」の解説
古代ギリシアのヘクサメトロスは叙事詩を「歌う」という音楽的表現の自然な結果であったが、ラテン語(ローマ)のヘクサメトロスはむしろ固有の「法則」として学ばれた。一般にラテン語はギリシア語より長い音節が多いからである。そのことから、ラテン語のヘクサメトロスは独特のものとなった。その初期の例はエンニウスの『Annales(年代記)』で、後の世代のルクレティウス、 カトゥルス、キケロ、さらに後の世代のウェルギリウス、オウィディウス、マルクス・アンナエウス・ルカヌス、ユウェナリスらはそれを基準とした。 ウェルギリウスの『アエネイス』の最初の行はラテン語のヘクサメトロスの代表的な例である。 Arma virumque cano, Trojae qui primus ab oris 長短短・長短短・長長・長長・長短短・長長、となっている。 ホラティウスも『詩論』の中で、ヘクサメトロスでこんなことを書いている(263)。 Non quivis videt inmodulata poemata iudex, 適切なカエスーラ(中間休止、句切れ)が欠けているが、翻訳すると「すべての批評家が調子のあわない詩をわかるわけではない」になる。
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