ヤマト近衛大将
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 15:43 UTC 版)
「うたわれるもの 偽りの仮面」の記事における「ヤマト近衛大将」の解説
ヤマトの双璧と呼ばれる人物で、その名は海を越えた國にも聞こえているほど。帝やヤマトの民を、災いから守ることを任としており、定期的に帝都の巡邏も行っている。 オシュトル 声 - 利根健太朗 ヤマト右近衛大将(うこんえたいしょう)を務める武人で、ウコンの本来の姿。帝より仮面(アクルカ)を賜った仮面の者(アクルトゥルカ)のひとり。仮面は、顔の上半分を覆う形状。 清廉潔白で、民からの信頼が篤く、巡邏の時には歓声が上がるほど。将として優れているだけではなく、自ら剣術にも秀でており、かつて試合で、唯一ヴライに土を付けた人物である。 地方の下級貴族出身で、かつてヤマトに仕えて民を守っていた父に憧れ、帝都に上京して仕官する。その後、自身の能力と(本人によると)幸運に恵まれ、右近衛大将にまで上り詰めた。その結果、貴族(特にデコポンポなど)の中には「成上り者」として毛嫌いする者もいる。 だがオシュトル自身はこの高すぎる出世が、ウコンとして活動するようになった一因であり、ウコンとしての活動の方が、かつて憧れていた父に近いものだという。 トゥスクル遠征軍が出発した後、自分は帝都の守護を任され留まっていたが、そんな中で帝が崩御。さらにオシュトルは帝の暗殺及び、アンジュ暗殺未遂の容疑をかけられ、投獄される。そこからハク達によって助け出されるが、追跡してきたヴライと戦う殿となり、仮面の力を開放してヴライと激闘を繰り広げる。その最中、ネコネの介入が裏目に出てしまい渾身の攻撃を外してしまうが、仮面に自らの魂を喰わせてまでの執念の一撃でヴライを倒す。ハクにはアンジュを頼むといい、ネコネにハクの支えとなってやってくれと頼み、ウコンとしての声音で別れを告げ、仮面に魂を喰われた者の成れの果てとして消滅した。アニメ版 ヴライより、アンジュ暗殺未遂容疑で自分が罠にかけられたこと、オシュトルの無実を信じる彼直属の兵士や民が暴動を起こしかねない状況であることを聞かされ、ヤマトを安定させて事態を早急に収集(国家の分裂と内乱で多くの民が犠牲とならないように)するために、この容疑と死罪を受け入れるよう言われ、甘受しようとする。 ミカヅチ 声 - 内田夕夜 ヤマト左近衛大将(さこんえたいしょう)を務める武人。仮面の者(アクルトゥルカ)のひとり。仮面は、顔の左半分を覆う形状。巨大な刃を持つ鉈を武器とする。 落ち着いた物腰のオシュトルとは対照的に、強面で武を重んじる人物。信頼されてはいるが、威圧的な雰囲気のため、ネコネなどヤマトの民からは恐れられていることが多い。普段混雑して賑わっている市も、ミカヅチの巡邏の時には、途端に整然として静かになる。オシュトルとは(特にネコネなどからは)仲が悪いと思われていることがあるが、実際には互いを信頼し、気の合う間柄。 オシュトルがウコンとして活動するようになったことを聞いて真似し「飴屋のサコン」として、頭がはげ上がった老人に変装して、美しい細工を施した飴を帝都で売っている。この姿の時は威圧的な雰囲気は全くなくなり、飄々とした好色な老人のように振る舞っている。そうやって飴を売りながら人々の話を聞き、市井の情報収集をしている。この飴屋の姿は、かつて悪童だった自分にも公平に接してくれ、飴を作りながら色々な土地の話をしてくれた憧れの老人を模したものだという。また、それが縁で菓子の研究にも余念がないなど意外な一面も持ち、時折帝直々に、帝所有の果樹園から様々な果物を頂戴されてはそれを材料とした菓子を模索してネコネなどの女子に試食させており、果物に関しては玄人裸足なほどの知識を持つ。 女性陣には親切で、サコンの姿の時は、よく飴をサービスしている。特にネコネがお気に入りなようで、ネコネに大きな飴を与えたり酒宴の時に酌を頼んだりしている。また「飴屋のサコン」の正体を明かす前にもミカヅチとして、ハクとネコネを自分の屋敷に呼び出し、菓子などを与えている。 一方、周囲に美人が多いハクのことを羨みやっかんでいるようで、ハクには嫌がらせのように、精巧にギギリの形を模した「蟲味」の飴を押しつけてくる。だがハクに「あの飴屋のオヤジを思い出す」と興味を持ち惹かれている部分もあって、自分がミカヅチの姿をしているとき、ハクとネコネが持ってきたオシュトルの手紙より、ハクのことや、彼がオシュトルの密偵として働いていることなどを知らされた後、自分とハクを会わせるよう再度オシュトルに依頼し、白楼閣で酒宴が開かれることになった。その後ハクのことを「友」とまで呼ぶようになっている。 ミカヅチの依頼で、オシュトルが「紹介したい人物がいる」として白楼閣でサコンとハク達を会わせ、サコンがミカヅチの変装であることを自ら明かしたときには、オシュトル以外の全員が絶句するほどに驚いた。 ウズールッシャとの戦いでは仮面の力を使い、崩壊しかけたデコポンポの兵を救出する。また帝崩御の時には、ウズールッシャの残党狩りの任のため帝都を離れていたが、急ぎ帝都に戻る。そして、オシュトルを追おうとするヴライと一戦交え、アンジュの笑顔こそがヤマトの民を幸福にするものであり、ヴライが帝になれるわけはないという自らの信念を叫ぶ。だが、(ハク達が救出していった)アンジュを捜索すべきというライコウに止められ、またオシュトルに対するヴライの執念に感じるものがあり、ヴライを見逃して行かせた。 「昔、妹がいた」という発言をする場面があるが、妹についての詳細は不明。アニメ版 帝の崩御とアンジュ暗殺未遂事件発生時に、ウズールッシャに行っていた描写はない。オシュトルの無罪を最初から信じていたが、この事件を冷淡に利用しようとする兄・ライコウに強い反発と怒りを抱く様子が伺える。
※この「ヤマト近衛大将」の解説は、「うたわれるもの 偽りの仮面」の解説の一部です。
「ヤマト近衛大将」を含む「うたわれるもの 偽りの仮面」の記事については、「うたわれるもの 偽りの仮面」の概要を参照ください。
- ヤマト近衛大将のページへのリンク