ビグ・ルフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 01:50 UTC 版)
メカニックデザイン企画『MSV-R』で設定された。デザインは大河原邦男。 一年戦争後期に、対艦隊戦における戦闘力増強を図るべく数多く提案された、既存の艦艇・MS・MAの改良計画のひとつ。来たるべき最終決戦に備え、先陣を切って敵艦隊に打撃を与えることを目的に建造されたビグロの強攻型。ビグロの機体下面に大型ミサイルを装備するための大型パイロンを追加、重量増加にともなう推力不足をおぎなうためのブースター2基が後部上面に増設されている。ブースターの側面には姿勢制御用スラスターを装備するが機動性は良好とは言えず、高速時の姿勢制御と方向転換の推進剤消費は多く、くせの強い機体とされる。 短期間の工期で、0079年12月初旬に3機が改修される。ア・バオア・クー付近でのテスト飛行はロバート・ギリアムが担当し、機体は彼のパーソナル・カラーであるライト・ブルーに塗られるが、実戦参加時には別のパイロットが搭乗している。ア・バオア・クー防衛戦でブルーとグレーの2機が確認されているが、同戦闘ですべてが失われている。また、大型ミサイルを省きブースター・ユニットのみを増設した改修型ビグロの記録も残っているが、実戦では確認されていない。 追加武装 大型ミサイル ア・バオア・クーに配備された対艦攻撃用ミサイルを改良し、全長は100メートルを超える。プロペラントを増加しており、ヒット・アンド・アウェイを想定して10数発が用意される。 なお、大型パイロンにはゼーゴックと同様に複数のオプション兵装類が計画されるが、設計作業の途中で終戦を迎え、建造はされていない。 ミサイル・ランチャー 火力の向上のため、増設されたブースターの前部に8基ずつ装備。 このほか、スペックに拡散ビームとロケット弾ポッドが記載された資料もあるが、装備位置などは不明。 作中での活躍 漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』では、0079年12月24日にギレン・ザビ親衛隊とされるギリアムの搭乗機が、「反逆者」シン・マツナガ大尉らが逃げ込んだサイド3ズム・シティ近傍の工業プラントを「対艦攻撃演習」と称し襲撃。大型ミサイルを発射するが、マツナガがプラントで受領したゲルググJの狙撃により破壊される。その後一騎討ちとなるが、激昂したマツナガにより損傷を受け撤退する。なお撤退時に、機体上部に収納されているバルカン砲を展開し、後方に発射している。 スマートフォンゲームアプリ『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』のイベント「0079 真紅の稲妻」内のムービーでは、一年戦争終結直前のキマイラ隊の巨大プラント船「ミナレット」に1機が搭載されているのが確認できる。 漫画版『機動戦士ガンダムUC 獅子の帰還』では、0096年にジオン共和国軍所属機が登場。ただし、大型ミサイルに替わって宇宙艦のような大型のブースターを装備している。ビグロ本体も形状が異なり、クロー・アームが短く、機首のメガ粒子砲発射時には前面の装甲が上下に大きく展開する。またブースターは増設されていない。サイド3宙域を領海侵犯するリディ・マーセナスのリゼルを追撃し、大口径のメガ粒子砲で苦しめるが、ハイパー・ビーム・サーベルで大型ブースターを破壊される。本体は無事であり、ヘリウム備蓄基地へ接近するリゼルの追撃を続行しようとするが、航行禁止エリアであるため中止を命じられる。
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