プロペラントとは? わかりやすく解説

プロペラント【propellant】

読み方:ぷろぺらんと

ロケットの推進剤また、弾丸発射火薬

スプレー缶に充塡する噴射ガス


プロペラント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/06 06:25 UTC 版)

プロペラント英語: propellant)は、「推進させるもの」を意味する英語片仮名表記である[1]。推進剤[2]

ロケットエンジン

プロペラント(propellant、以下、もっぱら「推進剤」と呼ぶ)は、現在一般にはロケットなどの「推進剤」のことを指す語である。

もともとの語義としては、具体的に推進剤を指すものというよりも、抽象的に「押すもの、推進する(propulsion)・させるもの」を指す語である。現在はそこから発展して推進剤そのものを指すことが多い。スプレーなどの(吹き出す主材ではなく、主材を押し出すものとしての)噴射剤、高圧ガスのことを指すこともあるのは、その圧力によって「対象を、押出し吹付けるもの」だからであって、propellantという語に「噴射するもの」の意味は無い。これは航空機部品の「プロペラ」や、その他の車両類の「プロペラシャフト」といった語と同様である。

ロケットの場合、厳密には「推進剤」とは、運動量をロケット本体と分かち合うための物体・物質である(運動量保存則により、ロケット本体の運動量増加は、吹き出した推進剤にロケットが与えた運動量と、(ロスを無視すれば)等しい。このことからツィオルコフスキーの公式が導かれる)。つまり、例えばペットボトルロケットにおける水などは、純粋に「推進剤」であると言える。

一方、現在のところ主力である化学ロケットでは、もっぱら燃料を反応させた「燃えカス」である排気の廃棄を、推進剤の噴射として利用する、という形態になっている。すなわち、何らかの燃料の「排ガス」が厳密には推進剤であるわけだが、もっぱら燃料そのものを指して推進剤と呼んでいることが多い。また、燃料を、酸化剤と酸化される側に分けて、特に酸化される側のみを「燃料」とすることがあるが、その場合には、「推進剤」という語を酸化剤と燃料の総称として使っている場合もある。

火器

その他、ガンパウダーなどの銃弾砲弾の推進剤といった、弾頭を飛翔させる推進剤などを指して使うこともある。

エアロゾル容器

エアロゾルを噴出させるための圧力容器(スプレー缶)に充填する噴射剤、高圧気体を指す[1][2]

脚注

  1. ^ a b propellant”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2018年12月17日閲覧。
  2. ^ a b "プロペラント". デジタル大辞泉. コトバンクより2020年7月11日閲覧



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