ド・サシ、オケルブラッド、ヤングとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ド・サシ、オケルブラッド、ヤングの意味・解説 

ド・サシ、オケルブラッド、ヤング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 16:03 UTC 版)

古代エジプト文字の解読」の記事における「ド・サシ、オケルブラッド、ヤング」の解説

1787年ペルシャパフラヴィー文字解読していた著名なフランスの言語学者アントワーヌ=イザーク・シルヴェストル・ド・サシは、この石に取り組んだ最初の1人であったMarcelとRaige同様ギリシア語テキスト真ん中デモティックテキスト関連付けることに注力した。プルタルコスに基づきこの文字25表音文字構成されていると仮定したデモティックテキストギリシア語固有名詞探しその中の表音文字特定しようとしたが、プトレマイオスアレクサンダーアルシノエの名前を特定する以外の進展はなかった。デモティックには25超える文字があり、デモティック碑文ギリシア語碑文忠実な翻訳ではないことがこの課題をより困難にしていることに気づいた。1802年結果公表したのち、ロゼッタストーン取り組むのをやめた。 同年、ド・サシは碑文複写を、自身のかつての学生であり当時スウェーデン外交官でありアマチュア言語学者であったヨハン・ダヴィド・オケルブラッド渡した。オケルブラッドは大きな成功収め、ド・サシと同じ文字まとまり分析したがより多く文字正しく識別した。ド・サシへ宛てた手紙の中で29デモティック文字アルファベット提案したが、その半分は後に正しいことが証明されコプト語に関する知識に基づき文中いくつかのデモティック単語特定した。ド・サシは彼の結果懐疑的であり、オケルブラッドもあきらめた。他の学者による試みはあったものの、トマス・ヤングこの分野に入るまでの10年以上はほとんど進展がなかった。 ヤングイギリス博学者であり、その専門分野物理学医学言語学広範囲に及ぶ。彼がエジプト関心を向けるころには、当時最も優れた知識人1人みなされていた。1814年、彼はロゼッタストーンについてド・サシと連絡取り始め、数か月後、 ヒエログリフデモティックテキスト翻訳呼べるものを作成した。これらは実際エジプト語の文でギリシア語によく一致する可能性高い場所を見つけるために、文を文字まとまり分解する試みであった。このアプローチ3つの文が互いに正確に翻訳されたものではないため、限られた効果しかなかった。ヤングは他のエジプト語テキスト複写するのに数か月費やし、他の人たちが見逃してきたパターンを見ることができた。Zoëga同様、それぞれのヒエログリフ1つ単語を表すにはそれが少なすぎることを認識し単語それぞれ2つ3つのヒエログリフ構成されていることを提案したヤングヒエログリフデモティック類似性気づきヒエログリフデモティック発展した結論づけた。ヤングは、もしそうであるならデモティックは単に表音文字ではないが、ヒエログリフから派生した表意文字符号含んでいるはずだと推測した。この洞察1815年にド・サシへ送っている。ヒエログリフ文字の中で表音文字見つけ出すことを望んでいたが、文字用い多種多様な表音式のつづりに妨げられた。彼は大きな例外はあるものの、表音ヒエログリフ存在しない結論づけた。ド・サシは、1802年出版物外国単語を書く際にヒエログリフ表音的に機能する可能性があることを述べていた。1811年中国書記体系における類似の慣例について学んだのち、カルトゥーシュプトレマイオスのようなエジプトの統治者の名前のような表音的に書かれ単語を示すものであることを提案したヤングはこの提案ロゼッタストーンカルトゥーシュ適用した8つ文字構成される短いものもあれば、同じ文字列続き多く文字含まれるものもあった。ヤング長いカルトゥーシュには、ギリシア語碑文プトレマイオス与えられ敬称永遠に生きプタハ愛され」のエジプト語のものが含まれていたと推測した。そのため、ギリシア語プトレマイオス対応するであろう8つ文字専念したヤングはオケルブラッドにより提案され音価一部採用し8つヒエログリフデモティック相当するもの一致させ、いくつかの音価を表すものもあれば1つ音価を表すものもあることを提案したその後この結果プトレマイオス女王の名前であるベレニケカルトゥーシュへの適用試みたが、あまり成功せず女性の名前終わり示したヒエログリフペア特定したけだった結果ヒエログリフデモティック13音価の組であったこのうち6つ正しく3つ部分的に正しく4つ間違っていた。 ヤングによるプトレマイオスカルトゥーシュ分析 ヒエログリフ ヤング読み P T 必要でない LO or OLE MA or M I OSH or OS ヤング1819年ブリタニカ百科事典補遺匿名発表され記事エジプト」で自身研究をまとめた。これはデモティック218語、ヒエログリフ200語に推測的な翻訳与え、約80ヒエログリフデモティック相当するもの正しく関連付けた。エジプト学者フランシス・ルウェイン・グリフィスが1922年にに述べたように、ヤング結果は「多く誤った結論混同されたが、追求した方法間違いなく明確な解読つながった」。しかし、ヤング知的なパズルとしての書記体系よりも古代エジプトテキスト自体への関心低く複数科学的関心があったため解読専念することが難しくなり、それ以後数年間でそれ以上成果上げることができなかった。

※この「ド・サシ、オケルブラッド、ヤング」の解説は、「古代エジプト文字の解読」の解説の一部です。
「ド・サシ、オケルブラッド、ヤング」を含む「古代エジプト文字の解読」の記事については、「古代エジプト文字の解読」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ド・サシ、オケルブラッド、ヤング」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ド・サシ、オケルブラッド、ヤング」の関連用語

1
4% |||||

ド・サシ、オケルブラッド、ヤングのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ド・サシ、オケルブラッド、ヤングのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの古代エジプト文字の解読 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS