シャリオ/ シャリオ・グランディス
シャリオとは、古代ギリシャ・ローマの戦闘用2輪馬車のこと。古代戦士のように誇り高く、行動力にあふれる男のパーソナルカーを意味する。初代は83年2月のデビューで、RV車のパイオニア的存在だった。初期型はエンジンがガソリンの1.6Lと1.8Lで、FF車。5ナンバーサイズながら、広いキャビンが新コンセプトを示し、2625mmの長いホイールベースのボディは3列シートをもち、6~7名乗りだった。5か月遅れの7月、1.8Lエンジンにターボを組み込んだ高性能車を追加した。
84年6月、マイナーチェンジで1.6L、1.8Lエンジンともエレクトロ・ジェットシリーズに換装してパワーアップ。このとき、2Lエレクトロ・ジェットエンジン搭載のパートタイム4WD車を追加設定した。そのクルマは副変速機付きスーパーシフト4×2速を載せ、タイヤはオールシーズンを装着。10月、1.8Lディーゼルターボエンジンをラインアップ。このエンジンには、サイレントシャフトやファインセラミック製グロープラグなど先進技術を注入していた。85年8月にシート生地変更やボディカラーの追加などがあった。
86年10月、マイナーチェンジ、1.8Lと2Lガソリンエンジンをサイクロンに変更。87年9月には、4WD車の2種のエンジン、2Lガソリンと1.8Lディーゼルターボを改良。88年10月、4WDシステムをフルタイム方式に変更した。89年8月、フロントグリルとリヤガーニッシュのデザインを変えた。91年5月、フルモデルチェンジで2世代目へ。基本的なパッケージングのよさは引き継がれた。旧型で2625/2630mmだったホイールベースは2720mmに延びた。定員は7名。エンジンは2Lガソリンだけとなり、FF車とフルタイム4WD車を発表時点でそろえた。
92年6月、マイナーチェンジ。2Lエンジンを16バルブ化。2Lディーゼルターボエンジンも追加した。93年5月のマイナーチェンジでは、トップグレードにガソリン仕様の2.4Lユニットを導入した。一部グレードにリヤクーラーを標準化し、ガラスのクリスタルりレーフ採用もこのときだった。
94年9月にフロント部、ヘッドランプなどのデザイン変更を行った。同時にディーゼルターボエンジンにインタークーラーを新設、そのエアインテークがボンネット上に付いた。2.4L型のATにはファジーシフトを導入。 95年5月、リゾートランナーと呼ぶ新タイプを追加した。2L・DOHCガソリンエンジンにインタークーラー付きターボを組み込んで、サスペンションとブレーキを強化したスポーティタイプだった。アルミホイールも標準。駆動方式はフルタイム4WD。
96年1月、RVシリーズを追加。5月、運転席SRSエアバッグを全車に標準装備した。
97年10月、3代目に生まれ変わり、シャリオ・グランディス(GRANDISとはフランス語で雄大の意)と呼ぶようになった。3ナンバーサイズとなったボディ構造は安全性を高めたRISEを採用、3列シートで定員は6、7名。エンジンは新開発のGDI・2.4Lで、駆動方式はFF・2WDとフルタイム4WDがあった。ミッションはINVECS-Ⅱスポーツモード4速AT。98年10月と12月に小変更。
99年2月、GDIエコランプを標準装備し、ツインサンルーフをオプション設定した。10月には3L・V6・GDIエンジン搭載のロイヤル・シリーズを追加。2000年1月、MXセレクトをベースにエアロパーツをまとったツーリングを設定。6月、一部改良を実施し、同時にツーリングサンルーフ・リミテッドとロイヤルツーリングを追加した。主な改良は、T=フロントグリル(2.4L車)とリヤライセンスガーニッシュを一新、(2)全車にアルミホイール標準装備、(3)エクシード以上にディスチャージヘッドランプの採用、など。 2001年10月、2.4Lモデルを中心に新フロントグリルを採用、フロントとリヤバンパーの大型化など大幅リフレッシュを行った。機能面では7人乗り2列めシートの5:5分割スライド化、全車に運転席・助手席プリテンショナー付きシートベルトの標準装備など商品力を高めた。VIEというお買い得モデルを設定した。
2002年5月、3Lモデルを廃し、2.4Lモデルに一本化した。同時にバンパープロテクトモールをめっき化、フォグランプを標準装備した(エクシード以上)。サイドエアバッグ(スーパーエクシード)や、はっ水フロントガラス・親水鏡面ドアミラー(ツーリング以上)の採用など安全装備の充実もはかった。
2003年5月、4代目がコルト顔に変身して新しいスタートを切った。初代からの3列シート・6/7人乗りというコンセプトを守りながら、前モデルよりさらに使いやすく、大きくなった。寸法諸元は全長4755mm(+105mm)、全幅1795mm(+20mm)、全高1655mm(+5mm)、ホイールベース2830mm(+50mm)。さらに居住長で75mm、有効室内長で100mm広がり、新発想のシートユーティリティーを演出する。助手席ユースフルシート、分割床下収納式サードシートなども新機軸。機構部分では、2.4Lのエンジン排気量に変化はないGDI・4G64型からMIVEC・4G69型に換装。ミッションはINVECS-Ⅱスポーツモード4速ATで変わらず。駆動方式は2WDと4WDだが、後者はVCU付きセンターデフ方式から3モード(2WDモード、4WDモード、ロックモード)付きマルチセレクト方式にチェンジした。推奨パッケージは設定するが、コルトと同じカスタマーフリーチョイスという販売方式をとるため、ボディカラー、インテリア、各種装備などを自由にチョイス、自分仕様のクルマを注文・購入できる。カラーとスタイルの組み合わせだけでも160種類になるという。なお、このモデルからシャリオの名称がはずれ、単にグランディスと呼ぶようになった。
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