ザウバー・C9登場とは? わかりやすく解説

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ザウバー・C9登場(1987年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 14:45 UTC 版)

モータースポーツにおけるメルセデス・ベンツ」の記事における「ザウバー・C9登場(1987年)」の解説

1987年シーズンザウバー待望新型ザウバー・C9を第4戦から投入したこの年初期トラブルにより結果にはつながらなかったものの、上位争いが可能となり、その活躍ダイムラー・ベンツを動かすことになる。 C9開発 詳細は「ザウバー・C9」を参照 C8で戦うことが限界であることは明らかであり、チーフデザイナーレオ・レスC8をウンターテュルクハイムの風洞入れて問題洗い出し行い、そこで得た結果から、フロントリアダウンフォース配分重量配分適正なものにすることをテーマ据えて新型車の計画練っていた。同時に空力の面ではジャガー対抗することは難しいと判断し空力面で劣る分はメルセデス・ベンツエンジンで補うという方針立てたトニー・サウスゲートジャガー・XJR-61985年半ばデビュー)で持ち込んだカーボンファイバーモノコックレス導入希望したが、予算の面から不可能だったため、C9では引き続きアルミニウム用いつつ、ハニカム構造導入して強度を向上させた。車両内部のレイアウト大きく見直しラジエーターコクピット後方に置くというC8採用されていた配置サイドラジエーター)は大きなドラッグ発生させていたため、C9ではラジエーターをフロントノーズ内に配置する形(フロントラジエーター)に変更した。フロントラジエーターにしたことの効果は非常に大きく車両前部ダウンフォース発生可能となった上、重量物のラジエーター移設されたことで前後重量配分改善された。 ザウバー・C91986年9月には最初車両完成し上記開発通じてC8比べて30%大きなダウンフォース獲得した。しかし、ドラッグ大きいという点が問題となり、この解決には時間がかかることとなる。 M117HLエンジンは、ボッシュ新たに開発したエンジンコントロールユニットECU)である「MP1.7モトロニックシステム」が組み込まれ大きな進化遂げた従来ECU(MP1.2モトロニック)は燃料噴射点火だけをコントロールする比較単純なのだったが、新型ECUは、スロットル開度や吸排気される空気温度エンジンの状態といった様々なデータ基づいて燃料噴射点火過給圧最適に制御することが可能な、いわば「エンジンマネジメントシステムとなっていた。 エンジン出力C8搭載されていた時よりもさらに向上し決勝700馬力予選では800馬力以上を出力可能となったそれでいて、ヴィリ・ミュラーの尽力により、コンロッドチタン化されるなどして、重量従来より20軽い189となったC9搭載するにあたってエンジン大きく改良されたため、従来型区別して「M117HL-C9」と呼ばれることもある。 動き出すダイムラー・ベンツ ザウバー・C9は高いポテンシャルを持つ車に仕上がり予選でも決勝でも上位を争う位置に着くことが可能になったものの、初年度トラブル多く結果にはつながらなかった。しかし、上位争い始めたザウバー・メルセデス」は、ダイムラー・ベンツ本社マーケティング部門や宣伝部門から関心寄せられるうになる当時同社購買層高齢化悩みの種だったが、ザウバー活躍により、モータースポーツにおける成功効果的な宣伝になる(のではないか)という認識醸成されていった同年9月1日ダイムラー・ベンツ取締役会会長はブライトシュベルトに代わって、社内変革掲げエツァルト・ロイターとなり、こうした動き同社レース復帰方向に傾かせていくこととなる。 そんな中9月ニュルブルクリンク開催されスーパーカップ英語版最終戦で、ザウバー・メルセデスがポルシェワークスチームの962C初め破って優勝果たした。 このレース直後ダイムラー・ベンツマーケティング部門は「メルセデス・ベンツにとってグループCによるレース参戦が若い層へのアピールには最適」というレポートロイターら新首脳陣提出した。既に1955年ル・マン事故記憶世間から薄れていたとはいえ、この提案ダイムラー・ベンツ首脳陣の間で慎重に検討された。取締役一人であるヴェルナー・ニーファーは、グループCへの参戦メルセデス・ベンツ技術力イメージ利益もたらすということ訴え最終的にその意見支持され1988年1月12日ダイムラー・ベンツ取締役会モータースポーツへ復帰決定した

※この「ザウバー・C9登場(1987年)」の解説は、「モータースポーツにおけるメルセデス・ベンツ」の解説の一部です。
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