ギャルゲーという区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 03:07 UTC 版)
判断には各プレイヤーの主観に拠る部分が多く、一般的にギャルゲーと非ギャルゲーの差を明確に区別することは(他の俗称ジャンルであるクソゲーなどと同様に)非常に難しい。また「ギャルゲー」という言葉が一般化していなかった時期に発売されたソフトも、後にギャルゲーとしてカテゴライズされる『銀河お嬢様伝説ユナ』のような例もある。 「ギャルゲー」はしばしば「エロゲー(アダルトゲーム)」と同列のものとして扱われがちであるが、一般には以下のように区分されている(家庭用ゲーム機に対するメーカーの規制や規定についてはアダルトゲーム#メディアミックス展開を参照のこと)。 ギャルゲー パソコンゲームの場合、『戦巫女 -Vestal virgin-』(アリスソフト)や『CLANNAD』(Key)のようにソフ倫の審査により「一般ソフト作品」として認定されたソフトを指すが、現在のところコンピュータエンターテインメントレーティング機構(以下CERO)による審査を受けて発売された実績がない(CEROに比べると便宜上の全年齢対象として認定する基準が緩いことや、全作品で同機構の審査を受けなければならないため)。 家庭用の場合はほとんどのメーカーがCEROへ審査を依頼し、その結果に基づいて対象年齢とコンテンツアイコンを表示している。2013年2月現在、アイコン「恋愛・セクシャル」が表示される場合、ほとんどが「D 17才以上対象」の区分に指定されているが、「Z 18才以上のみ対象」とは異なり、有害図書指定の基準に抵触しない限り、購入の規制対象とはならない。ただし、Steamやソフマップなど一部の販売店またはウェブサイトでは独自の販売区分が適用されているため、一般作品であっても、18歳未満者への販売を行わないケースがある。軽度のお色気描写に対しても厳しいレーティングを行うようになる2008年以前までは、「C 15才以上対象」や「B 12才以上対象」に指定されることも多かった。 CEROの審査基準では直接的な性描写を明示的に禁止しているため性表現を理由に「Z」区分とされることはまず無く、「Z」区分を受ける場合でも暴力表現を理由とする場合がほとんどである。 国際年齢評価連合の審査基準では、軽度のお色気描写に対しては比較的寛容な傾向にあるため、その他の審査項目に該当する表現を含んでいない限り、「18+」や「16+」に区分されることは稀である。 エロゲー ハードコアに相当する性描写を含むため、青少年保護育成条例およびコンピュータソフトウェア倫理機構やコンテンツ・ソフト協同組合(CSA、旧・メディア倫理協会)によるレイティング審査の結果に基づき、規制の対象となっている(ソフ倫による指定ではR指定=15禁もあり、こちらも年齢の下限による購入の規制があることから、含めることが多い。CSA規定にもR-15は存在するがゲームにおける適用例はほとんど無い)。 ゲームやジャンルによっては性描写に加え、残虐な殺傷や犯罪(特に強姦や強制わいせつなどの性犯罪、および犯罪(者)を肯定する表現など)などの描写が付随するものもある。1986年.ゲーム内容は過激化し女性を強姦する設定となった「177」が問題になり国会でも取り上げられていた。 1991年.ソフトの過激さがエスカレートしていくなか、ソフト欲しさに万引きする高校生を補導したことがきっかけで、警察に”猥褻物陳列販売”で摘発されるメーカーが現われた。 また「エロゲー」といった場合は「ギャルゲー」と違い攻略対象が女性である作品に限らず、男性同士の同性愛を描写する作品(ボーイズラブゲーム)なども含まれる。 攻略の対象となる人物はソフ倫の倫理規定(第12条6項「年齢制限について」より)などにより、「性交渉を行う人物は全て18歳以上である」または「本ゲームにおいて18歳未満のキャラは登場しない」という趣旨のルールを敷いて強調し、または年齢を特定できる描写をしないとされている。 そのため、攻略対象が学生である場合、年齢に関する言及を避けるよう「〜高校 → 〜学園・〜大学」「女子"高"生 → 女子"校"生」とするなど、わざとあやふやな表現に置き換えられることが多い(フリーター、教師、看護師、OLなどの職業に就いている設定の場合、ほぼ全員が18歳〜20代以上と認識されるため、あまり言及されない)。 ただし、CSAやモバゲーの倫理規定では登場人物の年齢の制限がないため、CSAによる審査を受けたもの、またはモバゲーで配信されているものについてはこの限りではない。 しかし、性描写の少ないアダルトゲームや、逆に性描写に近い表現のあるギャルゲー(一般のゲームも含む)もあり、こういったソフトが「どちらに属するか」という境界も曖昧である。
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