カタストロフィーとは? わかりやすく解説

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カタストロフィー

別表記:カタストロフィ「catastrophe」
英語:catastrophe

「カタストロフィー」の意味・「カタストロフィー」とは

「カタストロフィー」とは、突然の大災害悲劇的な出来事を指す言葉である。自然災害事故戦争など、予期せぬ悲惨な状況引き起こす出来事表現する際に用いられるまた、比喩的に人間関係経済など分野で、破局的状況を指すこともある。

「カタストロフィー」の語源

「カタストロフィー」の語源は、古代ギリシャ語の「καταστροφή(katastrophē)」である。これは、「κατά(kata)」が「下に」、「στροφή(strophē)」が「転換」を意味し合わせて「下に転換する」という意味となる。古代ギリシャ悲劇では、物語終わり主人公破滅することを指していたが、現代では広く様々な分野用いられるようになった

「カタストロフィー」に関連する用語・知識

「カタストロフィー理論」とは

カタストロフィー理論」とは、連続的な変化が突然の変化移行する現象数学的に解析する理論である。フランス数学者ルネ・トムによって提唱され生物学心理学経済学など幅広い分野応用されている。

コロナ禍における「カタストロフィー」の影響

新型コロナウイルス世界的な感染拡大は、「カタストロフィー」の一例といえる経済社会活動大きな影響与え多く人々の生活一変したこのような状況は、予測困難な突発的な出来事として「カタストロフィー」と呼ばれることがある

「カタストロフィー」と「カタルシス」の違い

「カタストロフィー」と「カタルシス」は、古代ギリシャ悲劇関連する言葉であるが、意味は異なる。「カタストロフィー」は前述通り、突然の大災害悲劇的な出来事を指すのに対し、「カタルシス」は、感情浄化解放意味する悲劇通じて観客悲しみ怒りなどの感情浄化し、心の安らぎを得ることを「カタルシス」という。

「カタストロフィー」の対義語

「カタストロフィー」の対義語として、「ユートピア」が挙げられる。「ユートピア」は理想郷理想的な状態を指す言葉で、平和で幸福な社会表現する。これは、「カタストロフィー」が破滅的な状況を指すのとは対照的である。

演劇における「カタストロフィー」の役割

演劇における「カタストロフィー」は、物語終盤登場する破滅的な出来事転換点を指す。これにより、登場人物運命大きく変わり観客感情が高まる。悲劇では、主人公破滅が「カタストロフィー」として描かれることが多い。

「カタストロフィー」を用いた例文

1. 地震による津波は、沿岸部の町にカタストロフィーをもたらした。 2. 企業経営不振続き、ついにカタストロフィーが訪れ倒産してしまった。 3. 彼の突然の裏切りは、友情にとってカタストロフィーとなった

カタストロフィー

別表記:カタストロフィ
英語:catastrophe

カタストロフィー(英: catastrophe)とは、自然界人間社会における大変革という意味する名詞で、もともと「倒す」を意味するギリシア語由来している。通常は、悲劇的終末破局などと訳される演劇では、ストーリー構成上の最終部分において最高潮達した主人公運命逆転し残っていた運命挽回可能性消え、やがて破滅決定的になる場合使われる。たんに劇を結末づける部分指して大団円」「大詰め」と訳される場合もある。

カタストロフィーの使用例として、次のようなものが挙げられる。「ノストラダムスの大予言は、カタストロフィーを伴った一種終末論である」「シェイクスピア作品は、その多くが、結末がカタストロフィーで締めくくられている」。

カタストロフィーの類語としては、災難破局破滅悲運惨禍などが挙げられる(これらに対して、カタストロフィーは、より深刻な惨事といったニュアンス含まれることが多い)。

なお、カタストロフィ理論は、アメリカ数学者ハスラー・ホイットニーHassler Whitney)が、その論文平面から平面への写像』のなかで証明した次のような定理である。「曲線から平面への滑らかな写像は、すべて適当に微小な変形をすることによって、その特異点折り目とひだ(尖点カスプ)だけになるような写像にすることができる」。これによって、特異点理論急速に発展することになった7つ基本カタストロフがあるとされる

カタストロフィ【catastrophe】

読み方:かたすとろふぃ

《「カタストロフ」とも》

突然の大変動大きな破滅

劇や小説など悲劇的な結末破局

演劇で、大詰め


カタストロフィー理論

(カタストロフィー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/18 15:07 UTC 版)

カタストロフィー理論(カタストロフィーりろん、カタストロフ理論: catastrophe theory)とは、生物の形態発生や言語の構造などのあらゆる現象のモデルとして、力学系を土台とした構造安定性とその不連続な分岐(これをカタストロフという)を用いることで普遍的な説明を行う理論を言う。フランスルネ・トムによって提唱された[1]

不連続な現象を説明する画期的な理論として、日本でも一時注目を浴び「ニュートンの力学、ウィーナーのサイバネティクスに比肩しうる革命的理論」と喧伝され[2]盛んに研究、議論された。

概要

1955年、アメリカの数学者ハスラー・ホイットニーは、論文『平面から平面への写像』[3]において、特異点理論が急速に発展する契機となった次の定理を証明した。

ホイットニーの定理
曲線から平面への滑らかな写像はすべて、適当に微小な変形をすることによって、その特異点が折り目とひだ(尖点、カスプ)だけになるような写像にすることができる

特異点理論は、数学の抽象的な分野(微分幾何学、代数幾何学、トポロジー、鏡映群論、可換環論、複素空間論など)と応用数学的分野(力学的運動の安定性理論、平衡点の分岐理論、幾何ー波動光学など)との交差点にちょうど位置する[4]。1970年代はじめにフランスの数学者のルネ・トムは、生物学的な形態形成的過程を数学的に正当化するにあたって、特異点理論を中心とするそれら関連領域の総称としてカタストロフ理論(catastrophe theory)という名称を提案した。

7つの基本カタストロフ

折り目・カタストロフ (Fold catastrophe)

安定と不安定な極値のペアは、折り目分岐で消滅する
カスプ・カタストロフの図。パラメータaのいくつかの値に対し連続的に変化するパラメータbについて描かれたパラメータ(a,b)で、dV/dx = 0を満たすxの曲線(茶、赤)を示している。分岐点のカスプ軌跡(青)の外側ではパラメータ空間内の各点(a,b)に対してxの極値が1つしかない。カスプの内部では各(a,b)についてV(x)の極小値を与える2つの異なるxの値があり、極大値を与えるxの値で分けられる。
カタストロフ点近くのパラメータ空間(a,b)におけるカスプの形。1領域から2つの安定した解を分ける折り目分岐の軌跡を示す。
表面b = 0におけるa = 0のときのピッチフォーク分岐

カスプ幾何学は、第2のパラメータbが制御空間に追加された場合に折り目分岐に何が起こるかを探る上で非常に一般的なものである。パラメータを変えると安定性が失われた(a,b)空間に点の「曲線」(青色)が現れ、安定解が突如別の結果にジャンプすることがわかる。

しかしカスプ幾何学では分岐曲線はそれ自体でループし、代替解自体が安定性を失っている第2の分岐を与えることで元の解集合に戻る。bを繰り返し増加させその後に減少させることで系が交互に1つの解に追従し、もう1つにジャンプし、そこでの解に追従し、最初の方にジャンプするというヒステリシスループを観測することができる。

但しこれはパラメータ空間a < 0の領域においてのみ可能である。aが大きくなるとヒステリシスループは小さくなり、aが0以上になると完全に消滅し(カスプ・カタストロフ)1つの安定解しかなくなる。

bを一定にしaを変えたときに何が起こるかを考えることもできる。b = 0の対称的な場合、aが小さくなるとピッチフォーク分岐が観測され、物理系がカスプ点(0,0)を通りa < 0になると1つの安定解が突如2つの安定解と1つの不安定解に分割される(自発的対称性の破れの例)。カスプ点から離れると物理的な解に突然の変化はない。折り目分岐のカーブを通過するときに起こるのは、代わりの2番目の解が得られることだけである。

提案された有名なものとしてカスプ・カタストロフがストレスを受け、おびえたり怒ったりすることで応答する可能性のある犬の行動をモデル化するために使用できるということがある[5]。この提案は適度なストレスでは(a > 0)、犬はどのように刺激されるかに依存しておびえから怒りという滑らかな反応の移行を示すというものであり、しかし高いストレスレベルは領域移動に対応し(a < 0)、このとき犬がおびえると「折り目」点に達するまではこれ以上いらいらしてもおびえたままであり、そこに達すると突如不連続的に怒りモードに突入する。一度「怒り」モードに入るとたとえ直接的な刺激パラメータが大きく減少しても怒ったままとなる。

単純な機械系である「ゼーマン・カタストロフ・マシン」はカスプ・カタストロフをうまく説明している。このデバイスではバネの端の位置が滑らかに変化すると、取り付けられたホイールの回転位置が突然変化することがある[6]

並列冗長を備えた複雑系のカタストロフィックな失敗は、局所的および外部のストレスの関係に基づいて評価できるところである。構造破壊力学のモデルはカスプ・カタストロフの挙動に類似している。このモデルは複雑系の備えの能力を予測する。

他の応用には化学系および生物系で頻繁に出会う外殻電子移動や[7]、不動産価格のモデリングがある[8]

折り目分岐とカスプ幾何学はカタストロフィー理論の最も重要な実践的結果である。これらは物理学、工学、数学のモデル化において何度も出てくるパターンである。それらは強力な重力レンズ現象を生み出し、天文学者に対し遠方のクエーサーの複数の画像を生成する重力レンズ現象を介したブラックホールダークマターを検出するための方法の1つを提供する[9]

残りの単純なカタストロフ幾何学は比較的特殊化されており、もの珍しい値についてのみ提示されている。

ツバメの尾・カタストロフ (swallowtail catastrophe)

ツバメの尾・カタストロフ面
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カタストロフィー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 22:10 UTC 版)

ファイナルファンタジーV」の記事における「カタストロフィー」の解説

次元城牢獄の奥を守護している黒い一つ目モンスター地震攻撃使用し、こちらがレビテト状態になると「重力100」で解除してくる。

※この「カタストロフィー」の解説は、「ファイナルファンタジーV」の解説の一部です。
「カタストロフィー」を含む「ファイナルファンタジーV」の記事については、「ファイナルファンタジーV」の概要を参照ください。

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