アコード
アコードとは調和、一致、和解などを意味し、音楽用語としては和音を表す。ホンダ車として音楽用語をモデル名として付けた最初のケースである。デビューは1976年5月。3ドアハッチバック車だった。エンジンは1.6L・SOHCのCVCCで、最高出力80ps。4/5速MTのほか、2速ATもあった。駆動方式はFF。
77年10月、ノッチバックの4ドアセダンを追加発売。これにより2種のボディタイプがそろった。78年9月のマイナーチェンジで、ハッチバック/セダンのエンジンを1.6Lから1.8Lに換装、同時にフロントグリルとテールランプのデザインを変えた。79年10月には両シリーズのホンダマチックが、ODレンジの付いた3速ATになった。
80年5月のマイナーチェンジでエンジンをCVCC-Ⅱに換装。セダンのヘッドランプを角型4灯に変更した。7月、1.6Lエンジン復活、1.8Lと2本立てになった。
81年9月、フルモデルチェンジで2代目に進んだ。ボディタイプは3ドアハッチバックとセダンで変わらず、1.6Lと1.8Lのエンジン・バリエーションも変更なし。外観ではノーズが逆スラントになったのがユニークだった。ホンダのHマークも復活した。82年11月、ATのホンダマチックが4速フルオートになった。
83年6月、マイナーチェンジでエンジンを3バルブ化、逆スラントだったノーズが垂直になった。84年5月、1.8L・130psの電子制御燃料噴射PGM-FIを搭載したiモデルを新設した。既存の1.6/1.8Lエンジン搭載車は内外観を変え、新しい可倒式ドアミラーを採用。
85年6月、フルモデルチェンジ、3代目。スタイリングでは、リトラクタブルヘッドランプとなったことが注目点。実用車での採用は初めて。エンジンは1.8Lと2Lになった。ハッチバックはロングルーフのワゴン風に変わり、エアロデッキと呼ぶようになった。発売はセダンが6月、エアロデッキは7月からだった。
87年7月、CAというモデルを発売した。CAとはコンチネンタル・アコードの略で、リトラクタブルヘッドランプではない、異型ヘッドランプを付けたセダンタイプ車。エンジンは1.8Lと2Lの2種で、3グレードあった。
88年4月、DOHC・2Lエンジン搭載のCAを追加。同じ月、アメリカ製クーペ(2L、左ハンドル車)の輸入・販売を開始した。
89年9月、フルモデルチェンジ。4代目のボディタイプは4ドアセダンだけになり。寸法はひとまわり大きくなった。エンジンは1.8Lと2Lで、排気量に変化はないが、内容は大きく変わった。2LエンジンはDOHC・PGM-FI、SOHC・PGM-FI、SOHCキャブレーター、そして1.8Lの4タイプを用意した。4WS機構を採用したモデルでもあった。90年4月、アメリカ製クーペもフルモデルチェンジした。エンジンは2Lだった。
91年4月、アメリカ製ワゴンを発売した。2.2Lエンジンを搭載、駆動方式はFF。92年2月には、クーペがマイナーチェンジ、2.2Lエンジンを積むエクスクルーシブも追加した。
93年9月、フルモデルチェンジ、5代目。アメリカを強く意識した設計で、3ナンバー車となった。エンジンは1.8L・125ps、SOHC・2L・135ps、SOHC・VTEC・2.2L・145ps、DOHC・VTEC・2.2L・190psの4機種。190psはSiR専用だった。セダンのみ。
94年3月、アメリカ製新型アコードのワゴンとクーペを発売。エンジンは2.2Lタイプだった。11月からは、マイナーチェンジした95年モデルに変わった。
95年8月、国内製のマイナーチェンジ。全長を延ばしてトランク容量を拡大、フロント、リヤともデザインを新しくした。全グレードにSRSエアバッグをオプション設定、一部車種にリヤワイパーを装備した。しかし、翌年7月には、全グレードに運転席・助手席SRSエアバッグを標準装備。9月には、US製ワゴンも両席SRSエアバッグを標準化した。
97年9月、フルモデルチェンジ、6代目となった。新型の注目点は、再び5ナンバーサイズにもどったことだった。ワゴンはそのとき、国内生産に切り換えた。ただしサイズは3ナンバーのまま。エンジンはすべて直4で、DOHC・16バルブ・VTEC・2Lの200ps(MT車用、AT車用は180ps)、SOHC・16バルブ・VTECの150ps(4WD用は148ps)、SOHC・16バルブ・VTEC・1.8Lの140ps、LEV・2Lの145psなどがセダン用で、ワゴン向けとしてはSOHC・16バルブ・VTEC・2.3Lの160ps(4WD用は158ps)を載せた。6代目で初めて4WD仕様を設定した。名称はクリオ店用がアコード、プリモとベルノ店用がトルネオとなった。ちなみに、トルネオとは、TOURING(旅)とNEO(ギリシヤ語で新しいという意)という2語からの造語。新次元のロングドライブのために、磨かれたセダンの新しい走りを提案する、ことからきている。
99年7月にエンジンの一部を低公害のLEVに変更。2000年6月には、ユーロRを追加発売した。5速MT、レカロシートなど、スポーツ心をかきたてるモデルだった。これでRの付くホンダ車は、インテグラ、シビックに続いて3作目となった。ワゴンにはSiRの4WDモデルを設定。
2001年5月、マイナーチェンジ。従来あったSiR・Sパッケージに代えて、よりスポーティなSiRユーロパッケージを設定。ワゴンはオーディオをMDチューナーに代え、一部車種の内装をブラックにした。
2002年10月、7代目誕生。セダンとワゴン同時発表。両モデルともサイズアップした。セダンは全長4665mm(+30mm)、全幅1760mm(+65mm)、全高1450mm(+30㎜、4WD仕様は1470mm)となり、3ナンバーボディに逆戻り。もともと3ナンバーのワゴンも全長4750mm(+10mm)、全幅1760mm(+30mm)、全高1470mm(+25mm、4WD仕様は1490mm)と大型化。ホイールベースはセダン2670mm、ワゴン2720mmで、これも6代め(2665mm)より延びた。エンジンはセダンが2L・3タイプ(152ps、155ps、200ps)と2.4L・220psの4種、ワゴンは2.4L・3タイプ(160ps、190ps、200ps)を使い分ける。ミッションはすべて5速ATとの組み合わせ。Sマチックと呼ぶシーケンシャルシフトで、MTのような操作も可能。駆動方式はFFとリアルタイム4WDがある。先進高機能装備として、高速道路での車線維持支援と車間・車速制御を行うHDS(ホンダ・インテリジェント・ドライバーサポート・システム)や、音声認識ホンダDVDナビゲーションシステムを新採用。なお、セダンにはユーロRという、走りを追求したモデルが存在する。K20A型2Lエンジンの排気側にVTEC技術を組込み、クロスレシオの6速MTを装備、レカロ製シートやモモ製本革巻きステアリング、アルミ製シフトノブ/スポーツペダルなどの専用パーツが付く。外観もエアロバンパーやハニカムメッシュタイプのフロントグリル、17インチアルミホイールなどで差別化をはかる。
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